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きょう着任 夕張市に都職員2人派遣

(2008年1月21日)
 きょうの気温が氷点下10℃、積雪90センチ余りという北海道夕張市からの報告です。財政破たんした夕張市を支援するため、東京都の若手職員2人が2年の予定で派遣され、けさ夕張市役所に着任しました。
 2人はけさ8時半ごろアパートを出て、雪が積もる道を歩いて市役所に向かいました。市役所に着いた2人は職員に迎えられ担当業務の説明を受け、早速仕事に取り掛かりました。百沢俊平さんは市税の徴収を、鈴木直道さんは医療保険の事務を担当します。夕張市の職員は「一番寒い時期なので体調を整えて即戦力として頑張ってほしい」と期待を寄せていました。2人は2年間派遣され、夕張市再建の一翼を担います。

 派遣された2人の着任までの動きを密着取材しました。富田記者のリポートです。

 去年10月、都内のホテルで行われた講演会で猪瀬直樹副知事は「東京都の職員が夕張のようなところに行って財政破綻がどういうものなのかひしひしと体で感じることも必要だし、東京の持っているノウハウを他の地域に貢献できないか」と構想を明らかにしました。人選の基準は『若手で現場ですぐ役立つ人』、人数は『1人じゃかわいそうだから2人』としました。選ばれたのは東京都に入って5年、北海道函館市出身で都・主税局の百沢俊平さんと、9年目でこれまで北海道には縁のなかった都・福祉保健局の鈴木直道さんでした。
 かつて炭鉱の街として栄えた夕張市。「炭鉱から観光へ」を合言葉に主要産業の転換を図っていましたが、思うように観光客を誘致できず財政破綻しました。市職員の相次ぐ希望退職も深刻な問題です。
 先月末、2人は猪瀬副知事と夕張市を訪れました。2人は市役所を訪れ藤倉肇市長と面会。配属予定の部署で同僚となる市の職員と顔を合わせ担当業務の説明などを受けました。鈴木さんは「職員数が半減して目の前の仕事をこなしていくことになると思うので、自分のできることを頑張っていきたい」と話し、夕張市の藤倉市長は「専門的な知識も持っている2人だし、外からの知識をどんどん入れないと。固まっちゃってますから」、夕張市職員は「夕張の人って年寄りだけど熱い人が多いので楽しみにしてください。よろしくお願いします」と話しました。
 2人は財政赤字の原因となったいわゆる負の遺産、観光施設も視察しました。百沢さんは「市で造ったというのは我々の感覚からすると驚きですね」、鈴木さんは「その当時は必死でいろんな施設を造ったと思うんですけど動いていないと寂しいですよね」と感想を述べました。
 そして先週、都庁での最後の勤務日を迎えました。慣れ親しんだ場所を離れる百沢さんの目には光るものがありました。百沢さんは「4年9カ月働いた都庁ですから感慨深いものがありますね。かなりギャップは大きいと思いますがいい経験だと思いますので頑張っていきたい」と話しました。一方、鈴木さんの職場では仕事仲間が送別会を開いていました。鈴木さんは「『鈴木君が来て明るくなったよね』と夕張市の職員に言っていただけるように1日1日大切にして頑張っていきたい」と決意を語りました。
 同じ日、夕張市派遣の辞令が石原知事から直接手渡されました。20代の一般職員の異動としては異例の扱いを受け緊張した表情を浮かべる2人に、石原知事は「縦横無尽にやってくれ」と声をかけました。石原知事は「どんどん余計なことに口を出して『こうした方がいい』って言ったほうがいい」、猪瀬副知事は「遠慮なんか全くする必要ない」と述べました。石原知事と猪瀬副知事からエールを送られた2人は東京都と夕張市、それぞれの期待を背負い新任地へと出発しました。

 夕張市の財政規模は歳入が93億円と、東京都の0.14%、職員の数も150人しかいません。都庁という巨大組織で働いてきた2人には、より市民に近い夕張市での仕事は新鮮かもしれませんね。石原知事は今回の派遣について「地方自治体の一員として、地方の活性化につながることは惜しみなく講じたい」と話しています。

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