◇9日 J1第31節 名古屋3-0神戸(豊田スタジアム)
戦略を徹底したグランパスがプラン通りのゲームで勝利をつかんだ。
守備では4ー4ー2のブロックをつくり、ポゼッションスタイルの神戸の強みを消した。DFラインは深めに設定し、FWビジャにスペースを与えず、イニエスタとのホットラインにも注意を払った。ボールへのプレスも忠実にこなした。
この戦いを続けるうえで、非常に大きかったのは前田の先制点。監督が代わって日が浅く、心理的な面を考えても、徹底した守備のレベルをワンランク上げる要因となった。
攻撃面でも、理想的な展開からゴールが生まれた。人数をかけることはできないが、両サイドの前田、和泉は突破力があるので、孤立気味の局面でも打開できるし、ジョーに集中する相手守備陣のスキを突ける。1点目、2点目ともに準備段階から練り上げられた形であり、論理的なゴールだった。
チームとしてプロフェッショナルな戦いだったし、各ポジションで職人が役割をやり遂げた試合だった。全体的にコンディションが上がっている印象もあり、残り3試合も期待できる。(元日本代表MF)