一筆書きの考え方は、暮(く)らしの中でも生かすことができるよ。例(たと)えば遊園地のアトラクションを回るときに、一筆書きをイメージして順番(じゅんばん)を決めれば、ムダなくスムーズに回ることができるよ。
一筆書きが「できる」「できない」を見分ける方法(ほうほう)を発見した人は、オイラーという1707年生まれの数学者だよ。見つけるきっかけとなったのは、「ケーニヒスベルクの橋」という名前の一筆書き問題なんだ。
300年ほど前、ケーニヒスベルク[現在(げんざい)のロシア連邦(れんぽう)カリーニングラード]という町の川に、7つの橋がかかっていたよ。あるとき町の人がこう言ったんだ。「全部の橋を一度だけ通って、元の場所にもどってくることができるかな?出発点はどこでもいいんだけど。」さて、この問題どうなるかな?
オイラーがこの問題を解(と)けたのは、地図を「点と線」におきかえることで、つながりを分かりやすくしたからだよ。分かりにくいものを点と線におきかえる方法(ほうほう)は、私(わたし)たちの身近なところでも利用(りよう)されているんだ。例(たと)えば、電車の路線図がそうだよ。実際(じっさい)の位置(いち)と多少ちがっても、どの駅と、どの駅がつながっているかが分かりやすいよね。
一筆書きって、おくが深いよね。自分で一筆書きの問題を作って、解(と)いてみるのも面白いよ!