那覇市の首里城で木造3階建ての正殿などが焼失した火災で、出火前後、正殿1階北東側で大きな光が点滅し、その後煙が出ている様子が防犯カメラに写っていたことが5日、関係者への取材で分かった。県警は1階が火元とほぼ断定。放火の可能性は低いとみており、電気系統のトラブルによる現象の可能性もあるとみて調べる。
正殿では10月31日午前2時34分、熱に反応するセンサーが作動。関係者によると、その前後に正殿裏手に当たる東側の建物に設置されていた防犯カメラに光が点滅する様子が写っていた。
捜査関係者らによると、発生直後に正殿1階で炎が噴き上がる映像も記録されていた。警備員らの証言も踏まえ、県警は正面から向かって左側裏手に当たる北東部から炎が上がったとみている。
県警は正殿北東部を中心に市消防局と合同で実況見分をし、原因特定を進めている。これまでに北側から照明やコンセントに電気を送ったり遮断したりする「電灯盤」と呼ばれる大型の電気系統設備を回収し、不具合がなかったかどうか捜査。5日時点ではショート痕などは見つかっていないという。北側で焼け落ちた瓦の撤去はほぼ終了した。