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日本の面影

Glimpses of Japan
失われる日本人の精神性に、将来を憂う

本物の“大和撫子”入門 ② ~ 貝原益軒『和俗童子訓』【女子を教ゆる法】より

(2012.11.16)   (始めから)
武将ブームとされ、時代考証無視でイケメン武将が出てきたり武将が女にされたりワケのわからないメチャクチャなドラマやアニメばかり持ち上げられてますが、じゃあ、女としてどうあるべきなのかが、全く教えられていません。いくら歴史・武将ブームに熱中しても、これでは日本の女がパッパラパー化するだけです。
武将研究より先に、往年の日本女性 大和撫子がどういう教育をされていたか、まずはそっちから入っていかないと、先人に笑われちゃいますよ。
特に「明治維新は薩長による陰謀、革命だー!」、「江戸時代こそ日本の理想郷」とされてるような方々は尚更、江戸期の教育・精神基盤とされた貝原益軒の教えとかの勉強を、ぜひされてみてください。
とにかく貝原益軒(1630-1714)の著作(特に『和俗童子訓』)や、女子教育書『女大学』は必読ですよ。

日本初の体型的な教育書 貝原益軒『和俗童子訓』(詳しくは右写真クリック)に収録されてる【女子を教ゆる法】は、江戸期の女子教育規範の原典であり、これを元に何度か改訂が加えられ、その後は『女大学』と称されて江戸時代に広く普及、もちろん明治から戦前までの女子教育にも大きな影響を与えてます。

『和俗童子訓』にある【女子を教ゆる法】は、日本女性 ヤマトナデシコとしての心得の基本中の基本、いわば日本人にとっての子女教育における聖書といえるでしょう。
『女大学集』(詳しくは右写真クリック)を全部読まなくとも、その原典となったこの『和俗童子訓』だけでも、ぜひ読んでみてください。平易な文体だし、【女子を教ゆる法】の部分は文庫本でわずか十数ページなので、1時間もあれば十分読み通せます。周りの方にもどんどん薦めてください。ここのことも、より多くの人に拡散してください。
少なくとも私たちの世代なら、今は亡き私らのお婆ちゃん達がいったいどういう教育を受けていたか、スゥーッと頭に入ってきて、あの時代の女性たちと心がつながること、きっと出来ますから。
『和俗童子訓』を一家に一冊、置いておきましょう。それから、ゆっくりでもいいので『女大学』の方へ進んでほしいものです(ただし福澤諭吉の『女大学評論』『新女大学』は完全にフェミイデオロギーなので無用)。

新しい子育て本なんか読む前に、日本人ならまずはこの『和俗童子訓』を読んでみてください。読めばきっと左翼イデオロギーまみれで眠かった目も、パッチリ開眼することでしょう。
今日はその内容をいつくか抜粋させていただきます。
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貝原益軒 『和俗童子訓』 【女子を教ゆる法】 より

【女児はひとえに、親の教え一つで育つものである】
父母の教え、怠るべからず。親の教えなくて、育てぬる娘は、礼儀を知らず。女の道にうとく、女徳をつつしまず、かつ女功の学びなし。是れ皆、父母の子を愛する道を知らざればなり。

【幼児より女徳を養い育てよ】
およそ女は、かたちより、心のまされるこそ、めでたかるべけれ。女徳を選ばず、かたち(容貌)を本としてかしづくは、いにしえ今の世の、悪しき習わしなり。

女の徳は和・順の二を守るべし。和らぐとは、心を本として、かたち・言葉もにこやかに、うららかなるを云う。順(したがう)とは人にしたがひて、そむかざるを云ふ。

【婦人は敬順の道を貴ぶ】
「敬順の道は婦人の大礼なり」と云へり。然れば女は、敬順の二つを常に守るべし。敬とはつつしむ也。順はしたがふ也。
およそ女の道は順を貴ぶ、順のおこなはるるは、ひとへにつつしむより起これり。

【男は外を治め、女は内を治める】
いにしへ、天子より以下、男は外を治め、女は内を治む。王后以下、皆内政を務め行ひて、婦人の職分あり。今の世の習ひ、富貴の家の婦女は、内を治むる務めうとく、織り・縫ひのわざにおろそかなり。いにしへ、わが日の本にては、かけまくもかしこき天照大神も、みづから神衣を織りたまひ、斉服殿にましましける。その御妹、わかひるめのみことも亦しかり。これ日本紀に記せり。

【女性の四行】
女に四行あり。一に婦徳、二に婦言、三に婦容、四に婦功。此の四は女の務め行ふべきわざ也。
婦徳とは、心だてよきを云ふ。心正しく、いさぎよく、和順なるを徳とす。婦言とは、言葉のよきを云ふ。偽れる事をいわず。言葉を選びていひ、にげ(似気)なき悪言をいたさず。いふべき時、いひて、ふ用なる事をいはず。人其いふ事を嫌はざる也。
婦容とは、かたちのよきを云ふ。あながちに、飾りを専らにせざれども、女は、かたち(容)なよよかにて、おおし(雄々)からず、装いのあてはかに、身持ちきれいに、いさぎよく、衣服もあかづき汚れなき、是れ婦容なり。
婦功とは、女の務むべきわざ也。縫ひ物をし、紡み・績ぎをし、衣服を整えて、専ら務むべきわざを事とし、戯れあそび、笑ふことを好まず。食物、飲物をいさぎよくして、しうと、夫、賓客にすすむる。是れ皆、婦功なり。

【女児七歳にして文字を習う】
七歳より和字を習はしめ、又、おとこもじ(漢字)をも習はしむべし。淫思なき古歌を多く詠ましめて、風雅の道を知らしむべし。
是れまた男子のごとく、はじめは、数目ある句、みじかき事ども、あまた読み覚えさせて後、孝経の首章、論語の学而編(がくじ)、曹大家が女戒などを読ましめ、孝・順・貞・潔の道を教ゆべし。
十歳より外にいださず、けい門の内にのみ居て、織り縫ひ、紡み績ぐ、わざを習はしむべし。仮にも、淫いつなる事を聞かせ知らしむべからず。小歌、浄瑠璃、三線の類、淫声を好めば、心を損なふ。
此の頃の婦人は、淫声を、好んで女子に教ゆ。是れ甚だ風俗・心術を損なふ。いとけなき時(早い時)、悪しきことを見聞き、習ひては、早くうつりやすし。女子に見せしむる草紙も、選ぶべし。いにしへの事、記せるふみ(文)の類は害なし。聖賢の正しき道を教えずして、ざれ(戯)ばみたる小唄、浄瑠璃本など見せしむる事なかれ。また、伊勢物語、源氏物語など、其の言葉は風雅なれど、かやうの淫俗の事を記せるふみを、早く見せしむべからず。又、女子も、物を正しく書き、算数を習ふべし。物かき。算を知らざれば、家の事を記し、財をはかる事あたはず。必ずこれを教ゆべし。

【婦人三従の道】
婦人には、三従の道あり。凡そ婦人は、柔和にして、人に従ふを道とす。わが心にまかせて行ふべからず。
父の家にありては父に従ひ、夫の家にゆきては夫に従ひ、夫死しては子に従ふを三従といふ。身を終はるまで、わがままに事を行ふべからず。必ず人に従ひてなすべし。

【婦人七去の法】
婦人に七去とて、悪しき事七あり。女子に教え聞かすべし。一には父母に従はざるは去る。二に子なければ去る。三に淫なれば去る。四に妬めば去る。五に悪しき病あれば去る。六に多言なればさる。七に盗みすればさる。此の七の内、子なきは生まれ付きなり。悪しき病はやまひなり。此の二は天命にて、力に及ばざる事なれば、婦のとがにあらず。

古き文にも、「婦に長舌あるは、是れ乱の階なり。」といへり。女の口の利きたるは、国家の乱るる基となる、といふ意なり。

女の、男子の如く物いふ事を用うるは、家の乱れとなる。凡そ家の乱れは、多くは婦人より起こる。婦人の禍は、必ず口より出づ。戒むべし。

もし夫不徳にして、家、貧賎なりとも、夫の幸なきは、婦の幸なきなれば、天命の定まれるにこそと思ひて、憂ふべからず。

【女児を幼児から、厳しく教えよ】
凡そ女子を愛し過して、ほしひままに育てぬれば、夫の家にゆきて、必ず驕りおこたりて、他人の気に合はず、つゐには、しうとにうとまれ、夫にすさめられ、夫婦不和になり、追ひ出され、恥を晒すもの多し。

【早くから女功を教えこめ】
女子には、早く女功を教ゆべし。女功とは、織り縫ひ、紡み績むぎ、すすぎ洗ひ、又は食を整ふるわざを云ふ。

【男女の別をはっきり立て、貞節を守れ】
父母となる者、女子のいとけなきより(早いうちより)、男女の別を正しくし、行儀を、かたく戒め教ゆべし。
女は心ひとつを貞しく、潔くして、いかなる変に会ひて、たとひ命を失ふとも、節義をかたく守るこそ、此生後の世までのめいぼく(面目)ならめ。

【嫁する女に、父母の教うべき十三か条】

後の『女大学』で十九か条に改訂されたものの方がわかりやすいでしょう。詳しくはこちらご参照を。
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上記内容を現代だと、どう捉えるか、各自考えてみましょう。さほど難しくないと思います。わかる人ならわかるだろうけど、現代にもピッタリ当てはまるでしょう? もちろん、マスゴミの垂れ流してるものには注意。
十歳になったら外に出るなと言うのは、そのままでは現代では難しいでしょうが、だからと言ってこれでは現代に合わないなんてなるのでなく、たとえ十歳過ぎた女が外に時折出ていても、上記教えの大事なところ、守るべきところを守っていれば、現代でもきっと立派なヤマトナデシコになれるものと思います。

また、「(子孫相続のためにも)子なきは去れ」とありますが、心が和らかで行い正しい女なら、その必要はないと、ちゃんと補足されてます。
現代のフェミ女だと、なんで女だけ従ってばかりなんだとバカ言いそうだけど、これに対して男に求められてたものが主君や目上の者への忠義です。そしてこっち男の方には、命を懸けることまで求められていたわけ。それが当時の日本の秩序。女が好き勝手やってたら、男だって上から下まで好き勝手やりだすのは当たり前。
戦前までの日本は、この武士道的精神がまだ生きていたから、あれだけ強国だったのです。
(続く)

『ポップ・ミューヂック』(ポップ・ミュージック)(1979)
Pop Music ( or "Pop Muzik") - M
(詳しくは右画像クリック)
Mは英国のミュージシャン。全米1位、テクノ系で初の世界的大ヒットとなった曲。今日の超硬派な記事を読んでカチカチに力むことなく、こんな曲でも聴いてリラックス、和んでください ^▽^)
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(2013.8.19)
うちの場合、双方の実家に帰るのは西へ東へ大変なもので、子供一人であっても相当張ってきます。それに比べて同郷の結婚というのは、さぞや楽なことでしょうね。

私の実家の福岡は古代史的にも大変貴重な場所柄ですが、その福岡で生まれ育ち、黒田藩に仕えていた貝原益軒のお墓参りにも行ってきました。益軒先生の墓所は福岡市の金龍寺というところにあります。
今回、訪ねて初めて知ったのが、何と益軒先生自身には子供がなかったということ、そして墓所では、益軒先生とその東軒夫人が仲よく並んで眠っているんですね。益軒先生は五男だったので、本家末裔の方がずっと家を継がれてるそうです。
益軒先生は初婚で39歳の時に17歳の夫人と結婚され、夫人は以後、東軒と名乗ります。益軒先生は86歳という当時にしては大変な長命だったわけですが、夫人が62歳で亡くなった折ガックリきたのか、一年と経たぬうちに自身も亡くなられてます。

儒学のような思想的学問のみならず、生物学から農学まで、貝原益軒は日本のアリストテレスともいわれた日本史上最高の大学者であり、旅好きもあって日本各地を大変精力的に周られ、生涯に亘って博物的研究にいそしんでいたわけですが、その旅には奥様が同行されることが非常に多かったということです。1年以上を共に旅されてたこともあり、夫婦揃ってそれだけ活動されてたような方というのは、それまでの日本にいなかったのではないでしょうか。益軒先生自身は字が上手ではなかったのに対して、東軒夫人は大変な達筆だったそうで、夫人が益軒先生の著述をまとめたり、実際に手助けされることもあったようです。

「子無きは去れ」と、一見、女に厳しく説いてる風でいながら、夫人の良き人柄あってでしょうが、子供のない自分の奥様には大変お優しい方だったんだということで、益軒先生がそれだけ奥様を慈しみ愛され、これだけ行動を共にされていたなんて、なんて素敵な夫婦だったのだろうと感激いたしました。

日本の教育学の始祖とされ、戦前の教育では絶大な影響力を持っていた貝原益軒。左翼教育の普及で、現代日本では完全に無視されていますが、今回私が墓所を訪れ、ここで私がこんなことを書いて紹介するのも、きっと益軒先生の一念が私に伝わってのことだと信じてます。
来年2014年は、この貝原益軒先生の没後300年となります。
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(続き)◆本物の“大和撫子”入門 ③ ~ 我の否定、徹底した自己犠牲精神 新渡戸稲造『武士道』より

(始めから)◆本物の“大和撫子” 入門 ① ~ 『女大学』より

◆武士の子女教育カリキュラム ~ 貝原益軒『和俗童子訓』より

◆仁・義・礼・智・忠・孝……五倫、四徳、五条、四端の心から道を修むる ~ 侍が学んだものを学び、偉大な先人たちと志を一にす

◆家庭内における戦前の教育再現 ~ わが家で使ってる子供用教本

◆子育て、死生観が変わる。読んでおきたい日本の古典 ~ 『土佐日記』と、一茶の俳句

◆敗者の名誉を重んじた日本人 ~ 日本で切腹が存在した意味

◆女は軽々しく男とつきあうな! 男はビッチ尻軽女に心を惑わされるな! ~ ストーカー予防法と、ストーカー利権拡大図る左翼

◆要するにアリの世界 ~ 男女共同参画だの左翼の社会ってのは

◆『マジンガーZ』に見る正常な男女観 ~ やっぱりガンダムよりマジンガーZ

◆イザナギとイザナミに見る、日本における男女のあり方 ~ 日本神話を題材に

◆フェミ二ズム批判するなら、女が見に来て女に「そうか!」と思わせるような内容にしなきゃダメ!

◆フェミ系右翼の台頭 ~ フェミ系右翼と排外主義は相性がいい

◆フェミニズム家庭崩壊=左翼 朝日新聞=朝鮮 ~ 腐った反日新聞の朝日
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忠臣の象徴 楠木正成公を称える唱歌『青葉茂れる桜井の』(櫻井の訣別)を10歳の子供にピアノ弾き語りで歌ってもらいました!

(2016.6.2)
『青葉茂れる桜井の』、いわゆる『桜井のわかれ』として戦前はとってもよく歌われていた唱歌です。最後まで後醍醐天皇について湊川(みなとがわ)の戦いで足利軍に敗れ、弟の正季(まさすえ)と共に自害した、戦前の愛国忠君のシンボル 楠木正成(大楠公)とその子 正行(まさつら・小楠公)の別れの場面を描いたもの。

正成と正行の、いわゆる桜井(大阪の現 桜井駅跡)における別れの場面は6番までで、そこまでが当時よく歌われていた部分です。そしてこの歌は、それ以後も敵軍襲来の編、そして湊川の奮戦の編に至るところまで続き、全部で15番までもあります。最後は「七度生まれ変わってでも、御国、帝のため戦う」という、楠木公の“七生報国”の精神で締めくくられてます。

現在では、この戦い以降のことは南北朝時代と教えられていますが、戦前まではこの時代は吉野時代とされ、今でいう南朝こそ正当であり、足利の立てた北朝は不正であり、足利尊氏は逆賊とされていたのです。戦前の国史教科書では、最後まで後醍醐帝に尽くした楠木正成の扱いがとっても大きいです。父との別れの後、息子の正行は父なき後も吉野側の忠臣として足利と戦い戦死します。

最初は15番まで頑張って歌ってもらったものを録ろうと思ってたのですが、ピアノを弾きながらだとすごく疲れるようです。なので恐れ入りますが、かつて子供たちにもよく歌われていた6番までの収録とさせていただきます。
今回、使用の楽譜は『ピアノ伴奏付 童謡唱歌』(野ばら社)(詳しくは右画像クリック)、現在も入手可能ですよ。

最後に15番までの歌詞も掲載しておきますね。
それでは、どうぞ聴いてくださいませ ^^) ぜひ皆さんもこの歌を歌って、偉大な先人たちと思いを通じてくださいね。

唱歌『青葉茂れる桜井の』- 櫻井の訣別(わかれ), 大楠公の歌
10歳 ピアノ弾き語り


作詞:落合直文  作曲:奥山朝恭 1903年(明治36年)

-桜井の訣別-

1.青葉茂れる桜井の  里のわたりの夕まぐれ
木(こ)の下陰に駒とめて  世の行く末をつくづくと
忍ぶ鎧(よろい)の袖の上(え)に  散るは涙かはた露か

2.正成(まさしげ)涙を打ち払い  我が子 正行(まさつら)呼び寄せて
父は兵庫に赴かん  彼方(かなた)の浦にて討ち死せん
汝(いまし)はここまで来つれども  とくとく帰れ故郷(ふるさと)へ

3.父上いかにのたもうも  見捨てまつりてわれ一人
いかで帰らん帰られん  この正行は年こそは
未だ若けれ諸(もろ)ともに  御供(おんとも)仕えん死出の旅

4.汝(いまし)をここより帰さんは  我が私の為ならず
おのれ討死為さんには  世は尊氏の儘(まま)ならん
早く生い立ち大君(おおきみ)に  仕えまつれよ国の為

5.この一刀(ひとふり)は往(い)にし年  君の賜いしものなるぞ
この世の別れの形見にと  汝(いまし)にこれを贈りてん
行けよ正行 故郷へ  老いたる母の待ちまさん

6.共に見送り見返りて  別れを惜しむ折からに
またも降りくる五月雨の  空に聞こゆる時鳥(ほととぎす)
誰か哀れと聞かざらん  あわれ血に泣くその声を

-敵軍襲来-

7.遠く沖べを見渡せば  浮かべる舟のその数は
幾千万とも白波の  此方(こなた)をさして寄せて来ぬ
陸(くが)はいかにと眺むれば  味方は早くも破られて

8.須磨と明石の浦づたい  敵の旗のみ打ちなびく
吹く松風か白波か  よせくる波か松風か
響き響きて聞ゆなり  つづみの音に鬨(とき)の声

-湊川の奮戦-

9.いかに正季(まさすえ)われわれの  命捨つべき時は来ぬ
死す時死なでながらえば  死するに勝る恥あらん
太刀の折れなんそれまでは  敵のことごと一方(かたえ)より

10.斬りてすてなん屠(ほう)りてん  進めすすめと言い言いて
駆け入るさまの勇ましや  右より敵の寄せくるは
左の方(かた)へと薙(な)ぎ払い  左の方より寄せくるは

11.右の方へと薙ぎ払う  前よりよするその敵も
後ろよりするその敵も  見ては遁(のが)さじ遁さじと
奮いたたかう右ひだり  とびくる矢数は雨あられ

12.君の御為(みため)と昨日今日  数多の敵に当たりしが
時いたらぬをいかにせん  心ばかりははやれども
刃(やいば)は折れぬ矢はつきぬ  馬もたおれぬ兵士(つわもの)も

13.かしこの家にたどりゆき  共に腹をば切りなんと
刀を杖に立ちあがる  身には数多の痛矢串(いたやぐし)
戸をおしあけて内に入り  共に鎧の紐とけば

14.緋おどしならぬくれないの  血潮したたる小手の上
心残りはあらずやと  兄のことばに弟は
これみなかねての覚悟なり  何か嘆かん今さらに

15.さはいえ悔し願わくは  七度(ななたび)この世に生まれ来て
憎き敵をば滅ぼさん  さなりさなりとうなづきて
水泡(みなわ)ときえし兄弟(はらから)の  心も清き湊川

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(2017.3.30)
戦前の歴史教科書 尋常小学国史で見る太平記の時代、盛り上がってきましたが、いかがですか?
忠義に生きた楠木父子と夫人 決して「悲しい話」なんて受けとめてはいけない。美しく至高な武士の生きざま。
父を追って自決しようとした正行を、母は戒め……そして成長した正行。父の志を継いで足利と戦い、父と同じように華々しく散っていった……
この歌を知ってた人は、ここの読者でもかなり少なかったのではないかと思いますが、戦前はとても人気ある唱歌でした。日本人の魂が宿ってる。
だから私は、どうしてもこの歌を子供に歌ってほしかった。現代人でも先人に恥じない生き方は出来る。別に本当に戦争に行ったりしなくても、何に価値観を置くか、何を大切なものとしておくかで、生きた価値は決められるって信じてる。そして、日本人の魂を形成してきた高貴なる先人たちの思いを守り通していくことで。歌の継承や当時の学習教科書の公開ぐらいなら、私にだって出来る。

子供の弾き語り、なかなか好評のようですね ^▽^) この歌の意味がわかったところで、楠公さんたちに思いを馳せながら、ぜひあらためて聴いてみていただければ。
子供たちに歌ってもらえれば、泣けると思いますよ。
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◆真実の日本の歴史 ~ 戦前教科書 尋常小学 国史より ② 第二十三 楠木正成

◆真実の日本の歴史 ~ 戦前教科書 尋常小学 国史より ④ 第二十五 北畠親房と楠木正行

◆仁・義・礼・智・忠・孝……五倫、四徳、五条、四端の心から道を修むる ~ 侍が学んだものを学び、偉大な先人たちと志を一にす

◆『森の小人』を10歳の子供にピアノ弾き語りで唄ってもらいました!

◆軍歌『若鷲の歌』 = 「予科練の歌」を、6歳の子供にピアノ弾き語りで歌ってもらいました!

◆ローリング・ストーンズ ピアノ弾き語り 10歳 ~ イッツ・オンリー・ロックン・ロール

◆大日本帝国の唱歌を歌い継ごう! ① ~『広瀬中佐』を9歳の子供にピアノ弾き語りで歌ってもらいました!

◆大日本帝国の唱歌を歌い継ごう! ② ~11月3日は明治節。明治天皇の遺徳を子供たちと共に祝おう!~『明治節』を9歳の子供にピアノ弾き語りで歌ってもらいました!

◆子供のヴァイオリン初披露です ~ ヴィヴァルディ協奏曲より

◆武士の子女教育カリキュラム ~ 貝原益軒『和俗童子訓』より

◆クイーンの『手をとりあって』を9歳の子供にピアノ弾き語りで唄ってもらいました!

◆スティーヴィー・ワンダー(弾き語り&ソロプレイ)を子供にやってもらいました!

◆うちの音楽教育

◆霞ヶ浦 特攻隊のふるさと 土浦(阿見) 予科練跡巡り
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『リボンの騎士』が暗示するもの ~ 手塚治虫のポジション

(2012.3.28)
今日は日本初の少女向けアニメとされる手塚治虫の傑作『リボンの騎士』(1967)について。ここでもオススメ作品にピックアップしてますが、私は『リボンの騎士』がとっても好きで、このアニメのヒロインは女の子に生まれながら国の事情により男の子(王子)として育てられます。ヒロインの名前はサファイヤ王子、これだけでここの読者ならピンと来られるのではないでしょうか ^▽^)

男の心を持った女の子、女が王位に就けない国が舞台ということで、今の日本が抱える問題に何となく通じてる感じがあるので、左翼が何かとコジつけて利用しそうなテーマを扱ってる作品かもしれません。手塚氏自身も共産党に絡んでいた時期があったりで手塚治虫が左翼だとか中傷してる輩どももいますが、この作品で彼が訴えてるテーマはそんな左翼的で薄っぺらなものではないです。

戦争と平和についての手塚治虫のポジションというのは、『どろろ』(1969)に最もよく表れているでしょう。
どろろは両親を失った子供で百鬼丸を兄のように慕ってます。どろろの父親は侍嫌いで反権威的だったのですが、道端で飢えていたどろろに食べ物をあげようとした高貴な人々に、「こんな奴らから食べ物をもらうな!」とわめいて、もらった食べ物をどろろから取り上げて踏みつけ、さらに食べ物をくれた人々に「おまえらの戦のせいで俺たちがこんな目に会ってんだ」なんて騒ぎながら切りかかってまでいき、斬り殺されてしまうという、非常に愚かで惨めな死に方をします。
どろろの父親は反体制的で攻撃的な左翼だったといえるわけですが、その偏狭などろろの父親の死に方、非常に冷めた目で描かれてるんです。
加えて、どろろが「戦があるからいけないんだ!戦をやめさせてやる!」なんて言ってると、百鬼丸が「戦なんてなくならねえよ。愚かなことはやめとけ。」と諌めるシーンもあります。もちろん手塚氏は平和が一番と考えてるでしょうが、だからといってカス左翼どものように下品に「平和だ!自由だ!平等だ!」なんて騒ぐことはしません。手塚氏のポジション、本心は明らかに、この百鬼丸の言葉に代弁されてます。戦争と平和について現実感を持っていて、非常に冷めてるんです。

また『マグマ大使』では悪役ゴアが、争ってる二国に対して陰謀を仕掛けて片方に敵国を装って悪さして戦争させようとしてたりで、戦争を引き起こす勢力が存在し、現代の戦争は陰謀から引き起こされるケースが多いこと、石森章太郎らと同じく気付いてることが伺えます。それに鉄腕アトムもサイボーグ009も仮面ライダーも平和のため戦ってるのであって、決して戦うこと自体は否定していないのですから。
ただし手塚治虫も石森章太郎も、初期を過ぎると左翼に利用されてるので、見るのは初期のものに限った方がいいです。

女のサファイヤの国はシルバー、男のフランツの国はゴールド
そしてプラスチックやナイロン、ジュラルミンまで出てくる そこに鍵が


そしてこの『リボンの騎士』(詳しくは右画像クリック)、日本の未来を暗示し、いろんな問題提起してる作品です。
手塚氏は、決して女が王位に就けないのを批判したりしてません。ただし、この作品に出てくる女である王妃はその制度を恨んでる部分も見受けられますが。

さらにサファイヤと並ぶ王位継承者となりうるジュラルミン大公の息子にプラスチック王子というのがいるのですが、そのプラスチックがパッパラパーでとにかくひどい・・・これは日本が似たような状況に陥った時、ピンチになるであろうことが伺えます。
今は悠仁親王殿下が賢く強いサファイヤ王子とたまたま重なるとするなら、プラスチック王子は・・・
とにかく今のこの状況が逆転し、将来の危機に瀕した時のため、しっかりした王位継承者を常に擁しておかないと日本は大変なことになっていくと思います。もちろん血を継いだ男子のシッカリした王位継承者がたくさん待ち構えていていただきたいところ。

だからといって女王が認められないことへの、フェミ左翼のような批判なんて手塚氏は全くしてません。
これはその結末にハッキリ伺えるんです。サファイヤ王子(女)の国はシルバーランド、そして最後にサファイヤが結婚する相手となる王子(男)の国はゴールドランド、つまり手塚氏は男の方の格を上に描いてるわけです(これについて詳しくは、ももっちさんのブログをご覧ください)。恐らくこの二人が結婚すれば国も合併することになるでしょう。そしてきっとフランツ王子が王様になり、サファイヤは女として王妃として、王となったフランツを支えることに生涯を尽くすことになるのではないでしょうか。

他にも男の心を持った女ということで、左翼には性同一性障害にコジツケようとする輩どももいそうですが、手塚氏のテーマはそんなチープなものではありません。

なでしこジャパンのような男性化した女たち、対して女らしく女として真の強さを持つ本当のヤマトナデシコとはどうあるべきか。
本来の、男がやるべきこと、女がやるべきこと、それぞれ男女があるべき姿というのはあります。
下の動画で「刺繍の競争でもしましょう」と敵のナイロン卿に言われて、サファイヤ王子が「男のボクがそんなことやれるか!」と激怒する場面がありますが、こんなのも男女が均一化、あるいは男女逆転洗脳教育されてしまったりすれば、それを受けた世代では、なんでこういうので怒ってるのか、理由さえわからなくなってしまいますよね。

下動画の最初の男っぽいサファイヤと、最後の女の心を取り戻して女の子らしくなったサファイヤ、声まで変わります(笑) 手塚氏の求める女らしさ、明らかにこのラストにあるでしょう。本当に女性として魅力的なのはどっちであるか、これ見てよく考えてくださいね。
間違っても、ワンパクで男勝りの女を目指すなんて、そっちのベクトルに力入れてったりしてはいけません。そんなの男にとって誰も魅力的な女には映りませんよ。なでしこジャパン、女の野獣系ですか・・・残念ながら女としての魅力なんてゼロだと思ってください。マスコミの煽り、洗脳で勘違いしないでくださいよ。完全なミスリード。ましてや親が女の子に積極的にサッカーやらせようなんてしてるとなれば、犯罪行為に等しいです。女を捨てて人生台無しになる覚悟もあってやってるなら、それはそれでかまわないでしょうが・・・

『リボンの騎士』(1967)より 初回から終話
私はピアノの入り方が絶妙な、この主題歌が大好き! 作曲は富田勲で、彼は『ジャングル大帝』『どろろ』などの主題歌も作っていて、初期の手塚アニメになくてはならない存在。『リボンの騎士』は手塚氏自身がアニメのプロデュースにまで関わってます。国を乗っ取って王座を狙ってるという役柄のジュラルミン大公の子 プラスチック王子にも注目。
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◆男の子が赤いランドセル背負ってるのってどうよ? ~ 男女観破壊、左翼イデオロギー刷り込みのベネッセCM

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芝浦で見つけた芸者宿跡と、日本の芸妓文化 ~ 映画『流れる』

(2015.2.25)
右下写真は、先日、とあるイベントであった「投扇興」体験の一コマ。
ウチも参加してみました ^▽^)
   


本来は高級な遊びである投扇興。いろんな流派もあります。やはりゲームをやる際の素材や場の格調高さによって、その雰囲気は決まっていくことでしょう(上画像クリックで「投扇興セット」を探せます)。
投げ方にコツがあって、ちょっとやっただけではなかなかうまく投げれません。
18世紀中頃から始まったと思われ、もともとは武士や町人などの優雅な遊び。賭博性が高いということで幕府に禁止されることもあったそう。
その後、明治から昭和期までは芸者のお座敷遊びとして盛んに行われるなど、その性質がかなり違ってしまったように感じます。ただ、基本的に私は芸者文化に総じて肯定的で、やっぱり昔の芸者さんは今の風俗やキャバ嬢のような低俗女でなく、知識人であり伝統芸能継承者としての存在が強かったと見なしてます。国費が巡って芸者宿での官僚接待に使われていたことで、伝統文化継承につながっていたともいえるのです。
そうはいえ、女狂いになる官僚や政治家もいて、セックス洗脳されてそのままバカになる役人も多かったことでしょう(伊藤博文なんか、かなり激しく遊んでいたという…)。
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(2014.5.14)
先日、浜松町の方へ寄った時に見かけた芸者宿跡です(田町駅のそば)。一緒にいた方からそう聞きました。かなり前からこのように網で囲ってあるそうですが、いつか修復しようという動きでもあるのでしょうか。
保存に期待 ^▽^)
昔の日本の芸妓は、今の水商売や風俗嬢と違い、大変な教養があったのですよ。
奴らの異常な粘着ぶりによる官僚叩きは、こういうのを潰したかったこともありそうに感じます(客の多くは官僚だったのです)。

映画 『流れる』 (1956) 予告編
監督:成瀬 巳喜男  原作:幸田 文
出演:田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、杉村春子、岡田茉莉子 他

芸妓置屋に住み込み女中として働いた経験まである幸田文の代表作『流れる』を映画化(詳しくは右画像クリック)。あまり好きな監督でもないのですが、豪華女優陣が出演の成瀬巳喜男のヒット作。当時の日本家屋、芸者宿、芸者たちの作法など、今ではなかなか見ることの出来ない、かつての芸妓文化をまとめて感じ取ることが出来ます。女を被害者的に捉えるところは気になりますが、雰囲気の好きな映画です。

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朝日新聞の売国職員の処刑にはどれがいい?
済州島での従軍慰安婦強制連行はなかったと、ついに認めた朝日新聞。国民への裏切り、売国行為で、国と日本人への計り知れない損失を与え続けた朝日新聞の売国職員の処刑方法はどれがいいですか? (参考) 日本の面影 » 朝…





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2010.3~