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―あなたのために絵を描こう―

May 03 [Mon], 2010, 23:03



自己満足の感想文です。
書かずにはいられない作品なのです。



本日。

『セイジャの式日』を読み終わりました。


これで、あの『プシュケの涙』から始まった3部作は完結したわけです。

『プシュケの涙』
『ハイドラの告白』
『セイジャの式日』



昨日の夜。
実際今日なわけですが。
夜中までずっと読んでたんです。

でもね、
もう本当に読んでて痛かった。
本を読んでてこんな感覚に陥ったのは初めてだ。

由良彼方の発言の一言一言が、つらくて、痛くて、苦しくて、切ない…。
胸がキューっと締まって涙が出てきた。
正直自然と涙がでた本に出会ったのも久しぶりだ。



整理して、感想書きたいと思う。




1作目の『プシュケの涙』



これは結構前に読んだ。

ここでは、吉野彼方という一人の少女が校舎から飛び降りて自殺した。

もうね。
これはやばかった。
何がやばいって、この構成が。
このシリーズは1部と2部に分かれているんです。
1部で死ぬのがわかっていて、2部の微笑ましい話をあとで読むと
何とも言えず切なくて。

1部は由良彼方と榎戸川が吉野彼方の死の真相を追う話なのですが、緊張感がやばかった。

しかも真実はなんとも歯がゆくて納得いかない。
まじかよ…
って感じでした。


2部は、吉野彼方と由良彼方とのふれあいを描いている。

吉野は家系の事情で心を閉ざしてしまっている。
ちょっかいだす変人の由良に心を開いてくんだけど
本当に微笑ましい。
彼女の人生はこれから始まる!
ってときに死ぬんだから。
それにきっと、二人は惹かれあってた。





2作目の『ハイドラの告白』



美大生になった由良彼方。

1部は由良と春川が失踪した画家の布施正道を探す話。

といっても由良は、由良彼方ではなく
彼の双子の兄の由良宛なんだけど。
最後にわかるのですが、春川と同じく私は騙されてました。笑
てっきり彼方の方だと思ってた!

春川の元お父さんが布施正道なのです。
由良宛が追う目的は…
まぁ…、大切な人のため。
宛は…
彼方以上に変人だった!笑
てかちょっと怖かった。


2部は、由良のいとこであるAの話。

Aは人気グラビアアイドルで、彼方の双子の兄、宛のことがずっと好き。
まぁそんな恋するいとこの話です。
A…
若干怖ぇ!笑
まぁ女なんてそんなもんだよね。

とまぁ…
2作目はあまり、本作とは関係が薄い…かな?!





3作目は『セイジャの式日』



もう。
これはいちいち苦しかったです。

1部は由良彼方と春川を含む美大生4人が、彫刻家の狩野壱平のアシスタントとして夏休みにいく話です。

ここでは、由良の精神的な痛み、苦しみ、悲しみが痛いほど伝わってきました。
読んでて苦しかった。
毎晩のように嘔吐する癖がある由良。
それって…
『プシュケの涙』で吉野彼方の死の真相を知ったとき嘔吐してからだろうな…。
きっと。
そして毎回、
絵に“Kanata.Y”とサインするたびに、もう絵を描くのは最後にしよう、と思う由良。
きっと、吉野彼方のことを思い出すから。(名前もイニシャルも同じ)
なんだか…
本当に胸が苦しくなって泣いてしまった。

由良は美人で変人。
だけど、心は繊細で
ずっと吉野の描き途中だった青い絵を完成させたがっている。
ほんと切ない。

しかも、また自分から飛び降りようとする。
そう、『プシュケの涙』でも最後したように。
死に向かうとき、
その人は何を見て、何を思って、どんな景色や色を見るのか知りたいがために。
まぁ、春川のおかげで飛び降りずに済んだけど…!

本当に…複雑な人。


2部は、由良彼方が教育実習生として、母校にきた話。

そう、いつの日か吉野彼方と過ごした美術室。
そこでは、長い髪の女子生徒の幽霊がでると噂になっていた。
なんでも昔その窓から飛び降り自殺した生徒の霊だとか…。

それをきいて少し由良は期待してたと思う。
吉野に会えるのではないかと。
結局幽霊ではなかったんですが。

美術部の日野と絹川という生徒とのストーリーです。
由良は、絹川を少し、吉野と重ねてたんじゃないかな…。

でも、きっと由良はこの2人の生徒と関わって、自分が描きたい絵をみつけたんだと思う。

最後、花束を持って笑う由良がなんとも爽やかでした。
きっと救われた。
痛みはあれ、この先も絵を描くたびに思い出すだろうけど
きっと救われた。

そして、最後の言葉は絶対、吉野彼方のものだろう。
「そうだよ。笑って。笑っていて。
あなたが笑ってるなら、それで文句ない。」






泣けた。
もう最後を読んだときは涙がだーだー。

本当にこの作品は切なかった。
だけど、最後、救われた。

よかった。
由良彼方が、前に進めそうで。


この本は、由良彼方が語り手になることはなかった。
でもそこがよかった。
由良彼方の心情は、推測するのが楽しかった。
大分痛かったけど。



とまぁ、すごくすごく長く書いてしまった。

そう。
それぐらい書きたいことがたくさんあるんです。
これの読書感想文なら何枚でも書けると思う。
だって一文、一言に、意味とか思うことがあったから。


きっと最後までこの記事を読んだ人はいないだろう。
てか自分でもうっとうしいくらい書いたと思う。

でもそれくらい、素敵な作品だった。

この本に出会えてよかった。
これは私の人生で必要な作品だと思う。
全部、兄のものなので、自分で今度買う。


作者の柴村仁さんに、レターを送ろうと思う。
作家にファンレターを送るのは、これで2回目だなぁ。

素敵な作品、
ありがとうございました。



  • URL:https://yaplog.jp/flute514/archive/1699
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クレアデルネ
こんばんわ、お久しぶりのクレアデルネです。
私の学校は夏休みに入って、はや二週間ほど経ちますが、まだまだ宿題は終わらない一方です(笑)

それと、夏休みに入る前日、ギリギリ「ハイドラの告白」を完読致しました。
はい、今回も騙されてしまいました(笑)まさか、今回の話の中心が、由良彼方の兄の由良宛だったとは、思いもしませんでした。
少し由良彼方の話も出てきましたが、吉野彼方への辛い想いが忘れられないんだなと、やっぱり切なくなりました。
それと、第二部のAちゃんの話も、切なかったですが微笑ましいなと感じました。こういう恋の仕方もあるんだなと、少し意外性を残しましたが。

全体的に見て、私は、プシュケの涙にはあまり繋がっていないのかなと思いました。けれど、由良彼方の気持ちを良く知りたいのなら、プシュケの涙を読んだ方が伝わるかなと思いました。

大変長くなってしまいましたが、読んでいただけたら、とても嬉しいです。

夏休みが明けたら、即座に「セイジャの式日」を借りたいです。

それではまた、機会があれば。
August 06 [Thu], 2015, 21:12
クレアデルネ
新学期を迎えた私は、学校の図書館で予約して、やっとハイドラの告白を借りました。

まだ30ページほどしか読んでいませんが、布施正道が何者なのかとか、成長して成人になった由良彼方が気になります。
主人公が由良に、「なぜ、青い絵ばっかり描くのか」ということを質問にしていたので、吉野彼方のことも出てくるのかと、少しわくわくしています。

私は今、中3です。なので、プシュケの涙のように、素敵な恋がしたいと思っている、今日この頃です(笑)

それではまた、機会があれば。
June 06 [Sat], 2015, 20:11
クレアデルネ
私は、最近プシュケの涙を読み終えました。
もうあれは、すごい作品ですよね。
一部で吉野彼方が死んだ真相が書いてあって、「え?終わりこれ?」
って思ったんですけど、その前の由良と吉野の関係が書いてあって。。

まず私は、織恵と旭が憎いです。そして、「僕」も。

死ななければ、2人の道は明るかったはずなのに、とても切なくなりました。

新学期が始まったら、学校でハイドラの告白を借りて読む予定です。
March 21 [Sat], 2015, 21:57
太田好美
紫村仁さんにファンレターを書きたいんですが、どうやったら届けることができますか?教えてください‼︎
April 07 [Mon], 2014, 0:01
ufffofmmzg
May 22 [Wed], 2013, 10:55
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