(cache)ミッツ・マングローブ「憤激! 小池東京五輪札幌の乱」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット) AERA dot.

ミッツ・マングローブ「憤激! 小池東京五輪札幌の乱」

連載「アイドルを性せ!」

ミッツ・マングローブ週刊朝日#ミッツ・マングローブ
ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

東京五輪1年前のセレモニーに出席した小池百合子東京都知事ら (c)朝日新聞社

東京五輪1年前のセレモニーに出席した小池百合子東京都知事ら (c)朝日新聞社

熱視線

ミッツ・マングローブ

978-4023318342

amazonamazon.co.jp

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、小池百合子東京都知事を取り上げる。

*  *  *
 来年2020年はいよいよ東京オリンピックです。56年ぶりの「お・も・て・な・し」に日本中がすでに沸き立っているわけですが、ここへ来て突然「マラソンと競歩は札幌で」とIOCが強行決断したと騒ぎになっています。理由は「8月の東京の酷暑は競技を実施するのに危険だから」とのこと。

 確かにここ数年の暑さは尋常ではありません。テレビやラジオで「こまめに水分を摂って熱中症対策を!」と注意を促していますし、何なら「外での運動はなるべく避けて」とも言っています。そんな環境を忘れていたわけではないでしょうが、ならばマラソン・競歩だけに限らず多くの屋外競技は大丈夫なのか。それにしても直前になって唐突なことを言い出すIOCもIOCですが、そもそも開催都市の大きさにも相当な差があるわけで、例えば前回大会のリオデジャネイロの面積は東京都の2倍、北京に至っては8倍の広さです。そう考えると、IOC的にはアメリカや中国のスケールからすれば「東京も札幌もさほど位置的に変わらない」ということになるのかもしれません。だったらサッカーやラグビーのワールドカップみたいに「国単位」での開催にして、名義上だけ都市にすればいいのにとも思うのですが。

 とにもかくにも突然降って湧いたこの「札幌五輪案」に、現地札幌市は俄然やる気を見せているようで、それはそれでなかなかの節操のなさです。一応ポーズだけでも「そんな滅相もない」的なスタンスを取るのが日本人の美徳かと思いきや、まるで準備していたかのような勢い。どうやらすでにIOCの決定事項らしいので、このまま移転が実現すれば、東京と北海道にはかなりの「しこり」が残ると思われます。2020に向けてこの6年間、どれほど東京の街がオリンピックに翻弄されてきたか。その浮足立ったムードに多かれ少なかれストレスを感じる都民もいたでしょう。そんな「努力」もないまま、札幌にオイシイところだけ持っていかれるというのでは、さすがに胸中は複雑です。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

あわせて読みたい あわせて読みたい