野手陣の練習メニューで連日行っている地下足袋を履いてのロングティーで、阿部が柵越えを連発した。“場外弾”1発を含む計13本を放ち、成果の一端を披露してみせた。
「力が付いているのか、たまたま球場が(ナゴヤドームより)狭いからなのか分からないですけど、まともに当たればしっかり飛びます」
150球を打つロングティーの1セット目の後半だった。重さ1・2キロのトレーニング用の長尺バットから少し軽い1キロのバットに持ち替えると、打球は次々と外野のフェンスを越えていった。うち1発はバックスクリーン左、外野芝生席後方にある防球ネットの向こうに消えていった。
「重さが違うので、あっち(1キロ)のほうが自分は打ちやすいですね。ホント、地下足袋でやるのは踏ん張りが利かない分きついです」
村上打撃コーチは「このトレーニングで何が変わってきているのかを感じることが一つの狙い。選手たちは感じ取ってきていると思います」と話す。
今季はキャリアハイの成績を残し、さらなる飛躍を目指す29歳は「自分は飛ばさないと駄目なんで。強い打球を打つことをテーマとして、しっかりやっていきたい」と意気込んだ。