名古屋では吉見が投げ込み 来季仕様ブルペンで１０１球

　北谷で小笠原が投げれば、名古屋では吉見が両コーナーに威力ある真っすぐを投げ込んだ。投球練習も終盤になるころには「疲れてきた～」と苦笑いを浮かべたが、復権を期す右腕は投げ続けた。最後の１球、乾いたミット音が響いたとき、球数は１０１に達していた。

　「現状として、足の着き方、プレートを蹴る感覚とか合ってきています」。今季、硬くなったマウンドに苦しんだ。わずか５試合の登板で１勝１敗。このままでは終われない。強い危機感を胸に、一度は上半身を強く意識したフォームへの改造に乗り出した。

　しかし、試行錯誤を重ね、方針を変えた。「上半身だけだと体が元気なときはいいけど、元気がなくなるとダメ」。考え抜き、原点ともいえる下半身主導に戻した。ただ、左脚ばかり意識していたのを、軸足（右）へと意識を向け体重移動することで、うまくボールに力が伝わるようになったという。