中日の山井大介投手(41)が6日、ナゴヤ球場の屋内練習場で、今季限りで中日から戦力外となった杉山翔大捕手(28)を相手に打撃投手を行った。
秋季キャンプは休日だったこの日、山井は相手を見つけてキャッチボールをしようとナゴヤ球場に来たところ、12球団合同トライアウト(12日・大阪シティ信用金庫スタジアム)へ向け練習している杉山を見つけ、打撃投手を買って出た。オフに入ってからは自主的な練習となっており、打撃投手をするのもシーズン終了後初めてだった。
「シーズン中はバッテリーを組んでよく助けてもらった」という後輩のための打撃投手。負担を考えマウンドから1メートルほど前から投げたが、威力のある球をどんどん投げた。杉山が詰まらされた時に「うわ~、球来てる。速いっす」と話すほどビシビシ投げた。快音が響くと、スイッチが入ったように力を入れた。熱を帯びた練習。気づけば174球を投じていた。
球数について「(この時期に)100球、150球を投げたりするし、そんなに珍しいことでない」という山井は「スギの手伝いでしたが、負けず嫌いが出ますね」とニッコリ。そして「何とか頑張ってほしい」と移籍先が決まるのを願った。
杉山は「いい練習過ぎて恐縮です」と感激の様子だった。「現役の投手を打つのはオフになってから初めて。『来た』と思っても、もう一つ差し込まれるのもあった。投手に対する間合いや、もう少し早めの始動というのを確認できてました。山井さんにはかわいがってもらいましたし、恩返しがしたい」と、現役続行を勝ち取ることを誓った。