糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの

11月10日の「今日のダーリン」

・いつもだったら、夜中の0時になったときに、
 どなたかからのお祝いのメールなどが届いて、
 「ああ今年も誕生日が来たな」と知るのですが、
 今年は、ソファで横になって眠っているうちに、
 いつのまにか日をまたいで71歳になっていました。
 この「寝ちゃってるうちに」というようなことが、
 これからはどんどん増えるんだろうなぁと、
 お告げのように感じましたぜ。

 ともあれ、年齢がひとつ増えて、
 こうしてそれについて、考えたり書いたりしてます。
 とても、ありがたいことだと思っています。
 このごろ、ぼくはよく言います。
 「若い人たちに、いままで以上に
 遊んでもらっていることが、
 ほんとうにありがたいと思います」。
 近くに、じぶんみたいな年齢の人ばかりがいたら、
 自然に老いていくような気がします。

 老いていくのも、自然なのだからいいのですが、
 「生きている」というおもしろいことを、
 本気で長くたのしめるものなら、
 老いていくにまかせるというのは、残念なことです。
 じぶんより若い人たちが、ちゃんと手応えを感じて
 ぼくとつきあってくれるうちは、
 自然に年をとってるひまはありません。
 こういう日々がありがたいなぁと、
 こころから思うようになっています。
 そういう状態が、続けていられるうちは、
 遊んでくれる若い人たちのやさしさに甘えます。

 このところのミーティングは、来年の話がほとんどです。
 目の前に迫っている企画もあるのですが、
 それよりずっと多いのは、来年や再来年のこと。
 ますます、若い人たちに全力で遊んでもらいます。
 ぼくは、これかもさらに「夢に手足を」をつけながら、
 たのしくはたらいて行くつもりです。

 「まだまだ若い者には負けん」ではなく、
 「おもしろいからいっしょにやろう」で行きます。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「はたらく」と「しあわせ」が隣り合わせだったら最高さ。