大相撲の幕内最年長・琴奨菊(35)=佐渡ケ嶽=が4日、福岡県立美術館でトークショーを行った。福岡出身の元大関の登場に、地元ファン約300人が集結。話しの中で「ご飯に行っても、声をかけてもらえる。福岡の人は温かい」と地元の印象を語ると、会場は拍手につつまれた。
琴奨菊のファンサービス精神あふれる、トークショーだった。トークの中盤、琴奨菊が付け人の序二段・琴眞鍋(23)を壇上に。即興ソングが得意と紹介すると、客席から募集した3つの言葉を使って琴眞鍋が歌を披露した。しかし本人は歌の出来に納得できず。琴眞鍋が「相撲甚句」も歌えることから兄弟子が挽回のチャンスを与えると、今度は持ち前の美声でファンをうならせた。
トークの中では、柳川市の観光大使も務めていることから「ウナギのせいろ蒸しもおいしいし、川下りもあって情緒あふれる町。有明産の貝柱とか、クチゾコもある」と、魅力をたっぷり紹介。ファンからの質問で、おなじみの「琴バウアー」を封印していることについて問われると「土俵で気を引き詰めないといけない。それが出来ない感覚になったので、やめてます」。理由については「テレビでやりすぎて、スイッチがかからなくなった」と笑わせた。
約40分の話しの締めに、「九州の人に感動と勇気を与えられるように、一生懸命頑張ります」と九州場所(10日初日・福岡国際センター)に向けてあいさつ。その後は会場の売店で即席サイン会を開催。「時間限定ですが、サイン会をします」と売店で商品を購入した人限定で自ら呼びかけると、すぐさま行列が。初めから終わりまで神対応の、トークショーだった。