スペースマリーン(ウォーハンマー40K)

登録日:2019/05/19 (日) 15:49:55
更新日:2019/10/21 Mon 00:06:05
所要時間:約 105分で読めます



本作は国内における解説や情報量が少ないので、ご協力いただける余力のある方々は追記、修正をしていただけると幸いです。


我にその身を捧げし者ども、わが第一の戦士たれ。

つちくれから作りたる似せ人形のごとく、我はかの者たちを造りあげ、戦いの炉にて打ち鍛えん。

かくてその心は鉄となり、その肉体は鋼とならん。かの者ら、強き鎧をその身にまとい、天界の雷にて武装せり。

その身に病魔の触れることあたわずして、力の萎えることもなし。知略と武具において、かの者らに比肩する敵はあらず。

かの者らは恐怖に対する不壊の盾。かの者らは人類の守護者。

その名はスペースマリーン。”恐れ”の二文字を知らぬ者たちなり。

画像出典:ウォーハンマー40Kボックスセット「ダーク・インペリウム」(DARK IMPERIUM)ボックスアートより



概要


ようこそ同胞(ブラザー)!! 我らスペースマリーンの記事へ!!

画像出典:ゲーム「Warhammer 40,000: Eternal Crusade」より

スペースマリーンとはウォーハンマー40Kに登場する超人兵士のことである。「戦闘者」(アスタルテス)、「死の天使」とも呼ばれ、ウォーハンマー40000を代表するキャラで主人公ポジ。
スペースマリーンは数多くある帝国の戦闘部隊のうち、もっともポピュラーな部隊で帝国の主力部隊として配備されている。
遺伝子改造を施され、厳格な修練と演習をへて、スペースマリーンの肉体と精神は究極の戦士の域へと達した彼らの能力は高く、射撃から格闘までそつなくこなす万能の兵士として数多くの伝説を残してきた。
万能の能力を持つ「皇帝陛下」の遺伝子が体に組み込まれており、その身の丈は2mを超え、帝国内でも上級クラスの武器と「パワーアーマー」と呼ばれる機動装甲服を身に纏い、皇帝陛下のために今日も闘う。
通常の人間の兵士よりも圧倒的な力を持って戦うため、一般人兵士や民衆から畏怖の念を持って崇拝されている。

彼らにとっては戦争は日常のものとなっている。基本は要請のあった戦場へと送り込まれ、皇帝陛下の憤怒となって敵と戦う。戦場を渡り歩く部隊もいれば、常に一定の場所を防衛している部隊もいる。
敵が敗北してはじめて、スペースマリーンは武器からその手を離す。だがそれは休息を意味しない。スペースマリーンが勝利を祝うことも、栄光に酔いしれることもない。そんな時間はないのだ。

ひとつ戦いが終われば、またひとつ、新たな戦いが彼を待っている。スペースマリーンは〈帝国〉(インペリウム)の英雄であり、有史以来、〈帝国〉(インペリウム)がここまで英雄を必要としている時代はなかろう。
彼らに安息はない。皇帝陛下の御名(みな) がもとに戦われる永遠なる戦争。それが彼らのすべてなのだ。

ゲーム上の特徴

高性能で万能だが高コスト」のヒーローキャラ。それゆえ少数精鋭編成になってしまいやすい。
しかし、強力なビークルやウォーギア等の戦術の幅を手広く取り揃えている。
初心者から上級者までお勧めのアーミー。
スペースマリーンには有名なチャプターも多く、それらの持つ特徴を再現するために個別のチャプターを扱ったコデックスも存在する。

スペースマリーンの起源

かの「大征戦」の前の時代、皇帝は地球を平定するための「統一戦争」を行った際に遺伝子改造を受けた兵士「サンダーウォーリア」を率いて地球を皇帝の名の下に統一した。
しかし、「サンダーウォーリア」には数多くの欠陥を持っていた。そこでそれらの欠陥を治すために、古の遺伝子工学を使って作り上げた人造の超人兵士の研究開発を進めた。
第30千年紀に入るころ皇帝と科学者たちは、地球の地下深くにある複数の研究施設で超人兵士の研究、開発が開始される。
人類の最精鋭となる兵士、それも決して誘惑や堕落に屈せぬ忠誠心を持った究極の超人兵士を生み出そうとしていた。

皇帝はそれと同時に、自らの遺伝子(遺伝種子)が組み込んだ皇帝の補佐を行う超人将帥を作り上げることに成功する。それが「総主長」(プライマーク)だった。
何故皇帝が総主長の創造に至ったは未だに理由は不明だが、赤子の総主長が入った育児カプセルが〈渾沌の神々〉によって銀河中に散ってしまう。

不幸中の幸いながら総主長の研究記録や遺伝子バンクだけは無事に残っており、これを基にして作られたのが超人兵士である「スペースマリーン」である。
スペースマリーンはオリジナルである総主長に比べれば遺伝子情報を模倣しただけで能力は低いが、それでも常人の能力をはるかに凌ぐ超人兵士であることには変わりない。


総主長(プライマーク)

【概要】
皇帝が大征戦を行う際に自分の補佐を行うために作られたという人造の超人将帥。その数は全部で20人。
皇帝自らの遺伝子が組み込まれており、それぞれ違った性格と皇帝同様の超人的な身体能力と才能を持っている。
どの総主長にも必ず「皇帝の一側面を持っている」という特徴があり、皇帝の息子とも呼ばれている。
総主長たちは「大征戦」時代及び「ホルスの大逆」時代での主人公でもあり、彼らが中心となって物語が進む。

総主長はいわゆる「デザイナーズヒューマン」(人造人間)であり、地球の地下深くに隠された研究所で極秘に製造された。
しかし、〈渾沌の神々〉達は皇帝の計画を察知し、プライマーク達が入っていた保育カプセルを誘拐してしまう。各カプセルは皇帝の加護によって守られていたため〈渾沌の神々〉は手は出せずに、カプセル銀河中に散ってしまう。
散っていったカプセルは、それぞれ別々の惑星に降り立っていった。彼らの出自はそれぞれ違ったものとなっている。
幼きプライマーク達を惑星の住民が温かく迎えてくれる場合もあれば、過酷な環境で抑圧される場合など、それぞれ違う人生を歩んでいく。
そして彼らはそれぞれ波乱に満ちた人生を歩んでいき、皇帝に出会うまで自らの超人的な身体能力と才能を駆使して成長していった。

後に彼らは父たる皇帝と再会し、20個存在する原初のスペースマリーンのレギオン(兵団)を率いて熾烈で過酷な運命に身を投じることとなる。

画像出典:Wrhero--Anehma氏によるファンアート「Emperor and 18 primarchs!!!!! 40k」より


【総主長(プライマーク)と兵団(レギオン)の一覧】
総主長と兵団は全員で20あり、それぞれ違った特徴を持っている。各兵団は総主長によって率いられ、スペースマリーンの数も約1万人配備されている。
各兵団は総主長の得意な分野や能力、思想が反映されており、それらを体現したスペースマリーンの軍団となっている。

20人中の2人に関しては今でも情報が消されており、兵団に関する情報も全くない。
一体だれが意図的に情報を抹消したのかいまだに明らかにされていない。全ては皇帝を含むごく一部の者しか真実を知らない・・。


スペースマリーンの製造過程


“伝説をなす英雄の血肉。そは、戦乱の世がために鍛えなおされしものなり。”


スペースマリーンは誰でもすぐになれる訳ではない。様々な試練を乗り越え、肉体を強化し、数十年にわたる過酷な訓練を乗り越えてきたものだけが「スペースマリーン」としての資格を持つことができるのだ。
採用や製造過程は戦団によって異なるが、今回はもっともポピュラーなウルトラマリーン戦団を例にとって解説を行う。

画像出典:MikhailSavier氏によるファンアート「PowerArmour」より


リクルート(募集)と〈入団の儀式〉

【概要】
スペースマリーン戦団を存続させるには、新規入団者を募らなくてはならない。新規入団者の募集は伝統的に、戦団の〈拠点惑星〉(ホームワールド)または、近隣の惑星にて行われる。

スペースマリーンの候補者は「熱望者」(アスピラント)と呼ばれており、帝国の諸惑星から、体力的にも精神的にも選び抜かれたエリートの若者たちが対象となっている。
集められたスペースマリーンの熱望者は若くなくてはならず、12歳ぐらいの少年たちが主に候補にふさわしいとされている。
理由としては心身が成長しすぎた人間は、遺伝種子(ジーンシード)を移植した際に、例外なく体に拒否反応が起こるためである。
更に、スペースマリーンの候補者の住まう環境が日々の暮らしが困難だったり、危険に満ちている程、候補者がスペースマリーンになる資質が高くなる。
危険な環境で生まれ、育った者とそうでない者に比べてはるかに戦士としての資質があるからだ。

また、女性はマリーンにはなれない。何故なら遺伝種子による肉体強化は男性の方が向いているためだからだ。

【最初の入団試験】
最初の入団試験は各戦団の拠点惑星(ホームワールド)で行われる。その試験の方法は戦団によって異なる。
例を挙げれば、気高き「ブラッドエンジェル」戦団は30年に一度開かれる協議会で選抜が行われる。また、雄々しき「スペースウルフ」戦団は”勇者の選び手”と呼ばれる牙狼法師(ウルフプリースト)によって拉致という名の選抜が行われる。
暗く秘密を抱えし「ダークエンジェル」戦団は、特有の“試練の儀式”によってふさわしき若者を選び抜くなど戦団や拠点惑星の文化によってその選抜方法は大きく異なる。

【入団の秘儀】
最初の入団試験に合格した熱望者は、〈入団の儀式〉と呼ばれる「ジーンシード」(遺伝種子)によって肉体強化、人造器官を移植する手術が行われる。
手術は各段階が存在し、その合間に精神調律(サイコ・コンディショニング)を施し、長期瞑想訓練や精神高揚試験などを行う。
古の時代、皇帝に従えた技術者たちが造り出した人造の超人器官は、どれも極めて複雑な器官であり、各器官が適切にその機能を発揮するには、器官同士の連携が必要不可欠になっている。
器官の除去や消失、変異はいずれも他の器官に悪影響を及ぼすこととなる。こうした理由により、移植器官は常にチェックを受け、スペースマリーンは適切な外科的処置と化学療法によって新陳代謝のバランスを保たなければならない。
しかしこの試験に失敗してえば候補者は、〈奉仕者〉(詳しくはリンク先のさ行「サーヴァイター」を参照)と呼ばれるサイボーグの奴隷にされてしまう。
つまり、スペースマリーンの候補者はマリーンになるか奴隷になるかの二択しかないのである。
入団の秘儀を通過すれば、晴れて候補者はスペースマリーンとなる。ただし、まだ半人前だが。


【スペースマリーンの移植器官】
スペースマリーンに移植されている主な超人器官は19種類存在する。
【プライマリス器官】
新型のスペースマリーンである「プライマリススペースマリーン」になるためには、先ほどの19種類の移植器官に加えて、新型の「プライマリス器官」を3つ移植しなければならない。
これらの器官は帝国技術局の主席大賢人「ベリサリウス・カウル」によって作り上げられた。

プライマリス器官は初めて移植手術を行う際には問題なく移植できるが、既存のスペースマリーンがこれらの器官を移植するには大きなリスクが伴う。
手術はスペースマリーンの体に激痛が走り、最悪の場合は死に至る。これら通常のマリーンがプライマリス化を果たした際のスペースマリーンは「ルビコンプライマリス」と呼ばれている。


スペースマリーンの育成

新人の社員が入社した際に研修があるように、スペースマリーンにもそれにふさわしき訓練や育成がある。
新人のスペースマリーンは各戦団の本拠地である要塞院で数十年にも及ぶ長きにわたる過酷な訓練を積むこととなる。
長きにわたる訓練に耐えた者だけが、「死の天使」であるスペースマリーンとして戦う資格を得ることができるのだ。


戦術

【概要】
スペースマリーンはまんべんなく戦闘能力が高いが、育成に数十年も時間がかかるためその分人数が入らない。
射撃戦から白兵戦までこなし、各種ビークル(乗り物)やウォーギア(武器)を幅広く使いこなす。

基本、各戦団は部隊を運用するための軍法書、「コデックス」(戦いの聖典)に基づいて行動している。
しかし、戦団によってはコデックスに従わない場合もある。
主な有名な例として「ダークエンジェル」戦団の一部や、「スペースウルフ」戦団、「ブラッドエンジェル」戦団、「ホワイトスカー」戦団があげられる。
戦団によっては独自の文化や役割を持っている場合があり、独自性を保つためにコデックスを採用しないという例も少なくない。

戦団(チャプター)の組織編制

画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第8版」(codex:Space Marines)P9 イラストより

スペースマリーンはチャプター(戦団)と呼ばれる1000人前後の部隊に分割されており、それぞれの戦団は独自の文化を持つ。
戦団は10個の中隊(カンパニー)と戦団司令部(チャプターコマンド)からなりたっている。
基本的にスペースマリーンは各戦団1000人前後所属しており、これらの編成ルールは「コデックス」(戦いの聖典)に基づいたものとなっている。

中隊(カンパニー)

【概要】
スペースマリーンは100人前後のカンパニー(中隊)で編成され、各中隊は中隊長(キャプテン)によって統率。戦団内には10の中隊が編成されている。
中隊はそれぞれ違った特徴や担当を持っており、異なる装飾が施されている。時と場合によっては待機中の中隊も存在する。

10個の中隊の中でも特に第一中隊(ファースト・カンパニー)は戦団で最も長い経験を積んだベテランのマリーンで構成されている。
ありとあらゆる戦場で、ありとあらゆる任務を遂行できる、真なる戦士たちだ。
それゆえ彼らは、後守古参分隊として、あるいは尖撃古参分隊として機能しうるだけの装備と能力を持つ。
第一中隊には至宝である小型恐無装甲服(タクティカル・ドレッドノート・アーマー)をまとった滅殺者分隊(ターミネイター・スカッド)として出撃する名誉すら与えられている。
第一中隊が中隊規模で一つの戦場に投入されることは珍しく、通常は他中隊を支援するため、分隊単位で投入されることが多い。


分隊(スカッド)

更に各中隊は10人の部隊「スカッド」(分隊)によって構成され、その数は10前後。各分隊は「サージェント」(軍曹)によって率いられる。
分隊の定員は10名だが、負傷や戦死による欠員が発生し、定員割れが起きる場合が多い。
指揮官として高い位階にあるスペースマリーンらの分隊は特に、「コマンド・スカッド」と呼ばれている。



兵科

【概要】
スペースマリーン戦団には兵科が存在し、それぞれ違った特徴や役割を持つ。
新人のスペースマリーンは最初は斥候(スカウト)として参加し、そこから専門の兵科、撃滅分隊(ディヴァステイター・スカッド)、軍曹(サージェント)、中隊長(キャプテン)、
そして、選ばれたごくわずかな者が栄誉ある戦団長(チャプターマスター)の任を授かることができるのだ。
各戦団によっては名前こそ違うが、必ず同じ役割の兵科が存在する。




スペースマリーンの兵器

スペースマリーンのウォーギア(武器)と防具


“戦士が持ちうる技量の限界は、扱う兵器の品質に左右される。”

【概要】
スペースマリーン戦団には数多くのウォーギア(武器)が用意されている。
射撃武器から白兵戦用の近接武器、身を鎧うパワーアーマーや大型兵器や乗り物まで幅広く用意されている。
それらは帝国内でも上位の品質と性能を誇り、皇帝陛下のために戦うスペースマリーン達の剣となり、盾となるのだ。

近接武器


“敵を打ち砕き、戦いを勝利へと導く拳の重さは、熟考に値するものなり”

【概要】
射撃兵器が発達した遠未来の第41千年紀においては、それに対する防御用の装備やテクノロジーも発達している。
それら射撃兵器が有効でない場合は、防御用の装備や敵装甲に威力を発揮するのが近接武器だ。
近接武器も多種多様なものが用意され、自分が得意とする武器で白兵戦を仕掛けてゆく。


射撃武器


“銃弾(ボルト)の疾さこそが、我らが敵に滅びをもたらす”

【概要】
スペースマリーン戦団には豊富なバリエーションの武器が用意されている。強力な「ボルト弾」を発射する「ボルター」やレーザー兵器、熱線兵器まで種類は幅広い。


投てき、爆発兵器

【概要】
ミサイルランチャーや投てき用のグレネードまで用途に応じた爆発物がそろっている。


防具

【概要】
遠未来の第41千年紀においては、防御用の装備やテクノロジーも発達しており、敵からの射撃や近接攻撃から身を守ることができる。盾形のエネルギー障壁発生装置などが用意されている。


その他

【概要】
スペースマリーンにはその他にも戦闘を補助する様々なウォーギアが用意されており、より柔軟な対応ができる。



パワーアーマー(機動装甲服)


“我らの鎧を見た敵は、無慈悲なる滅びを知り恐怖する。”

【概要】
スペースマリーンが着装する強化パワードスーツ。人類の守護者たるスペースマリーンのシンボルでもある。
高温極寒、宇宙空間等のあらゆる過酷な環境での行動に対応している。装甲は「セラマイト」、「アダマンチウム」、「プラスティール」と呼ばれる3つの合金で出来ており、耐久力も高く、通常の弾丸を弾き飛ばす。
パワーアーマーは戦団内の職人たちによって作られる。機能美的なメカニックデザインと宗教的な意味合いを持たせた甲冑デザインの融合は、まさに一つの芸術作品といっても過言ではない。
パワーアーマーは主にスペースマリーン向けの物が一般的だが、「インクイジター」(異端審問官)や「アデプタ・ソロリタス」等の常人でも着装できるタイプも用意されている。
それらの常人向けの物はスペースマリーン向けの物に比べると性能は低い。


【パワーアーマーのバリエーション】
パワーアーマーははるか昔から昨今に至るまでマークIからマークXまで改良を重ねており、多種多彩な種類やバリエーションが存在する。

【ナンバリングされているシリーズ】

【その他のパワーアーマーシリーズ】


スペースマリーンの大型兵器とビークル


“熱狂、責務、純潔。三梃の大いなる銃で汝の魂を武装せよ”

【概要】
スペースマリーンに支給された数々の大型ビークルや大型兵器はどれも強力で、帝国内でも上位クラスを誇る性能だ。
地上を駆ける戦車やバイク、空を切り裂く戦闘機、そして、星を渡る巨大な戦艦までどれも〈戦闘者〉(アスタルテス)が扱うにふさわしき物がそろっている。

輸送機

【概要】
スペースマリーンを迅速にかつ安全に輸送するためのビークルが用意されている。
空を切り裂いて落下してくる降下艇や地上でマリーンを安全に運ぶ装甲兵員輸送車両(APC)等がある。


地上兵器

【概要】
戦場で轟音を挙げながら進軍する数かすのスペースマリーン用の地上兵器はどれも帝国内でも高性能なものが用意されている。
スペースマリーンたちの馬となり、盾となり、剣となる数々の攻撃車両や戦車はどれも雄々しくかつ激しい火力を持つ。


航空兵器

【概要】
惑星内の重力圏及び大気圏内でも高速で移動できる航空機も数多く用意されている。
特に、制空権や制宙権を確保する際に大きな活躍を見せる。


宇宙艦隊

【概要】
惑星間を移動して戦場に赴くスペースマリーンの足となる戦闘用の宇宙戦艦。
宇宙での敵艦との戦いにも対応しており、艦内にはマリーン以外にも多くの乗組員が戦艦の運用に携わっている。
荘厳なゴシック様式のデザインが施された戦艦は正に"戦う大聖堂"といっても過言ではない。



コデックス(戦いの聖典)

【概要】
ウルトラマリーンの総主長「ロブート・グィリマン」ががホルスの大逆後に書いたスペースマリーン戦団の効率の良い運用や戦団の反逆防止のために作成された軍法書。
正式名称は「コデックス・アスタルテス」。ほとんどの戦団で採用され、今現在でもスペースマリーン戦団の運用の基礎となっている。
数多くの戦団の中でもコデックスを採用している戦団は聖典戦団(コデックス・チャプター)と呼ばれている。
中にはコデックスの一部のみ採用している「ダークエンジェル」のような戦団や、コデックスを全く採用しない「スペースウルフ」や「ブラックテンプラー」のような独自色の強い戦団までコデックスの採用は各戦団に一任されている。



創設時期

スペースマリーンには複数の創設時期が存在する。スペースマリーンは創設された時期にナンバリングがつけられる。
以下に主な創設時期を挙げる。

  • ファーストファウンディングチャプターズ(創始戦団)
最初の時期に生まれた戦団。〈大征戦〉を進めるうえで総主長によって創設された兵団が、大逆戦争後に戦団として解体されて今でも残っている。

  • セカンドファウンディングチャプターズ(第二期創設戦団)
〈ホルスの大逆〉の内戦後に創設された戦団。その多くは、忠誠派(ロイヤリスト)の兵団が解体されて創設された戦団となっている。

主な戦団(チャプター)一覧



“彼らの武勇によってのみ、人類の〈帝国〉(インペリウム)は護られん。”

画像出典:ゲーム「Warhammer 40,000: Eternal Crusade」より

スペースマリーンのチャプターは数多く存在し、ここで取り上げるのはその中でも有名なものである。
元居た戦団から独立して新たな戦団が創設されたり、戦団の文化を引き継いで創設された「後継戦団」など、帝国内には1000を超える戦団が存在している。
各戦団の遺伝種子には必ずルーツとなるプライマーク(総主長)が存在し、プライマークの遺伝子情報を基にしてスペースマリーンが製造される。
ルーツとなるプライマークは大半は忠誠派だが、中にはルーツとなるプライマークが不明だったり、大逆派のプライマークがルーツだったりと必ずルーツが安定して定まっているとは限らないのである。

【主な有名戦団(チャプター)】

数多くの伝説と功績を打ち立てた有名な戦団が以下の4戦団である。
各戦団は大征戦時代に総主長によって創設されたファーストファウンディングチャプターズ(創始戦団)で、第41千年紀まで1万年もの古い歴史を持つ。

「ウルトラマリーン」

「我らが立つる時、我らはつねに戦う。我らが戦う時、我らはつねに勝利する。何者であろうと、我らの憤怒を逃れることはできぬ」
ウルトラマリーン戦団長 マルネウス・カルガー


プライマーク(総主長):ロブート・グィリマン
現チャプターマスター(戦団長):マルネウス・カルガー
ホームワールド(拠点惑星):マクラーグ
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブルー
【概要】
惑星マクラーグを拠点とするコデックスマリーンとも呼ばれるもっとも一般的な戦団。
数あるスペースマリーン戦団の中でも代表される戦団でありで主役枠。
スペースマリーンのなんたるかを体現した存在で、典型的な戦士でかつ巧みな戦略家であり、高潔な戦士でもある。
彼らは均等さやバランスを保つことに美を見出す「均整美」を美徳とし、戦団員一人一人が様々な戦技をそつとなくこなす。
全体的に高い能力とバランスを持ち、手広い戦術を駆使した順応力の高い戦闘を得意とする。
全マリーンの3/5はウルトラマリーンから分化している。
【聖典の代理戦士】
〈戦いの聖典〉こと「コデックス」は〈渾沌〉の軍勢による蹂躙を止めることができなかったものの、反逆せしスペースマリーンの堕落や被害を緩和することには確実に成功している。
また、〈戦いの聖典〉はウルトラマリーン戦団やその後継戦団にとっての万事の中核をなすものとなっており、様々な判別を行う際の基準として扱われていた。
「ロブート・グィリマン」が残した遺産は遺伝種子や戦いの聖典だけではなくその精神性にも宿っている。ウルトラマリーン戦団の戦団員は〈戦いの聖典〉に記されし厳格なる規範に従い、彼らが率いる戦士達のみならず他の戦団の戦士たちに感銘を与える模範となり続けた。
〈第二期創設〉から以後同世紀にも渡り、ウルトラマリーン戦団は彼らの総主長を崇拝し、〈戦いの聖典〉に従える司祭としてそこに記された教えや規範、戦術教条を守り続けてきた。
さらなる暗黒が沸き上がる中、「ロブート・グィリマン」が帝国軍を率いるために復活したことは、自らの戦団の誇りを更なるものとし、新たな英雄的復活を共に益々誇り高きものとなっていった。

画像出典:ウォーハンマー40Kスタートセット「ブラックリーチ強襲」(Assault on Black Reach)ボックスアートより


【主要キャラクター】


「ブラッドエンジェル」


「我ら、報復もたらす血の天使の化身なり。恐れよ、我らが憤怒を!」


プライマーク(総主長):サングィヌス
現チャプターマスター(戦団長):ダンテ
ホームワールド(拠点惑星):バール
コデックスの採用:一部あり
基本カラー:レッド
【概要】
血のように赤いアーマーを纏い、接近戦と空からの強襲を得意とする戦団。ムキムキながらも顔はハンサムな美丈夫。
彼らは「血の飢えた」と評されるほどの戦意白兵戦への執着、好んでジャンプパックを使用する戦闘姿勢で名高い。
また、一分の隙もない戦闘計画や、武器や装備に施された装飾の美しさなど、「飽くなき完全性への追及」という特徴も持ち合わせている。

しかし、彼らは改造遺伝子である「遺伝種子」に障害があり、突如として〈傷〉と呼ばれる恐るべき狂気に突き動かされ、狂化することがある。
狂化による症状は二つあり、吸血鬼のように血を求めてしまう〈紅き飢え〉と、敵味方問わずに殺戮を行う〈黒き怒り〉の呪いに苦しんでいる。
上記二つの呪いは、サングィヌスの死の直後に起こったショックによって当時の「ブラッドエンジェル」兵団員全員の遺伝子に刻まれた。
このことは他の部隊や組織からは秘匿されており、帝国内でも<傷>や呪いによる犠牲者が出ているため命を落としやすい最前線に常に送り込まれる。
ヒロイックかつ悲劇を運命付けられた強い厨二病的人気のある戦団。

【ゲーム上の特徴】
ジャンプパックによる高機動な移動力と、白兵戦と強襲を得意とする。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ブラッドエンジェル第8版」(codex:Blood Angels)P41 イラストより

【主要キャラクター】


「スペースウルフ」


「ラスとオールファーザーの御名のもとに!」


プライマーク(総主長):レマン=ラス
現チャプターマスター(戦団長):ローガン・グリムナー
ホームワールド(拠点惑星):フェンリス
コデックスの採用:コデックス?ねぇよンなもん。
基本カラー:ブルーグレー
【概要】
「コデックス」や帝国の各種組織にはに全く従わないが、皇帝や仲間に対する忠義は厚い蛮族のような戦団。
彼らが従うのは母星「フェンリス」の伝統と皇帝の指示のみ。
仲間の為なら、無慈悲なる上位組織の「インクイジター」(異端審問官)にも喧嘩を売るアツい奴ら。

【ゲーム上の特徴】
通常のマリーンに比べて接近戦と強襲、奇襲が得意で白兵寄りの調整が行われている。
即死効果がある冷気を発射するウォーギアを装備可能。更にはフェンリスに生息する「サンダーウルフ」を同行することもできる。
可愛いわんこが大好きな愛犬家には是非お勧めしたいアーミである。(U^ω^)わんわんお!
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースウルフ第8版」(codex:Space Wolves)P22,P23 イラストより
【主要キャラクター】


「ダークエンジェル」


「悔悟せよ!貴様が死す明日のために!」


プライマーク(総主長):ライオン・エル=ジョンソン
現チャプターマスター(戦団長):総大守首座(シュープリム・グランドマスター)アズラエル
ホームワールド(拠点惑星):キャリバン(消滅)、〈岩牢〉(ザ・ロック)
コデックスの採用:一部のみ
基本カラー:ダークグリーン、骨色(死翼)、ブラック(鴉翼)
【概要】
戦団番号Ⅰ。すなわち最初に設立された戦団。修道士のようなフードを被り、強力なプラズマ兵器を愛用する。
ダークエンジェルは本質的に修道院的であり、祈祷や礼拝に多くの時間が割かれている。
元々は緑豊かな惑星「キャリバン」を拠点にしていたがとある理由で惑星は消滅し、現在では超巨大母艦〈岩牢〉(ザ・ロック)を拠点として活動している。

彼らは自らの戦団に関しての情報を外部の者に流出させないようにしており、戦団独自の判断による不可解な行動を行っている。
しかしその正体は、自らを〈許されざる者〉(アンフォギヴン)と自称し反逆者である〈堕ちし天使〉を捕まえることを目的としている贖罪の戦団なのである。

【ゲーム上の特徴】
強襲が得意なデスウイング隊と機動力の高いレイウンウイング隊とその他の部隊を組み合わせてアーミーを編成する変わった特徴を持つ。

他のマリーンには見られない特殊なルールや能力を持ったユニットも居る。

画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ダークエンジェル第8版」(codex:Dark Angels) 表紙イラストより
【主要キャラクター】


【準有名戦団(チャプター)】

上記の4戦団同様、大征戦時代に総主長によって生み出された戦団。
第41千年紀まで1万年もの古い歴史を持っているファーストファウンディングチャプターズ(創始戦団)の一つである。
彼らもまた数多くの伝説と功績を残しつつ今でも戦い続けている。

「インペリアルフィスト」


「皇帝陛下の勅命に従う我らを、ドルン公の導きに従う我らを、誉れという名の盾が守る。我らを恐れよ。我らの名は、復讐を意味するのだ」


プライマーク(総主長):ローガル・ドルン
現チャプターマスター(戦団長):ヴォーン・ハーゲン
ホームワールド(拠点惑星):テラ(現在),インウィット(初期),機動宇宙要塞ファランクス
コデックスの採用:あり
基本カラー:イエロー
【概要】
戦線を維持することを信念とする戦団。防御や築城、包囲戦に長けており、戦線を維持するためなら玉砕することもいとわない。
インペリアルフィスト戦団のスペースマリーン達全員は、ゆるぎない自制心と、ドルンの下す命令への献身という、二つの特徴を備えている。
防衛や耐久に長けた装備や、「ボルター」を好んで使用する。特にボルターの扱いに関してその正確無比な射撃において勝る者がいないといわれている。
数ある戦団の中でも厳格な気風で忠義に厚い戦団だが、その反面融通が利かない部分もある。

総主長ドルンは高い築城の才と防衛、包囲戦の才を示し、帝国の本拠地である地球(テラ)の防衛網と皇帝の帝殿を作り上げている。防衛の技術やノウハウは戦団内でも引き継がれており、現在でも戦団を支える屋台骨となっているのだ。


画像出典:雑誌「ホワイトドワーフ 312号」(White Dwarf No.312) イラストより

【主要キャラクター】

「ホワイト・スカー」


「太祖ハーンと皇帝陛下の御為に!」


プライマーク(総主長):ジャガタイ・ハーン
現チャプターマスター(戦団長):ジュバル・ハーン
ホームワールド(拠点惑星):チョゴリス(別名ムンドゥス・プラヌス)
コデックスの採用:あり(独自のルールと併存)
基本カラー:ホワイト
【概要】
バイクなどの高機動力を用いた一撃離脱戦法に通じるSF騎馬民族戦団。電光石火の如き高い機動力を誇る。
母星である惑星「チョゴリス」の部族的文化が色濃くでており、独自の戦団文化を持つ。
それ故に無骨にして野蛮な彼らは〈戦いの聖典〉(コデックス)を採用しつつも、総主長である「ジャガタイ・ハーン」の教えを基にその戦技を磨き続けている。
また、戦団の掟により死者を「ドレッドノート」への改造は行わないのでドレッドノートを少数しか所有していない。
彼らにとって戦士の魂を鋼鉄の棺の中へ閉じ込めることは忌むべきことであるからである。
その為、やむにやまれぬ事情がない限りはドレッドノートとなって奉仕する戦団員は極めて少ないのだ。

ちなみに元ネタはモンゴル帝国を築いた「チンギス・ハーン」一族である。

画像出典:小説「The Hunt for Voldorius」表紙イラストより


「アイアンハンド」


「肉体は脆弱なり!!」


プライマーク(総主長):フェルス・マヌス
現チャプターマスター(戦団長):不在
ホームワールド(拠点惑星):メデューサ
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブラック
【概要】
機械のごとく判断を下し、無慈悲にしてあらゆる脆弱性を排した戦いを繰り広げる機械化戦団。
冷徹なる論理と計算された憤怒をもって戦う。その姿は正に機械の如く。
生身の体を軽視し、全てのものに対して脆弱であることを憎悪しておりその肉体すら機械化してしまう。
〈帝国技術局〉とも親密な関係にあることも堂々と公言するぐらいの機械大好き戦団で、その態度は他戦団の同胞(ブラザー)に苦言を呈されるほどである。

かつて兵団だった頃の時代は、彼らは理性的な兵団として知られていた。しかし、総主長である「フェルス・マヌス」の戦死を境に、感情に従って行動するようになってしまった。それ故に彼らは総主長の精神面の弱さを引き継いでしまっているので、煽り耐性が低くてキレやすい。
「精神は脆弱なり!!」


画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第7版」(codex:Space Marines)P48 イラストより

「サラマンダー」


「いざ、戦いの業火の中へ!いざ、戦争の金床の上へ!!」


プライマーク(総主長):ヴァルカン
現チャプターマスター(戦団長):トゥシャン
ホームワールド(拠点惑星):ノクターン
コデックスの採用:あり
基本カラー:グリーン
【概要】
竜のマークと緑のアーマーが特徴のスペースマリーン。
戦団員は戦闘を自らの技量と意志と忍苦を試すための試練ととらえ、強大なる戦士を鍛え上げるための坩堝と考えている。
サラマンダー(火蜥蜴)の名前通り、フレイマー(火炎放射器)やメルタガン(高温レーザー)等の高熱兵器を好んで使用する。汚物は消毒だ~!!
彼らの使用する兵器やパワーアーマーには竜の意匠や炎の装飾が施され、拠点惑星の文化が反映されたデザインで装飾されている。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第7版」(codex:Space Marines)P44 イラストより


「レイヴンガード」


「奢ることなかれ。暗闇において兵に優劣などない。それを知る者だけが生き残るのだ。」
レイヴンガード戦団長 ケイヴァーン・シュライク


プライマーク(総主長):コラックス
現チャプターマスター(戦団長):ケイヴァーン・シュライク
ホームワールド(拠点惑星):デリヴェランス
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブラック
【概要】
奇襲・隠密作戦を得意とする。普段は目に見えないように行動しており、他の選択肢が存在しないときにのみ正面攻撃を仕掛ける。
「狩猟」的な戦術思想を反映してか、レイヴンガード戦団は、単独で長時間の作戦行動が可能なスカウトを多用し、同時に、敵の急所に楔を打ちこむ強襲戦力である「ジャンプパック」装備の「アサルトマリーン」を多数投入することで有名だ。
画像出典:ウォーハンマー40K「キルチーム コア・マニュアル」(KILL TEAM:Core Manual) 表紙イラストより



【主な有名な後継戦団(サクセッサー・チャプター)】

銀河には数多くの後継戦団が存在する。その中でも有名なものが以下の戦団となっている。

「クリムゾンフィスト」


「オルクどもよ。何千何万という数で来るがよい。貴様らに対する備えは既に済んでおる。この惑星は皇帝陛下の領土にして、貴様ら如きの餌場にあらず。我ら、かの獣らの血をもってこの惑星を洗い清めん。
戦団長ペドロ・カンドール


プライマーク(総主長):ローガル・ドルン
現チャプターマスター(戦団長):ペドロ・カンドール
ホームワールド(拠点惑星):リィンワールド
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブルー、レッド(拳)
【概要】
インペリアルフィストの後継戦団。名の通り拳が紅く塗られている。
断固たる決断力と敗北を認めぬ頑強さを原初戦団から受け継いだ。
異端審問局とも密接な関係を持っており、「純血の団」所属の部隊「デスウォッチ」の、
キルチーム(1小隊の部隊)として選ばれることが多い。

画像出典:雑誌「ホワイトドワーフ 2017年9月号」(White Dwarf) 表紙イラストより

「ブラックテンペラー」


「この銀河はあまねく皇帝陛下の支配する領域なり。これに異議を為さんとするものは必ずや討ち滅ぼさなねばならぬ。」
当代大将帥ヘルブレヒト


プライマーク(総主長):ローガル・ドルン
現チャプターマスター(戦団長):当代大将帥(ハイマーシャル) ヘルブレヒト
ホームワールド(拠点惑星):ブラックテンペラー艦隊
コデックスの採用:なし
基本カラー:ブラック、ホワイト、レッド
【概要】
インペリアルフィストの後継戦団。拠点惑星を持たず、常に戦場となる惑星を渡り歩く。
その様は正に黒い十字軍として恐れられている。コデックスには従わずに、戦団独自の戦術やルールを持っている。
当時のインペリアルフィスト兵団の名誉の護り手「テンペラーブレザレン」中隊長「ジギスムント」によって戦団が創設され、片時も休むことなく皇帝陛下の敵を滅ぼす義務を全うする制約を立てる。
この誓約はその後の歴代の大将帥(ブラックテンペラーでの戦団長)によって受け継がれ、創設一万年を得た今日に至るまで、この誓いは破られていない。

総主長グィリマンが著したコデックスを否定した彼らは、他の〈戦闘者〉と異なり人類の皇帝を神とみなし、この上ない崇拝を捧げ続けている。
そのひたむきな信仰心によって帝国聖教会との強いつながりを有している。

画像出典:ウォーハンマー40K キャンペーンブック「ギャザリングストーム フォール オブ ケイディア」(Gathering Storm_- Fall of Cadia) P7より

「フレッシュティアラー」


プライマーク(総主長):サングィヌス
現チャプターマスター(戦団長):ガブリエル・セス
ホームワールド(拠点惑星):クレタシア
コデックスの採用:なし
基本カラー:レッド
【概要】
ブラッドエンジェルの後継戦団。元戦団で問題になった遺伝種子の欠陥である〈紅き飢え〉、〈黒き怒り〉による影響が際立っており、その狂気と残虐性で悪名高い汚名を背負っていた。
しかし、今では見放された惑星を救い、敵地へ容赦なく斬り込む彼等は次第に守護者として再認識されつつある。

戦団内では〈黒き怒り〉の特徴を元戦団の総主長「サングィヌス」からの贈り物として肯定的にとらえており、それらを活かした白兵戦を得意とする。
具体的には味方への被害を最小限にしつつ戦団員の獰猛性を生かす為に、四方八方敵に囲まれた戦場で大群に切り込みをかけていく。
この戦術によって〈黒き怒り〉の特性を最大限に生かすことができるのだ。

かつては、飽くなき殺戮衝動に突き動かされる彼等の巻き添えにより、帝国防衛軍はおろかスペースマリーン戦団でさえ犠牲となっていた。
その獰猛さと遺伝種子異常が災いし定員補充が不可能な状況に陥り、救援を求める帝国諸軍の指揮官にさえ拒絶される事態に陥る。
それ故に「異端審問庁」と「帝国聖教会」は、彼らが渾沌の魔の手に堕したのではないかと厳しい視線を向けていた。

しかし、戦団長が「ガブリエル・セス」に変わり、彼の外交的努力と戦術によって、悪名高き汚名を返上することに成功する。
今では異端宣告と反逆罪を免れ、白兵戦のエキスパートとして戦い続けているのだ。

画像出典:小説「A Son's Burden」表紙イラストより

【主要キャラクター】

【その他の戦団(チャプター)】

特殊な文化と特徴を持つ戦団も数多くあり、下記の戦団はその有名な戦団の一つといえよう。

「グレイナイト」



プライマーク(総主長):なし
現騎士団長:ヴォルドゥス
ホームワールド(拠点惑星):衛星タイタン
コデックスの採用:なし
基本カラー:グレー
【概要】
対ケイオス(渾沌)専門に創設されたインクイジターの一部門「鉄槌の団」(オルド・マレウス)直属のスペースマリーン戦団。通称ディーモンハンター。
創設には重大な秘密があり、それゆえに人類に対しても存在を知られてはならない第666番目の戦団番号を持つ鈍色の騎士。ディーモン狩りに特化しており、帝国内でも秘密裏にケイオスディーモンを狩り続けている。

【ゲーム上の特徴】
一言で言えばコストの高いスペースマリーン。対ディーモン用のボーナスやルールを持つ。
サイキック能力に優れた資質を持ち、なおかつ敵兵の装甲を無効化する攻撃に優れる
画像出典:Erasmus Brosdau氏によるファンアートムービ「The Lord Inquisitor - Prologue」公式Facebookより


【主要キャラクター】

「レギオン・オヴ・ダムド」


「我ら、業火を以って敵を清めん」


プライマーク(総主長):不明
現チャプターマスター(戦団長):不在
ホームワールド(拠点惑星):ゾロス(破壊)
コデックスの採用:不明
基本カラー:ブラック
【概要】
骨と炎の装飾が描かれた漆黒のパワーアーマーを身にまとった静寂の戦士。その出自を知るものは殆ど居ない謎の戦団。
人類が窮地の時に〈歪み〉の中から何の前触れもなく現れ、寒気を覚えるほど冷酷無比な精密さをもって戦い続け、絶望的戦況を勝利へと変えるロム兄さん的立場。
そして戦闘が終了すると、雲散霧消してしまうのだ。それ故に彼らのことを詳しく知るものがほとんどいないのである。

画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第7版」(codex:Space Marines)P120 イラストより


「ブラッドレイヴン」


「知識は力なり、よく守らしめよ」


プライマーク(総主長):不明
現チャプターマスター(戦団長):ガブリエル・アンジェロス
ホームワールド(拠点惑星):アウレリア(消滅)、戦団のフリートベース
コデックスの採用:あり
基本カラー:レッド、ホワイト(肩部分)
【概要】
知識の番人にして戦士であり、秘密主義的で謎が多い戦団。知識は力である信じており、儀式、歴史、そして知識の習得に注力している。

他の諸戦団と異なり、高い割合でサイキック能力をもたらす遺伝種子を持っている。その為、他戦団に比べて強力なサイカーたるライブラリアン(司書官)が多く在籍する。

一度、戦団員の大半が渾沌に堕ちて寝返る事件が起こっている。どこぞのダークなエンジェルかな?

戦団員は戦団自体の出自を誰も知らず、失われた出自を知るために銀河中から戦団のルーツに関する情報を独自で収集している。
戦団の出自には大きな秘密が隠されていると言われている。

余談だが、「ブラッドエンジェル」戦団とは名前が似ていても何も関係はないので注意。初心者や始めたての趣味人によく間違えられる。

ゲーム「Dawn of War」シリーズで初登場し、シリーズを通してキャンペーンモード内の主役として活躍する。

画像出典:ゲーム 「Warhammer 40,000: Dawn of War3」 Space Marines Key Artより


「レッドスコーピオン」

「皇帝の意思を裏切るよりも重い罪はない」


プライマーク(総主長):不明
現チャプターマスター(戦団長):至高指揮官カラブ・カルン
ホームワールド(拠点惑星):ザエバス・ミノリス(正確な場所は不明)
コデックスの採用:あり
基本カラー:チャコールグレー、ブラック、イエロー
【概要】
帝国の教義への完全かつ完璧なる傾倒で有名な帝国純粋主義者からなることで知られている戦団。つまりスーパー潔癖戦団である。
その潔癖っぷりは極端な劣化や堕落がないことで有名であり、帝国内でも信頼に値する伝統主義者として確固たる信頼と実績を持っている。

彼らはあらゆる種類の変異によって汚染されたと考えているゼノ(異種族)やアブヒューマン(亜人間)、サイカー(超能力者)と共同戦線を行う事を拒否し、あくまでも純粋な人類のみしか受け入れない。
コデックスの教えに忠実で、コデックスを神聖なる聖書として妄信しており、その傾倒ぶりはコデックスの教えに忠実で知られる「ウルトラマリーン」戦団すら超える。
更には、スペースマリーン戦団の中でも珍しく、皇帝陛下を神として捉える熱狂的な忠誠っぷりを持っている。

しかし、彼らの長年の献身的な奉仕の記録にもかかわらず、戦闘者内には依然として、彼らが所属する創設者のアイデンティティーと同様に、彼らの遺伝子種子を採取した原初戦団や戦団としての起源が完全に謎に包まれている。

画像出典:ウォーハンマー40K「エキスパンション:インペリアル アーマー ボリューム9 バダブ戦役 パート1」(Imperial Armour 9 - The Badab War - Part 1)P48 イラストより





プライマリス・スペースマリーン


画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第8版」(codex:Space Marines)P4,P5 イラストより
【概要】
復活した総主長の「グィリマン」の指示で作られた新しいタイプのスペースマリーン。帝国技術局局長「ベリサリウス・カウル」の一万年間にも渡る研究にて実現した。
主な特徴としては通常のスペースマリーンよりも背も高く、身体能力も強化されており、通常のマリーンも手術によってプライマリス化が可能。
恐るべき怪力を持ち、人間の頭蓋骨なら素手で砕き、一般兵士の「フラックアーマー」を粉砕してしまう。
「プライマリス」の名前の通りかつての総主長の遺伝種子を基にして作られているので、総主長に近い能力や特性を持てるようになっている。
更にケイオススペースマリーン化の対策としてケイオスの堕落への耐性が強化されており、ケイオススペースマリーンへ堕落することを防ぐ効果が追加されている。

ウルトラマリーンはじめとした戦団では大いに歓迎され採用例が増えたが、一部の伝統を重んずる戦団では独自性が危ぶまれる可能性が高く、採用を見送っている戦団もある。
また、元のスペースマリーンがプライマリス化するには激痛が伴う手術が必要となり、下手をすれば死亡する可能性も秘めている。

そのためほとんどの戦団は新たにプライマリスマリーンを生み出す手立てを持っているが、既存の戦団戦術や装備品との親和性が高く、並びに製造が容易な通常のマリーンを選択することが未だに多い。

【ゲーム上の特徴】
第8版で登場。一言で言えば少しコストが上がって少し強くなったスペースマリーンといったところ。全体的に能力が上がっている。
今までのスペースマリーンに混ぜて編成することも可能。
ただし、プライマリススペースマリーンは従来のビークルではユニットを輸送出来ず、代わりに専用のビークルを使って輸送を行う。

【プライマリス・スペースマリーンにおけるスカッド(分隊)の種別】
新たに創造された「プライマリス・スペースマリーン」には独自のスカッド種別が存在する。名前こそ違うが、今までのスペースマリーンのスカッドに似た役割を持っている。

ケイオススペースマリーン(ヘレティック・アスタルテス)



【概要】
銀河の西側にあるアイ・オヴ・テラー(恐怖の目)に拠点を構え、帝国にブラッククルセイド(黒き征戦)と呼ばれる渾沌勢力による大攻勢を幾度となく仕掛ける。
帝国の過剰に厳格な体制に耐えられなくなったものが裏切るものが多く、今でもケイオスに墜ちるスペースマリーンが後を絶たない。
皇帝を「偽りの皇帝」と呼び、暗黒の4大神の代理戦士として今日も人類の帝国を覆す恐るべき戦いに身を投じる。
他にも変異生命体や狂信者たちを配下に迎え入れている。


画像出典:小説「Horus Heresy: Slaves To Darkness」表紙イラストより





「我らの体がアダマンチウムに鎧われる時、
我らの魂は忠誠によって護られる。

我らのボルターが皇帝陛下の怨敵にもたらす死を装填する時、
我らの思考には知恵が満たされる。

我らの隊列が前進し、聖務を果たす時、
我らこそがスペースマリーンなり。

皇帝陛下に選ばれたる者にして
死する時まで忠実なる従僕であり続ける。」




追記・修正を行いたい同胞(ブラザー)は戦団の各ライブラリアン(司書官)に申し出よ!

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