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「ヘスペリジン」という名前を聞いたことがありますか?
耳慣れない名前ですが、その由来はギリシャ神話の中からということです。
ギリシャ神話の至福の庭に現れる妖精「ヘスペリデス」からとったものであるとか・・・
ここではヘスペリジンという聞き慣れないものの正体と、みかんとの関係について述べていきます。
その前に、突然ですがみかんの食べ方について質問です。
みかんを食べる時、皮をむいて食べると思いますが、白い筋をきれいに取ってから食べる派ですか?
それとも筋はそのままで食べる派ですか?
子どもの頃は誰が一番きれいに筋を取れたか、競い合ったりしませんでしたか?
実は、ヘスペリジンというのは、このみかんの白い筋に多く含まれる成分なのです。
白い筋をつけたままでみかんを食べた方がいいと、聞いたことがあるかもしれませんが、その理由はヘスペリジンの為だったのです。
まだ広く知られていないヘスペリジンのすごさ
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、人の健康に役に立つ栄養素です。
どの程度役に立つのか、その研究結果を見てみましょう。
実は、ヘスペリジンには驚くべきチカラが秘められているのです。
1.血流を改善する
2.毛細血管を強くする
3 善玉コレステロール値を上昇させて、悪玉コレステロール値や中性脂肪の濃度を低下させる
4.アレルギー反応を抑制する
5.骨密度の低下を抑制する
6.発がん抑制作用がある
この結果を見ていただければ、ピンとくると思いますが、ヘスペリジンは多くの病気の予防や改善に役立つと言われています。
例えば、生活習慣病・高血圧・骨粗鬆症・花粉症・冷え性・アトピーなど・・・
これらは、今の日本で関心が高い病気ばかりですね。
現代病と言われる病気から、年齢を重ねることでかかりやすくなる病気、血液の流れに関する病気などに効果が期待されます。
また、血流をよくすることからお肌の肌質を改善するとも言われてます。
毎日少しずつヘスペリジンを摂ると、メラニンが減少し水分量が増えたという研究結果も出ています。
ということは、シミが出にくくなったり、お肌に張りが出てきて顔色も良くなるという事になりますね。
体だけでなく、お肌にも大きな働きをするヘスペリジンです。
日常生活の中で、ヘスペリジンを摂るには
では、いったいどのような食品にヘスペリジンは多く含まれているのでしょうか。
ヘスペリジンは、おもにみかんやレモン・ライムなどの柑橘類に多く含まれます。
中でも、含有量が多いのはみかんです。
それも、完熟みかんより青みかんの方が圧倒的にヘスペリジンを多く含んでいます。
ただし、ヘスペリジンが多いのは白い筋の部分や、普段はあまり食べない皮の部分です。
みかんの皮は、乾燥してお風呂に入れれば冷え性の予防になります。
昔からゆず湯などもありますが、手軽に手に入るみかんの皮を天日に干して、お風呂に入れてみるのはいかがでしょうか。
漢方薬で言う陳皮(ちんぴ)が、まさしくそれに当たりますので、古くから人々はみかんの優れたチカラを知っていたんですね。。
ここまで有用なヘスペリジンですので、食品で摂れるのであれば試してみたいですよね。
白い筋をおいしくいただく方法として、ちょっと手間はかかりますが、白い筋の天ぷらもあります。
とった白い筋を乾燥させ、水小さじ1/2、ごまを適宜混ぜ、薄力粉をまぶしスプーンでさっくり混ぜて、ラー油をかけながらフライパンで揚げます。
仕上げに塩を振っていただくと、サクサクと独特の歯ごたえがあってピリッと辛く、お酒のつまみに最適な珍味になります。
そのほかにはマーマレードや、山口県の郷土料理のみかん鍋などがあります。
みかん鍋は 焼いたみかんを魚介類と一緒に鍋に入れて煮ます。
みかんを入れることで、魚介類の臭みが消えると言われています。
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ヘスペリジンの美容面への効果
ヘスペリジンには、血行を良くする作用もあります。
ですから、化粧水やシャンプーなどにも利用されています。
血行が良くなれば当然肌の色もよくなります。
唇の色もヘスペリジンを十分にとることで、赤みが差してイキイキとしてきます。
そのほかシャンプーなどのヘアケア商品に、ヘスペリジンを使ったものを選ぶと、地肌の血行が良くなります。
健康な地肌でいられると、艶やかな髪の毛でいつまでも若々しく見られることでしょう。
また、ヘスペリジンには脂肪分解効果があると言われています。
血流が悪くなるとセルライトができます。
太ももやおしりにでこぼこした線が入ってしまい、女性なら見つけるとがっかりしますよね。
ヘスペリジンは、血流の流れを良くしセルライトをできにくくしますので、ダイエット効果もあると言えます。
実際にヘスペリジンを摂って、思いがけず痩せたという声も上がっています。
こうしてみると、今の日本人のほとんどが望んでいる「生活習慣病の予防」「アレルギー体質の改善」「痩身」「美容」・・・
ヘスペリジンは、このようなあらゆる希望に応えてくれる頼もしい存在ということがわかりますね。
ヘスペリジンの弱点
まるで現代の万能薬のようなヘスペリジンですが、弱点もあります。
それは熱に弱く、体への吸収が悪いという点です。
そのため、みかんも1日30個ほど食べなければ、十分なヘスペリジンは確保できません。
毎日それだけのみかんを食べ続けることが出来るでしょうか。
みかんとヘスペリジンの切ない関係について
みかんはヘスペリジンを摂るのに最適の食品です。
しかしながら、大量のみかんを毎日食べるとなると体のバランスはどうなるでしょうか。
冷え性改善によいと言われているのは1日250 mgです。
しかしそれだけの量のヘスペリジンを摂るためには、相当な数のみかんを摂り続けなければなりません。
そうなると糖分を摂り過ぎてしまい、体のためにと思って食べたみかんの意味がなくなってしまいますね。
また、みかんは水分が多いので体を冷やすと言われています。
みかんの皮にはヘスペリジンが多く含まれているので、体を温める作用があるのですが、みかんの実そのものには反対の作用があるのです。
同じ食品なのに不思議ですね。
他にみかんの食べ過ぎによる症状としては、ビタミンの過剰摂取からくる下痢、胃痛、手足が黄色になる柑皮症等があります。
体にいいので本当はもっと食べたいけれど、度が過ぎると逆効果になってしまう・・・。
何とも切ない関係です。
まとめ
ヘスペリジンが、様々な病気の予防や体質改善に役に立つ素晴らしい栄養素という事が分かりました。
食品でヘスペリジンを手軽に摂る場合には、みかんが最もおススメです。
ただしみかんを食べるときには、ぜひ白い筋を取らずに食べて下さい。
そうすることでヘスペリジンを摂ることができます。
反面、みかんを食べ過ぎるのは、糖分の摂り過ぎなどの弊害も出てきます。
今は、効率よくヘスペリジンを摂れるサプリメントもあるようです。
十分に摂りきれないヘスペリジンは、サプリメントなどで補うという事もひとつの考え方であると思います。