こんにちは。フライ(@flyingfry)です。
僕はおっさんなので変な言葉がはやりだすと大抵気持ち悪くて吐きそうになる。言葉のプロじゃなくても鳥肌立つぐらい気持ち悪いのあるよね。
完全に10代や20代だけが使ってるようなのなら別にいいと思う。例えば今もはやってるのかどうかは知らないが「フロリダ」とか「○○み」とか。こういうのは流行の音楽みたいなものですぐすたれると思うし年配者は使わないから。
でもメディアに浸透している新語で気持ち悪いのたくさんあるよ。「ほぼほぼ」「1ミリも」「ワンチャン」とか。若者以外でも使う人が結構いる。
そんな中で浸透度が高くてそう簡単に消えなさそうなのが「物理○○」という言葉。誰が最初に言い出したの?
「物理」ボタンてなんだよ
これはもはや流行語の域を脱しているが「物理○○」という言い方がある。この場合の物理というのは「実体のあるもの」という意味である。
スマホのボタンを例にすると、文字入力の際に画面上をタッチして使うタッチキー(ボタン)に対して、プラスチックや金属で作られた実体のあるホームボタンや電源ボタンなどが物理ボタンである。パソコンのキーボードも物理キーボードと呼べる。
フィジカルが物理になった
「物理」なんとかというのは英語のphysicalというのを「物理」と訳した結果だろうが訳者が失敗したと思う。
辞書を見るとphysicalという単語には物理的という意味があるが、それと同時に物質とか肉体という意味もある。
英語で学問の物理のことをphysicsと言うから辞書にある物理というのはおそらく学問の物理という意味である。
だから英語で「physical button」と言った場合は「物質的」とか「肉体的」という意味のphysicalであって「物理的」という訳語は選択がおかしい。
「physical button」の訳語は「物質ボタン」や「実物ボタン」とすべきだったのに訳者はなぜか辞書を見て「物理的」という言葉を選択してしまったのだ。
サッカーで相手とぶつかっても倒れにくい選手に対してフィジカルが強いと言うが、これを「物理的に強い」と言っては意味がよくわからない。
この場合のフィジカルを訳すとすれば「肉体的に強い」とするべきである。それと同じでフィジカルボタンも物理ボタンと訳すのは完全に誤訳なのだ。まだ肉体ボタンと言った方が意味が合ってると思う。
physical trainingも肉体的にトレーニングすることで物理トレーニングとは言わない。
感想まとめ
物理的というのは元々は学者が使うような言葉じゃないかと思う。物理キーとか物理ボタンとか言ってる人は自分で言ってて違和感ないのかな。「物理ってなんだよ」って思わないの?
個人的には、物質ボタンのことを物理ボタンと言うより、タッチスクリーンのボタンのことを「化学ボタン」と言う方がよっぽど自然だと思う。だってタッチスクリーンて化学のたまものでしょ。
「物体」や「物質」という意味で「物理」という言葉が使われるのは変。実体のあるボタンのことは物質ボタンや物体ボタンなどと言った方が良いと思う。今から変わることないだろうけど。