~第72回~
「ジャーナリストや活動家、ビジネスリーダー、政治関係者など、標的型攻撃のリスクがあるユーザーのGoogleアカウントを保護します」という謳い文句がGoogleのホームページに掲載されている。Googleの最も強固なセキュリティにまつわる記載だ。
まったくもって筆者などにこのようなリスクはないのだが、この謳い文句にちょっと中二病巣をくすぐられてしまった。
Googleがこれだけ断言するセキュリティが気になった
説明がわかりづらくて失敗……。無駄なお金を使ってしまった
「高度な保護機能をご利用いただくには、セキュリティキーを2つ購入し、お使いのGoogle アカウントにキーを登録する必要があります」と書いてある。リンクを開くと「Titan セキュリティキー」の購入画面が開く。すでに1つは持っているので、勢いにまかせてもう1つ購入してしまった。
「Titanセキュリティキー」はGoogleアカウントにログインする際に、2段階認証を行うための物理的な鍵だ。USB接続タイプとBluetooth接続タイプの2つが同梱されており、価格は6000円。
「セキュリティキーを2つ購入」と明記されている
「使ってみる」をクリックすると購入画面が開くので、2つ目を購入した
数日で「Titanセキュリティキー」が届き、2セットが揃った。そこで、「セキュリティキーを登録する」をクリックして、画面に従って操作していく。
「Titanセキュリティキー」には、USBタイプとワイヤレスタイプが入っているので続けて操作する。スマホでも使えるワイヤレスタイプをメインに指定し、バックアップにはUSBを指定した。最後の確認画面で、「登録」をクリックすると、すべてのデバイスのGoogleアカウントから一旦ログアウトされる。盛り上がってきました!
指示に従って2つ購入した「Titanセキュリティキー」
中にはUSBタイプとワイヤレスタイプが同梱されている
メインキーとバックアップキーを設定する
そして再ログイン。画面の指示に従って、セキュリティキーを操作すればログインできる。Googleアカウントの設定画面が表示された。
これでバックアップキーを作成することで、SMSやGoogle認証システムアプリなど、ほかの手段が無効化されるという。そのため、GmailやGoogleドライブにアクセスするサードパーティ製アプリは使えなくなる可能性もある。ちなみに、iPhoneのメールやカレンダーなどは引き続き利用できる。
スマホでも使えるワイヤレスキーを持ち歩いて、Googleのログインに利用し、家には万一の紛失時に備えてUSBキーを置いておく。確かに、鉄壁の守りと言える。フィッシング詐欺は怖くないし、身近な人間による不正アクセスも防止できる。
「Titanセキュリティキー」を使って再ログインする
さて、ここで「次はどうする?」と困ってしまった。何か、これで作業が終わってしまっている感じなのだ。
結論から言うと、1セットで事足りたらしい。“2つ購入しろ”と明記してあったのに! リンク先から2個買ってはいけなかったのだ。