法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

間違いを認めて謝ることができる宮台真司先生を応援しています

宮台と東のダンス - 法華狼の日記で書いたように、東教授よりは誠実な態度だったと本心から思っている。だからこそ、その「知恵」を見せてほしいわけである。
そもそも「5:41 PM Mar 28th」のつぶやきは謝る前のものであり、現在は撤回したと考えていいだろうことも一応注意。

宮台真司 on Twitter: "#miyadai 一般永住者を含めた手続簡素化論を展開するなら道理が通ります。僕も原則賛成です。でも、「帰化がとてもメンドーだ。国籍が取得しにくい。だから参政権がない。だったら国籍化なくても参政権を与えろ」などという馬鹿げた理屈はありません。それこそ、ミソとクソを一緒にする議論。"

#miyadai 一般永住者を含めた手続簡素化論を展開するなら道理が通ります。僕も原則賛成です。でも、「帰化がとてもメンドーだ。国籍が取得しにくい。だから参政権がない。だったら国籍化なくても参政権を与えろ」などという馬鹿げた理屈はありません。それこそ、ミソとクソを一緒にする議論。
5:41 PM Mar 28th

宮台真司 on Twitter: "感情的表出の文脈が複雑化する中、僕自身は、ネトウヨ(僕の用語ではウヨ豚)からサヨと罵られ、ブサヨからウヨと罵られるようなポジションを、意識的に取得しようとしています。こうした知恵を僕は人形劇やオペラから学んだような気がします。"

感情的表出の文脈が複雑化する中、僕自身は、ネトウヨ(僕の用語ではウヨ豚)からサヨと罵られ、ブサヨからウヨと罵られるようなポジションを、意識的に取得しようとしています。こうした知恵を僕は人形劇やオペラから学んだような気がします。
10:08 PM Mar 29th

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http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/11533

gingin1234 在日 これにはかなり同意。 - 「帰化がとてもメンドーだ。国籍が取得しにくい。だから参政権がない。だったら国籍化なくても参政権を与えろ」などという馬鹿げた理屈はありません。 2010/03/29

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いや、本気で応援してるってば。


何にしても、政治的な中立というものの困難性を極めてよく象徴する光景だ。
ちなみにブックマーク先のtwitterまとめは、宮台教授よりに感じられる。しみじみと皮肉な構図である。
それとも、もしかしたらid:gingin1234氏は宮台真司教授にとって政治的に中立な人物なのかなあ。そうであれば、そのこと自体は謝罪するつもり。

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  • id:NakanishiB

     どうもお久しぶりです。私も宮台氏の行動を「戦略的判断」と切り捨てたり、「自意識過剰」というような感想をつけたくなる部分は大いにあります。しかし、それでも宮台氏は「撤回する」、「謝罪に値する」、という反応を示しました。twitterは私はほとんど覗かないのですが、この半年ぐらいかなりのブームになるとともにやたら揉め事が起こっているようです。しかし、ているとそこではごくわずかの記憶とコンテクストしか参照されず、手持ちの適当なキーワードを資源として(人格へのものを含む)「批判」が応酬されるという印象が強いのですね。もちろんネットでの論争はもともとそうであることが多いのですが、twitterはプライベート性の強さもあってそのような部分が大きいと思います(削除の問題や、まとめ編集の姿勢も気になります)。まあ日本でのtwitterブームがさればそれで終わりかもしれませんが。
     そのような状況を見たとき宮台氏の行動は評価されるべきだと思うわけです。あまりにも間違いがあからさまであったために引くに引けなくなったという面は大きいでしょう。しかし「謝らない」という態度の蔓延はちょっと見過ごせないと思うわけです。その点で宮台氏の行動は評価されなければならないわけです。これは単に誠意の問題やまして人格の問題でなく、そもそも議論が成立する環境を作るという意味でです。政治的、社会的立場が違っていても議論が可能だという環境を達成しなければ「声のでかいやつが勝つ」という身もふたもない状況を将来してしまいます。東氏の自己認識や、あるいは小谷野敦氏の自己認識(http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100404)が堂々ととおってしまうのはその兆しとすら思えます。もちろん、彼らの批判者にもそういう振舞いをする人はいくらもいるし、私自身もそうなりえるでしょう。その意味で線引きが必要だと思うわけです。宮台氏の行動を評価することで他の発言者のとめどない居直りを批判できると思うわけです。そしてその基準はもちろん自分たちにも適応すべきであるわけです。宮台氏のそのほかの様々な問題点(とりわけ党派性に無自覚な「党派性批判」)で今回の振舞いの意義を無視するのはいわば木と森を混同するものであると思うわけです。

     なおもうひとつ、これはtoledさんの意には反するのでしょうが宮台氏の今回の振舞いはhttp://twitter.com/toled/status/11194611171ここで述べられた、「無知を選ぶという悪」という態度(彼の言葉で言えば「怠慢」)を謝罪したものでもあるわけです。そしてそう解釈することによって宮台氏の今後の振舞いやその他の人々の振舞いをより強く批判することができます。だから彼の振舞いは意義は正当に評価されねばならないと思います。


     とはいえ、そうは言っても宮台のこれひどすぎるだろって感じるところは私にも多々あるんですがね(^_^;)。それだからこそhokke-ookamiさんが宮台氏の振舞いを評価するのに賛同する理由をあえて書いてみました。

     あとこれは余談ですが、すでにplummet氏がブクマコメントで書いていますが、
    http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20100407/1270594641
     こちらのエントリー(というよりはコメント)はなぜ今書かれたのでしょうか?、リンク先を読んでも今である理由がぴんとこないのですが、何か問題のエントリーの外で関連の動きがあったのでしょうか?。問題のエントリーとコメントは以前読んだときに私はこれはまずいなとは思ったのですが。もちろん「自称中立」の問題としてつながっているので了解は出来るのですが、むしろコメントの保存という形をとらずエントリーを主にしてコメントの書き込みを従にした方がよかったと思うのですが。それにしても、sk-44さんのエントリーについたブクマを読んで改めて「自覚しない党派性」の蔓延にあきれました。

     ただ「木と森」を混同するなというMukke氏のエントリーは自らが行う混同にはきわめて無自覚ですね。彼がタイトルを借りていると思われるplummet氏のエントリー(http://d.hatena.ne.jp/plummet/20050718/p3)の主張が本当に正当であることにはある種やりきれなさがあります。おそらくは森自体の判断とは別に(ある木をどの森に所属させるかという前提自体が議論の対象になる)個々の木を判断することが必要であり、その議論をどのように行うか(行う条件を作るために気をつけるかが)重要だということでしょうね。ですから、私も宮台氏の振舞いを評価すべきだと思うわけです。自分のところで書くべき意見を長々とすいませんでした。では、失礼しました。

  • id:hokke-ookami

    >twitterは私はほとんど覗かないのですが、この半年ぐらいかなりのブームになるとともにやたら揉め事が起こっているようです。

    利用者数が増えたため、加速度的に揉め事が起きるのはしかたないのではないでしょうか。
    条件反射的に政治的な発言を書き込んでしまうようになる問題は、テキストサイトからブログへネット利用者が移行した時期にも指摘されたことで、もはや防げるものではないと思います。

    >(削除の問題や、まとめ編集の姿勢も気になります)

    そうですね。
    私が知る限り、今回の宮台教授をめぐるツイッターまとめ(Togetter)は、今エントリで紹介した宮台教授まとめ、論争全般収録しつつも文字強調多用、金氏の指摘まとめの3つが確認できました。

    >しかし「謝らない」という態度の蔓延はちょっと見過ごせないと思うわけです。その点で宮台氏の行動は評価されなければならないわけです。

    はい、ふくみを残しつつも謝罪と訂正を行ったことがその分だけでも評価されなければ、誰も謝罪や訂正をしなくなる、という根本的な懸念がありました。
    差があることが明らかなのに、その差を無視した評価をくだすこともまた、誤った「中立」的な行動でしょう。

    >政治的、社会的立場が違っていても議論が可能だという環境を達成しなければ「声のでかいやつが勝つ」という身もふたもない状況を将来してしまいます。

    そうですね。そもそも考えの変わることが議論の目的の一つですし、訂正されただけでも一つの成果はあったと受け止めたいです。

    >これはtoledさんの意には反するのでしょうが宮台氏の今回の振舞いは http://twitter.com/toled/status/11194611171ここで述べられた、「無知を選ぶという悪」という態度(彼の言葉で言えば「怠慢」)を謝罪したものでもあるわけです。

    はい、さらにいうなら社会学者という自身の立場が無知を許されないと明確に主張したことも、わりと良かったと思います。もちろん一般人なら適当なデマを流してもいいわけではありませんが、自分が他と平等に扱われるべきではなく、より強く批判されるべき責任感を形だけでも示したわけですから。
    東教授が大塚教授(民俗学講師だそうで)との対談で学者としての責任を問われた時の態度と比べて、大きな違いを感じます。

    >こちらのエントリー(というよりはコメント)はなぜ今書かれたのでしょうか?、リンク先を読んでも今である理由がぴんとこないのですが、何か問題のエントリーの外で関連の動きがあったのでしょうか

    簡単にいえば、立て込んだ仕事が終わって余裕ができたということです。最近、そこそこ長文のエントリを連続して上げていますし、アニメ感想もあまり遅れていませんし。
    他の理由として、「自称中立」という話題で連続して言及する意味を感じたというところもあります。

    >むしろコメントの保存という形をとらずエントリーを主にしてコメントの書き込みを従にした方がよかったと思うのですが。

    その理由は単純で、今もhisamatomoki氏が明確なエントリの形ではブログに政治問題を書いていないし、第三者ブログのコメント欄へ直接エントリを書くことはためらわれたからです。
    あと、感情的に学生を追いつめたくないという気分もありました。エントリーではなく、同じコメント欄というレイヤーで会話したかったのです。同じ理由で、ツイッター発言を保存する形ではあっても、政治発言ができるくらいには心情が落ち着いただろうと思えたから、今ごろにコメントを書き込んだわけです。

    >彼がタイトルを借りていると思われるplummet氏のエントリー(http://d.hatena.ne.jp/plummet/20050718/p3)の主張が本当に正当であることにはある種やりきれなさがあります。

    まあ、自分の誤りが指摘されない限りは正しい態度をとれるという、普遍的な人のありようだと思います。他人を嘲笑することは容易なわりに、自分自身は異様に打たれ弱いところが、仲がいいらしいJSF氏とそっくりですが。

  • id:NakanishiB

     どうも、hokke-ookamiさんのエントリーに便乗して自分の意見を付け加えて述べたコメントに丁寧な回答と説明をくださりありがとうございます。Mukke氏のコメントランや、最新のエントリーを読みました。こちらでの返答の意味もよくわかりましたありがとうございます、twitterを相手のやり取りは。ただ、二つを比べてみてもtwitterはもともと問題のある振る舞いをする人にさらに促進させているという側面が強そうですね。

    >ふくみを残しつつも謝罪と訂正を行ったことがその分だけでも評価されなければ、誰も謝罪や訂正をしなくなる、という根本的な懸念がありました。
     それは私のもっとも危惧するところではありました、ただtwitterの登場などよりずっと以前からの問題でありこれからも問題であり続けるのでしょう。


    >差があることが明らかなのに、その差を無視した評価をくだすこともまた、誤った「中立」的な行動でしょう。
     差が明らかであるかはコンテクストが違うということを考えると微妙ですね。しかし、自らの立場に従うという意味でも評価しなければならないという意図が私にはありました。

    >自分の誤りが指摘されない限りは正しい態度をとれるという、普遍的な人のありようだと思います。
     それはそうなのですがエントリーを見る限り、plummet氏がかなり本気で書いていることは確かだと思います。そして、批判された相手のようなどうしょうもない言説はまだしぶとく生き残っているわけで初めから間違っている方が大勢いるとそういう意味でやりきれないわけです。JSF氏はそういうエピソードがないのでまああまり気持ちが暗くならないですw。そういえば東浩紀氏もかつては筒井康隆に対するスガ秀実の「言葉狩り批判」批判」を正当だと支持していた(その上で筒井康隆の本を好意的に書評した)のにまや「言葉狩り」とか平気で口走ってしまうんですから。もっとも今も10年前も本当にきちんと考えてたのかわかりませんが…。では余計なことを失礼しました。

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