没後30年の名優
今回は1989年11月6日に夭逝した名優、松田優作。
1970年代アクションスターの強力アイコン。
まもなく没後30年だ。
ハリウッド映画「ブラック・レイン」で殺人鬼演じた後、
40歳で亡くなった。
若い人には松田龍平&翔太兄弟のオヤジのほうがわかりやすいかな。
生きていれば70歳。早すぎたなぁ。
もともとは「太陽にほえろ」でマカロニ(萩原健一)亡き後の
2代目若手刑事の「ジーパン」役でメジャーデビュー。
その後傷害事件で一時干されていたけど、
テレビでは「俺たちの勲章」や「西部警察」の前身の「大都会PartⅡ&Ⅲ」、
映画では「人間の証明」や大藪春彦の「蘇る金狼」のハードボイルドシリーズで
アクション俳優に磨きをかけてきた。
TV版「探偵物語」
40年前の1979年のTVドラマ「探偵物語」(映画じゃないほう)で
TVドラマ初の単独主役(「俺たちの勲章」は中村雅俊とW主演)。
これはタイトル通り刑事ものじゃなくて探偵もの。
松田優作演じる工藤俊作は黒スーツにソフト帽にサングラス。
乗り物はヴェスパに乗ってベルトは使わずサスペンダー、
コーヒーのブレンドにやたらこだわりがあって
牛乳好きだけどブラックでしか飲まないし
午前中と日曜日は仕事をしない・・・
ハードボイルド並みにやたらこだわりあるけど、
ドラマではアドリブのセリフがちりばめられ
よくしゃべるコミカルな探偵だ。
今回はその工藤俊作演じた時の松田優作だ。
刑事役には強面だけどなんか憎めない服部刑事役の成田三樹夫。
強烈な肩こり持ちで金づちで肩たたきしながら
「くどぉーちゃぁ~ん」のセリフがお約束だ。
成田三樹夫も松田優作逝去の翌年の1990年に55歳で没。
俺と年変わんないじゃん。
全盛期はヤクザものや悪代官の悪役多かったから
生きていたら「アウトレイジ」シリーズに出てたんだろうなぁ。
エクセル画のスペック
2019年11月制作。
パーツ数210。
工藤俊作のもう一つのこだわりが、
タバコ着火時のライターの巨大炎。
俺も若い頃はこれ真似て、すぐガスは無くなるし
よく前髪を焦がしたもんだ。
で、バリエーションで炎越しのバージョンも追加。
生き続ける工藤俊作
ドラマ「探偵物語」は放送時の視聴率は最初は20%越えも
どんどん低下し最後は10%前半くらいで
「成功作」扱いはされてなかったらしい。
その後CSやローカル局の再放送や
「探偵物語」をベースにしたCMあったり
キムタクやとんねるず・石橋がパロディでオマージュあったりで
工藤俊作像は脈々と生き続けている。
松田優作も晩年は「演技派」としてシフトチェンジして
映画版「探偵物語」あたりから
眉間の皺も抑えて柔和な顔つきになってきて
それはそれで味わいあるいい雰囲気だったなぁ。
(龍平はかなり似ていると思うなぁ)
ま、今日はちょっと早いけど、没後30年を偲んで
俺が一番好きだったころの松田優作画とさせていただきます。
黙祷。