中日・阿知羅拓馬投手(26)が23日から台湾で開幕する「アジアウインターベースボールリーグ」に参加することが内定した。既に参加選手としてNPBから発表された清水達也投手(20)が「みやざきフェニックス・リーグ」で右肩の炎症を発症したため、台湾の参加は取りやめることになり、代わりに阿知羅が抜てきされた。NPBから派遣される選手では最年長となる右腕が、来季の飛躍を期して異国へと飛ぶ。
若手が主体となる同リーグでは異例の参戦だが、与田監督は迷いなく派遣を決めたという。「清水の参加が厳しくなって真っ先に頭に浮かんだのが阿知羅だった。今年プロ初勝利を挙げて来季の彼にもすごく期待している。たくさん学んできて今後につなげてほしい」と話した。
プロ6年目の今季、4月29日の阪神戦(ナゴヤドーム)で2年ぶりの1軍マウンドに立つと、5月5日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で5イニング3安打2失点にまとめプロ初勝利。中日に令和1勝目をもたらした。しかし以降は勝ち星をつかむことはできず1勝3敗、防御率5・82でシーズンを終えた。
沖縄・北谷のキャンプでは内角直球の精度と手元で微妙に変化するくせ球の制球向上を掲げ、1クールに1度、150球前後を投げ込んでいる。「内角はピンチで何度も投げる球ではない。一発で狙ったところに決めるように意識して取り組んでいる」と阿知羅。それも、台湾で磨いてくる。