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アリババの強さの秘密、その独自のビジネスモデルを分析する

孤高の中国ITはこうして生まれた

中国のインターネット企業としては、アリババのほかに、百度(バイドウ)とテンセントがよく知られている。これらは、英文表記の頭文字をとってBATと呼ばれ、アメリカのGAFAの中国版とされる。

ところで、BATの事業は、アメリカIT企業が行っている事業の模倣だとされることが多い。

 

アリババは アマゾンやeBayなどの摸倣であり、百度はGoogleの中国版だと言われる。そして、テンセントはフェイスブックの中国版というわけだ。

その他のインターネットサービスについても、アメリカのサービスと同じものを中国の企業が提供している。

ところが、これらのサービスでアメリカ企業と中国企業が競合すると、ほとんどの場合に後者が勝つ。例えば、eBayやグーグルは、一時中国でサービスを提供していたが、その後中国から撤退した。

なぜか?

一般に言われるのは、「中国政府が外国のITサービスを閉め出して、インターネット鎖国しているから」という説明だ。また、「中国の企業は国の手厚い保護を受けて成長している」とも言われる。