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【格闘技】

流血なければもっと早く終わっていた…井上尚弥はパッキャオ抜きも夢じゃない[畑中清詞の目]

2019年11月7日 23時53分

8回、血を右目から流しながらノニト・ドネア(左)を攻める井上尚弥

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 すごい試合だった。私の採点は尚弥116対111。1回から緊張感を持って見ていたが、さすがレジェンドとモンスターの戦い、一瞬も目が離せなかった。会場もハラハラドキドキの連続だっただろう。駆け引きにも見応えがあった。

 2回に尚弥が右目上を切って心配した。8回に傷口を広げ9回は足を痛め動きが落ちていた。なのに終盤の11回に鮮やかな左ボディーブローでダウンを奪うのだからやはりすごい。相手は5階級制覇のドネアだ。尚弥はにらみ合いの中でも緊張感を切らさなかった。

 ドネアもさすがだった。尚弥のスピードと若さを十分警戒していたのだろう。最初からパンチも大振りを避けていた。尚弥の速いジャブも距離をつぶしてショートの連打で応戦。打たれたら打ち返して尚弥のバランスを崩していた。ただ、尚弥が右目上を切らなければ試合はもう少し早く終わっていただろう。尚弥はまだまだ強くなる。パッキャオを抜くのも夢ではない。(元WBC世界スーパーバンタム級王者、本紙評論家)

 

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