Engadget 日本版 YouTubeチャンネルより。
11月7日に北京で開催された、KANDAOのコンシューマー向けVRカメラ新製品発表会からの動画レポートをお届けします。
KANDAO QooCamと言えば360度もVR180も撮影できるハイブリッドVRカメラの先駆者でしたが、今回登場した「QooCam 8K」は前後にレンズの付いた360度専用のカメラです。
ティーザーでのキャッチフレーズは「BEYOND THE MAX」。まぁアノMAXを指しているのでしょうが、他のライバル機種からも頭ひとつ抜け出たスペックでした。
センサーサイズは1/1.7型と大きくなり、名前の通り8K(7680x3840ピクセル)の静止画・動画を撮影できます。初代QooCamはいずれも4Kだったので、画素数で言うと4倍高画質になりました。静止画はJPEGと12bit DNG(RAW)の同時記録にも対応。こだわりの現像処理ができます。
動画は8K 30fps、ビットレートは200Mbpsと高画質。もちろん手ぶれ補正も優秀でスムーズな移動撮影ができます。さらに4K 120fpsでのハイスピード撮影も可能で、パソコンで後処理により960fpsの超スローモーションも表現できます。ライブストリーミングは8Kではなく4K解像度となります。
また2.4インチのタッチスクリーンが搭載され、撮影画面の確認や各種設定変更が可能。360度撮影ではぐるぐる回すこともできます。これでわざわざスマホと接続する必要もなく本体のみで素早く撮影してすぐく確認できます。
ストレージは64GBが内蔵される他、最大256GBまで対応のMicroSDカードスロットも搭載。ただし書き込みスピードは高速である必要があります。
充電とデータ転送にはUSB Type-Cポートを使用。スマホとの接続はWi-Fi(2.4GHz/5GHz)だけでなくUSBケーブルによる有線接続にも対応しており、高速かつ確実にデータ転送ができます。バッテリーは内蔵式で3600mAh。フル充電で約50分程度の撮影が可能とのことですが、USB給電での長時間撮影にも対応しています。
KANDAOはQooCamだけでなくプロ用機材のObsidianシリーズもラインナップしていますが、本機にはコンシューマー用VRカメラにも関わらず(僕の知る限り初めてとなる)冷却用のファンが内蔵されています。これだけの性能をぶん回すためには熱問題は不可避です。と言うことで風通し穴が空いているので防水仕様ではありません。
マイクは二つ搭載されていますが、ひとつはノイズキャンセリング用ということで実質モノラル録音になります。本体に耳を近づけるとファンの音が聞こえるので、この動作音をかき消してくれるのですね。問題を力づくでねじ伏せる感じは嫌いじゃないです。
さらには外部マイクを接続することも可能で、コールドシューやアクションカムマウントを使用できるプラスチック製アタッチメントもラインナップされています。ただしこれはVR撮影というよりもVlog用途を意識した考えた方のようです。
シリコン製のプロテクターはカラーバリエーションを表現でき、見た目もオシャレにカスタマイズできるそうです。実はこれも本体を直接持つとかなりの熱を感じるための回避手段だったりします。(本体だけでも直接持てないほど熱い訳ではありません)
飛び出た魚眼レンズは慣れていない方には不安に思うでしょう。そんな方には着脱可能なレンズプロテクターがあり、レンズをスクラッチから保護してくれる他、防滴程度にも使用できるとのことです。さらには専用のNDフィルターなども装着できるようになるということで、開発が進められています。
これだけのスペックで気になるのはお値段。
発売予定は12月で、価格は6万7100円。これは予想していたよりもかなり安い印象です。
発表後から予約受付が始まっており、12月11日までの予約分には自撮り棒が付いてきます。また既存のQooCamユーザーであれば割引クーポンを取得することもできます。
今までのVRカメラと比較して、頭一つ抜きん出た印象のQooCam 8K。とうとうコンシューマー用のVRカメラも8Kの時代に突入です!
最後に、発表会ではGPS内蔵や8Kストリーミングにも対応した「QooCam 8K Pro」にも触れられていましたが、詳細はまだこれからという事です。
▲QooCam 8K紹介動画
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