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【プロ野球】

4タコの坂本勇に代打… 稲葉監督「苦渋の決断」

2019年11月6日 紙面から

ベネズエラに勝利し、ナインとタッチを交わす菊池涼(中央右)ら=桃園国際野球場で(今泉慶太撮影)

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◇第2回プレミア12<1次ラウンドB組> 日本8-4ベネズエラ

 【桃園(台湾)高橋雅人】侍ジャパンの稲葉篤紀監督(47)が非情采配だ。野球の「第2回プレミア12」は5日、当地などで1次ラウンドB組が始まり、日本代表「侍ジャパン」はベネズエラと対戦した。2点を追う8回1死満塁の好機で、指揮官は不振の坂本勇に代打・山田哲を送り押し出し四球。これが“呼び水”となり一挙6点を奪い、8-4で逆転勝ちした。なおメキシコのサポパンで行われたA組は、米国がドミニカ共和国を10-8で下し、2次ラウンド進出を決めた。

      ◇

 ゲームセットの瞬間、稲葉監督が浮かべた安堵(あんど)の表情がすべてを物語っていた。「みんなが諦めなかったことが逆転につながった。後ろにつなぐ気持ちが、大量点につながった」。侍ジャパンが薄氷の白星発進だ。

 勝負手を打った。敗戦の2文字が頭をちらつき始めた2点差の8回。3四球をもぎとり1死満塁の好機で打順は1番坂本勇に回る。カナダとの強化試合(セルラー)で四球を受け右足薬指を骨折した秋山の代わりにリードオフマンに据えた男は、ここまで4タコ。全くいいところがなかった。指揮官も打席でタイミングが合っていないとみるや「断」を下す。この日、再三再四見せた指笛で球審に合図を送り、代打山田哲をコールした。

 「(坂本)勇人の状態が上がったように見えなかった。バットが下から出るというか、もぐる打席が多く、速い直球が空振りかファウルになっていた。苦渋の決断だったがチームが勝つためということでわかってくれている。(山田)哲人に賭けた」

 そんな指揮官の思いを感じ取った山田哲が、押し出し四球を奪い1点差。これが再逆転への“呼び水”となった。続く菊池涼が左前適時打を放ち、同点に。さらに近藤が押し出し四球を選び、勝ち越しに成功した。その後も得点を重ね、ベネズエラを突き放した。

 来年の東京五輪金メダルへ向け、その試金石と位置づけた「プレミア12」。稲葉監督は「まずは2009年のWBC以来となる世界一を」と頂点を目標に据えた。打線は再三の好機をつぶし、理想的な試合展開ではなかった。投手陣も勝負どころで点を奪われた。ただ白星は何よりの良薬。苦しい局面を全員で乗り越え、チームがひとつになる白星だった。

 

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