自閉症の人のいいところと治るといいなと思うところ

さて、昨日みるさんからうちに振り込みがあったようです。
ゆうちょは一日遅れで通知がくるので、今日の午前中にはわかるでしょう。
週明けにこのお金を分けます。
栗本さんと私の立て替えている旅費と講師料、そしてみるさんへのバイト代。
みるさんは今回ボランティアのつもりだったようですが、ささやかでもきちんと報酬を取っていただくことにしました。花風社で源泉をお預かりしてきちんと支払った形跡を残します。年末には源泉徴収票も発行します。皆様のおかげで実現したリアル社会の中の就労支援です。というか、今回みるさんがこなした仕事は作業所に何年通っても機会がないほどの経験になったと思います。見事なものでした。ですからきちんと報酬を取っていただきたいと思います。


それでもまだみるさんの手元には数十万のお金があります。
みるさんにしてみれば大金なので、花風社に預けると言ったのですが、それは筋が違います。あのお金はみるさんに寄せられたものだから。
まずは二件、東北での講座がほぼほぼ決まりました。そこに再投資します。
そして年末に20万円以上利益が出ていたら、みるさんにきちんと確定申告してもらい、所得税がかかるのなら払えばいいだけの話。
そうすれば私たちは「障害のある(あった)人を納税者にする」という夢をひとつ叶えるわけです。

みるさんも今回は会場費を立て替えていましたが、それもきちんと精算してもらいます。
その他領収書は全部とってあり、会計報告もスムーズです。
そして私は、一応かかわった大人として責任を取るために、今後みるさんに月に一回通帳を見せてくれるようにお願いしておきました。
「たしかに皆様から預かったお金がそこにある」という確認です。

そしてこういう点、私は自閉圏の人を信頼しています。
ごまかしたりしないという点では、信頼できる人たちです。
もちろんみるさんの場合にはそこにお育ちがかかわってきますが。

このように自閉には長所もあります。
そんなことは初めからわかっているのです。
私が「治ってほしい」と願い続けてきたのは本人の身体がつらそうな4点でした。
そしてそれが治ると情緒面や社会性の面でも困らなくなるだろうという仮説がありました。身体が基本だからです。
そしてその通りでした。
私が治ってほしかった4点が治ると視力まで良くなった人もいたしアレルギーやアトピーも治り、そして情緒面でも不安やこだわりがなくなり社会に出やすくなった人が続出しました。
だからこそ、神経発達障害になり、納得したのです。
ああ、神経の発達障害ならば、頭蓋骨の外からのアプローチが効果的なのは当たり前なのだ、と。
私が最初に注目して治るといいな、と思ったのはあくまで本人のつらさです。

でもここにきて、最近、自閉症の人のここが治った方が社会のためだな、というところが明確になってきました。
一つは炎上。
そしてもう一つは、基礎研究でどんどん自閉症の治療方を開発しているニュースが入ってくるようになったからです。
国家の中枢医療機関での身体アプローチの治験。
東大の自閉症マウス。
オキシトシン。
そういう治験について知ると、「いったいみんな自閉症の何を治そうとしているんだろう」と考えるようになったのです。

東大のマウスたちは運動で常同行動が少なくなったらしい。
でも常同行動って自閉症の中核症状なのだろうか?
たしかに診断基準には載ってるけど。
でも常同行動している大人の自閉症の人ってそんなに多くありませんよね。とくに高機能寄りの人たち。

オキシトシンも、しゅっしゅで表情が豊かに、とかいうけど
それも自閉症の中核症状なのだろうかと考える違う気がする。
たしかに自閉症の人で表情がない人もいるけど、表情豊かな人もいます。

そんなこと考えるうちに、私が治ってほしいと思われる自閉症の特徴にたどりついたんです。
それを文にすることにしました。
今度の『断薬の決意』のおまけは「治そう! 発達障害 どっとこむ」のはがきと超個人的浅見通信のつもりだったけど、そして実は私の5月を語ることによって、「炎上コンディショニング」について知ってもらおうと思ったのだけれど、それより「自閉症のどこが治るといいな(と浅見は考える)か」の方が大事な話題に思えてきました。
自閉っ子通信でやろうかな、と思ったのですが自閉っ子通信向けの話題でもなさそう。
ですから「自閉症が治るといいな 身体以外編」のニューズレターを出します。
ここが治った方が自閉症の人も生きやすくなるだろうし社会も受け入れやすくなるだろう、というところ。逆に言うとここが治ってしまえば自閉症でも困らないところ。それを明文化したいと思います。
超個人的浅見通信よりこっちが大事な話題だと思いますのでおまけを差し替えます。

というわけで、直販にご興味のある方は

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