「プレミア12」で優勝を目指す侍ジャパンは10日、2次ラウンド初戦、11日のオーストラリア戦(ZOZOマリン)に向け、稲葉篤紀監督(47)は他の5カ国と東京都内で会見し、あらためて世界一を目指す決意を語った。
オーストラリアの先発は右投手のドゥーシャン・ルジッチ。だが、稲葉監督はルジッチが長くマウンドにいるとは想定していない。「先発が長いイニングを投げていないからね。予選を見る限り投手がどんどん代わっていく。そこをどうアジャストするかが大事になる」。オーストラリアは1次ラウンド3試合で17人の投手をつぎ込んでいる。小刻みな継投の中でいかに点を取るか―。指揮官の頭の中はそのことでいっぱいだ。
打席ごとに情報の少ない異なる投手に対して一発でタイミングを合わせられるかがカギになる。これは国際大会では避けて通れない道でもある。それは稲葉監督が身をもって感じていた。「切り替えが大事になる。引きずらないことです。それは僕も国際大会で感じていたこと。日本でやっているときの自分のタイミングだと対応できない。いかに相手投手のタイミングをつかんでいくか。それぞれが感じて対応していくことが大事になる」。ZOZOマリンの練習でも、吉田正に同様のアドバイスを直接送るなどぬかりはない。
打線は3試合で20得点と好調だ。「これまでもそうですけどつなぐ意識だと思います。どんな形でも塁にでる。つなぐ意識をもつことが大事になります。個の力と和の力で結束力をもって世界一になれるようにやっていきます」。日本の野球ファンの声援を背に、オーストラリアをたたき一気に流れに乗るだけだ。