高校野球の来春センバツ大会から「1週間500球以内」の球数制限が採用されることが5日、内定した。当面3年間は罰則を設けず、試行期間とする。この日、投手の故障防止策を話し合うために日本高校野球連盟(八田英二会長)が設置した「投手の障害予防に関する有識者会議」が大阪市内で最終となる4度目の会合を開き、球数制限など最終答申の骨子をまとめた。
この答申は、9月にあった3度目の会合で「1週間500球まで」の球数制限をかける方針でまとまっていた。雨天などによるノーゲームの投球数も加算される方向。この球数制限は来春センバツ大会から3年間を試行期間とし、罰則のないガイドラインとされる。各校が迫られる複数投手の育成にかかる時間などが考慮された。3年後にデータを検証し、ルール化する運びとなる。対象は甲子園大会と地方大会。軟式野球にも適用される。
当面は罰則を設けないことに、中島座長は「指導者の独りよがりのやり方は通用しないよ、という答申。問題が起こったときのよりどころになると解釈している」と説明した。また、日程を緩和するため3連戦(3日連続)を回避する日程の設定なども盛り込まれた。関係者は「最終的には3連投を禁止するルールにしたい」と話し、1人の投手が3日連続で登板できない方向へ進める考えだ。