名阪国道「有料化」議論なぜ? 奈良県が主張 名阪間最安ルートならではの問題点

三重県と奈良県を結ぶ名阪間の大動脈「名阪国道」。両端で接続する東名阪道と西名阪道は有料ながら名阪国道は無料でこのルートは「名阪間最安」ですが、それによる問題も発生。奈良県が国へ、有料化も視野に対策を求めています。

死亡事故率ワーストの自動車専用道路

 三重県と奈良県の山間部を貫く国道25号「名阪国道」(73.3km)は、両端で東名阪道、西名阪道に接続し、名阪間の大動脈を構成しています。しかし、東名阪道と西名阪道はNEXCOの管理で通行が有料なのに対し、中間の名阪国道は半世紀前の開通時から無料です。

 このことで奈良県が「様々な問題を抱えている」として、名阪国道へ部分的に通行料金を設定する施策の実施や、危険箇所を回避する別線の整備など、名阪国道のあり方について「抜本的見直し」を国へ要望しています。

Large 191023 meihan 01
物流の大動脈として大型車の通行が多い名阪国道(画像:北勢国道事務所)。

 問題のひとつは、名阪国道経由が「名阪間最安ルート」であるがゆえ、大型車の通行が多いことです。大型車で名古屋近郊から大阪近郊へ向かう場合、ルートにより次のような料金差が存在します。

・名神高速経由:6950円(一宮IC~吹田IC)
・新名神高速経由:7840円(飛島IC~第二京阪門真IC)
・名阪国道経由:3540円(飛島IC~松原IC)
※通常料金。区間は国土交通省の資料に基づく。

 名神・新名神経由と比べて大幅に安い名阪国道ルートは、大型車の混入率が50%を超え、奈良県によるとその6割は県内を通過するだけだそうです。加えて名阪国道は急カーブや急勾配が多く、死亡事故率も全国ワーストといわれる状況です。

【路線図】名阪間「最安」名阪国道 名神や新名神とどう違う?

画像ギャラリー

  • Thumbnail 191023 meihan 03
  • Thumbnail 191023 meihan 04
  • Thumbnail 191023 meihan 01
  • Thumbnail 191023 meihan 02

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 高い方に合わせる必要ないだろ
    安い方に合わせろ
    高速道路は将来無料化という約束を破った国が悪い