名大・松田が、学生最後の試合で、仕事をやり遂げた。4季ぶりの2部昇格を懸けた入れ替え戦。1勝1敗のタイで迎えた勝負の3回戦は、163球で完投。完封した2日前の1回戦に続く力投で、昇格を勝ち取った。
1回に3点の援護をもらったものの、3回に内野失策から乱れて5失点。「まだ2点のビハインド」と切り替えると、4回以降は切れのある直球がコースに決まり、毎回の13三振を奪った。
勝率で争う3部リーグに3回戦はなく、中1日で先発するのは初めて。それでも、「最後疲れたかなーという感じです」と2戦290球の力投を余裕の笑みで振り返った。9回は失策絡みで失点し、なお2死二、三塁。一打同点のピンチを迎えたが、ギアを上げて最後の打者を遊ゴロに仕留めた。11安打で6失点したものの、自責点はゼロ。「オバケ、ゴキブリとか言われる」という粘り強さで、何よりも欲しかった勝利を手に入れた。
大きな置き土産を残し、いざプロの世界に飛び込む。残り6単位と卒論執筆と並行して、合同自主トレが始まる来年1月まで、体作りを中心に練習を続ける計画。1日4000キロカロリーほどだった食事を、5000キロカロリーまで増やし、肉体をプロ仕様に作り上げるつもりだ。
「プロがどれくらいのレベルで、どれくらい差があるのか、今はわからない。練習に付いていくことしか考えていない。長い年月、投げられる投手になりたい」。「名大初」の看板を背負い、プロで生き抜くための準備に取り掛かる。 (麻生和男)