安室透の特技はボクシングです。
そのボクシングに関してこんな噂が一部のファンの説の間で囁かれています。
「安室は特技のボクシングを脇田兼則から学んだのではないか」
脇田のビジュアルが『あしたのジョー』の丹下段平に似ていることがその理由です。
私も脇田は安室にボクシングを教えた可能性が高いと思っています。
もちろんその様に考えるようになったのは脇田のビジュアルだけが原因ではありません。
今回はその考えに至った考察を綴ります。
『ゼロの日常』の3巻で描かれた細かな伏線
まず『ゼロの日常』3巻の「逃げてください」の扉絵に注目してください。
ボクシングをする安室が描かれています。
話の内容は妃英里の秘書である栗山緑がストーカー被害に遭い、安室が密かにそのストーカーを撃退するというもの。
登場する犯人は緑のバッグのアクセサリーを奪うのは右手ですが安室に襲い掛かる際は刃物を左手に持っていました。
このことからこの犯人が両利きというのが強調されていると考えられます。
以前紹介しましたが脇田は利き手がどちらなのかいまいち分からないように描かれています。
その記事はこちら
ボクシングの扉絵と両利きの犯人はボクシングと脇田の関連性を表していると思います。
脇田も実際にボクシングが得意であるという見方ができそうです。
また考察する上では同じく3巻に収録されている次のエピソード「ポアロの兄ちゃん」にも注目しなければなりません。
自転車に乗れない少年の為に安室が数日かけてレッスンをする話です。
最初は(僕の気持ちなんてわかってくれない)と安室を快く思っていなかった少年も安室のレッスンの成果で自転車に乗れるようになり最後には安室を「ポアロの兄ちゃん」として慕うまでになっています。
実はこのエピソードとひとつ前の「逃げてください」は同日の話なんです。
安室のレッスン初日の次の日、少年は再び喫茶ポアロを訪れましたがこの時の安室と梓の服に注目。
2人とも「逃げてください」の時と同じ服を着ています。
つまり「逃げてください」と「ポアロの兄ちゃん」の一部は同日のエピソードであることが分かります。
2人の服が1つ前のエピソードと同じだと分かるコマはとても小さいのでミスリードとは考え難いと思います。
2つのエピソードを敢えて同日にしたのは意図的ではないでしょうか。
本当に意図的であった場合「逃げてください」と「ポアロの兄ちゃん」は何かしら関連のある話ということになります。
安室はかつて脇田からボクシングを学んだ。そして自分が教わったように今度は少年にレッスンをする。
最後に少年が安室を慕っていることを考えると安室はボクシングを教えてくれた脇田を恩師として慕っている可能性があると思います。
このブログで何度か記載している通り私の考察では脇田はラムではありません。
安室にとって脇田はボクシングを教えてくれた大切な存在だと考えています。
安室はボクシングの攻撃は左手で行う
安室は右利きですがボクシングの攻撃は左です。
「逃げてください」の扉絵もサンドバッグを左手でパンチしています。
原作、スピンオフ『ゼロの日常』、劇場版を通して彼がボクシングで攻撃する際は左手というのは一貫しています。
利き手と反対の手で攻撃するのは必ず意味があるはずです。
これは安室にボクシングを教えた人物の癖や攻撃スタイルがそのまま安室に受け継がれていることを示唆しているのだと思います。
ラム編で多く見られるのが「親の癖が子供に移る」という法則。
これは脇田が両利きとして描かれていることと関連しているのではないかと思います。
脇田はボクシングの攻撃を左手で行う人物であり、それが教え子である安室に移ったのではないでしょうか。