[速報]マイクロソフト、「Azure Synapse」発表。BigQuery対抗の大規模並列データ処理サービス。Ignite 2019
フロリダ州オーランドで開催中のマイクロソフトのイベント「Microsoft Ignite 2019」が開催中です。
その基調講演において同社CEOのサティア・ナデラ氏は、大規模並列データ分析サービス「Azure Synapse Analytics」を発表しました。
同社は現在、大規模データウェアハウス向けのサービスとして「Azure SQL Data Warehouse」を提供していますが、「Azure Synapse」それをさらに発展させたもの。
データウェアハウス、ビッグデータ分析、データ統合などを1つのサービスとして統合し、事実上データ容量に上限がなく、ペタバイトクラスのデータでも高速に処理できる性能を提供します。
リレーショナルデータベースのような構造化されたデータおよび非構造化データのいずれにも対応し、SQLによって分析可能です。
そのために「Azure Synapse」では最初からクラウド専用としてアーキテクチャを見直して開発。コンピュートとストレージを独立させて、それぞれがスケールアウトできるようにし、さらにメモリ、SSD、HDDの階層化によって最適なコストパフォーマンスを実現したとしています。
デモでは、オンラインゲームサービスによって蓄積された約3ペタバイトの全プレイヤーのデータから、特定の機能を利用した25歳から27歳のユーザーの最大セッションタイムを求める、という検索を実行。
これは単純にデータをスキャンするのではなく、複数のテーブルのジョインが行われるなど複雑な検索内容となっています。
検索は9秒で終了し、結果が表示されました。
このとき内部ではインテリジェントな最適化が行われ、それによって数百のノードが並列に稼働することで処理が行われているとのこと。
デモでは同じ処理をBigQueryでは11分かかったと説明され、Azure SynapseがBigQuery対抗であることが示唆されました。
Microsoft Ignite 2019
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