治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

あなたの大事な2000円

2018-11-17 10:19:40 | 日記
青いお祭りが末期を迎えているようで、某先進地域ではついに塔を照らすのに寄付を募り始めたようです。
一口2000円。何口でも。

最初から指摘していることですが、どこのタワーも商売で青くするのです。
誰かが青く照らし代を払ってきたのです。
たとえば地元の親の会とかにどっかの代理店が「自閉症を理解してもらいましょうよ。国連の定める~」とか言って、日本では年度初めのみんな慌ただしい時期に一般人が見るか見ないかわからない一晩の青い光のために自閉っ子の親たちがすがるように払った会費数十万を一晩で使ってきたのです。それが青いお祭りの実態です。
でもどうやら、金が尽きたようですね。

2000円+税で『自傷・他害・パニックは防げますか?』が買えます。
そうすると自傷・他害・パニックがどうやれば治まるのか、そもそも起こさないために家でできることは何か、わかります。
2000円+税で『感覚過敏は治りますか?』が買えます。
感覚過敏が治るものだということ、そのためにおうちで何ができるかを知ることができます。
2000円+税で『愛着障害は治りますか?』が買えます。
ずっと昔からの生きづらさの原因がわかり、癒やされていきます。
2000円+税で『人間脳の根っこを育てる』が買えます。
療育センターでのトランポリンやバランスボールにはなじめなかった子でもできる身体の育て直しの方法がわかります。
2000円+税で『発達障害、治るが勝ち!』が買えます。
支援ギョーカイの仕組みがわかります。



某先進地域では、お祭り委員長も地元のギョーカイ大物からどっかの校長先生に代わり、上層部がもうやってらんないやと思っていることがありありだそうです。
そもそも学校にも寄付を募りにきて、教師達は年度初めの忙しい時期にかり出され、日当を請求するそうです。
いやいや行っているのだし、労働者としては日当を請求するのは正当な権利ではありますが、こうやって青いお祭りは血税をも無駄にしているのです。

そしてお母さん達は奴隷労働です。
無償の労働です。
しばしばギョーカイ人は人の市場価値を見誤りますが、それは自分たちが日々無料でお母さん達を無料で使役しているからです。
平気で他人を無償で使う人々に就労支援なんかできっこないのは当たり前のことなのです。

青いお祭りの収支を見ると、だいたいは会場費とか、出てくるよくわからないエンターテイナーに持って行かれているそうです。
だったら金がなきゃやるなよ、という話。

でも始めた以上そういうわけにもいかないようですね。
あと数年、私たちは青いお祭りのゾンビ化を見守ることになるのでしょう。

消費者として賢くあるためには、手元の2000円を関係者以外誰も注目しない一晩の青い光に投じるか、今目の前にいる子をラクにするヒントをくれる本に投じるか

自分の頭でよく考えることですよ、皆さん。

私は奄美シマ唄大好きなので、この新発売のアルバムに、私の大事な2000円を使いました。
週末、思い切り聴きます!




コメント   この記事についてブログを書く
« やることやってから | トップ | ゾンビ化といえば »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事