「Google ドライブ」を使いこなすために、知っておくべき6つのポイント

グーグルのオンラインストレージサーヴィス「Google ドライヴ」には、ファイルや写真の保存から文書の作成まで、さまざまな機能が詰め込まれている。これらをもっと便利に利用するために知っておくべき6つのポイントを伝授しよう。

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グーグルのオンラインストレージサーヴィス「Google ドライブ」は、2018年にユーザー数が10億人を突破した。利用者数が10億人を超えたグーグルのプロダクトは、これで8つ目となる。

しかし、これだけのユーザーがいるなかには、休日に撮りためて順不同にアップした写真の山に紛れ込んだ1件のファイルを必死で探した経験が一度もない──と言い切れる人が、はたして何人いるだろうか。

今回は、この人気ストレージサーヴィスを最大限に活用するヒントを紹介する。これでもう二度と名称未設定ドキュメントが並ぶ画面をスクロールし続けて貴重な時間を無駄にしたり、月々の料金を余計に支払ったりせずに済むはずだ。

1)ファイルはどこにどうやって保存されるのか

Google ドライブは、ファイルを保存してくれるサーヴィスだ。「ファイルって、どんな?」という質問には、ほぼすべてのファイルだ、と答えよう。

肝心なのは、どのように保存されるのかを知っておくことだ。例えば、グーグルの「バックアップと同期」ツールをインストールしておくと、PCにあるファイルすべてがGoogle ドライブ上へと自動的にバックアップされる。ファイルに変更が加えられた場合も、そのつどバックアップされる。

ウェブブラウザーでChrome拡張機能「Googleドライブに保存」を探してダウンロードしてもいい。これはネット上で見つけたものや興味を覚えたものを、何でもGoogle ドライブのフォルダに保存できる機能だ。Gmailの添付ファイルをわざわざダウンロードせずに直接Google ドライブにアップロードすれば、時間を節約できることも覚えておいてほしい。

Google ドライブはファイルを手早く送信する手段としても使える。メールに添付するファイルが、Gmailの添付上限サイズである25MBを超えそうなときにも便利だ。メール作成画面の下部にあるGoogle ドライブのアイコンをクリックすると、最大10GBまでの写真やドキュメントを挿入できる。

ほかに、公開可能なドキュメントであれば「ウェブに公開」をクリックしてリンクを取得し、ウェブ上で共有することもできる。作成者の名前でファイルが公開され、検索エンジンからのアクセスが可能になる。

2)面倒な作業はGoogle ドライブに任せる

いいこと教えよう。グーグルは、時間のかかる作業の一部を忙しいあなたに代わって引き受けてくれるのだ。写真やPDFファイルをアップロードするだけで、テキスト部分を画像と分けて抽出し、文字認識機能で検索可能なテキスト形式に変換してくれるという離れ業も、そのひとつだ。

画面上部にある「ツール」メニューのなかにドキュメントを他言語に翻訳してくれる機能があることも、覚えておいて損はない。Google Chromeブラウザーのユーザーであれば、音声入力に切り替え、タイプする指先を休めて文章を口述することも可能だ。音声入力中であってもタイピングで編集作業を行える。

3)オフラインでも「ドキュメント」を使える

Google ドライブ上のファイルにアクセスしたり変更を加えたりするには、ネット接続が必要だと思い込んでいたりするかもしれない。地下鉄を利用する人にとっては困った問題だ。そんなときはChromeブラウザー上でのみ使える拡張機能の「Google オフライン ドキュメント」をダウンロードすればいい。オフラインでアクセスしたいドキュメントを、あらかじめGoogle ドライブの設定メニューで選んでおける機能だ。

ネット接続が切れたときに閲覧・修正できるのは、ここで指定したファイルに限られる。開く必要がありそうなファイルを残らず選んでおくことが重要だ。ファイルに変更を加えた場合、オンライン状態に戻った時点で自動的にGoogle ドライブに同期される。

4)ショートカットを覚える

タスク管理アプリ「Trello」をうまく使いこなしているような読者なら、ショートカットが“新たなマウス”と呼べるほど便利なものであることはすでにご存知のはずだ。さまざまな技を正しく覚えておけば、Google ドライブは多くのデジタルプラットフォームと同様に、キーボードからの指令によって実にスピーディーに動いてくれる。

なかでも秀逸なのは、Google ドライブのキーボードショートカット一覧を表示するショートカットだろう。「Ctrl」キーと「/(スラッシュ)」キーの同時押しで、キーボード上で使えるショートカットがすべて表示される。

まだまだある。Google ドライブのメインページを経由せずとも、ブラウザー上で目的のショートカット名を入力するだけで新規ファイルを作成できるのだ。例えば「doc.new」と打ち込むとGoogle ドキュメントの新規ファイルがすぐに開く。同様に「form.new」「sheet.new」「site.new」「slides.new」でファイルを作成できる。

5)ストレージを管理する

基本的にGoogle ドライブでは、1アカウント当たり15GBの無料ストレージが付与されており、容量を増やす場合に料金が発生する。しかし、無料の空き容量の減りが異常に早いと感じるなら、何が大きなスペースを占めているのかを簡単にチェックすることができる。

Google ドライブのトップページ左の「保存容量」タブからサイズの大きい順に表示されるファイルを確認して、不要なものを削除していけばよい。ここで覚えておいてほしいのは、Google ドライブ上で作成したいわゆる「ネイティヴファイル」は、どれもデヴァイスからインポートした場合とは違ってスペースをとらないということだ。つまり、スプレッドシートは直接Google ドライブから作成したほうがよいということになる。

あまり知られていないが、Google ドライブには「ゴミ箱」フォルダがある。これを空にして容量を確保することも可能だ。このフォルダの存在を知っておくと、削除してしまったファイルを復元したいときにも役に立つ。

6)アドオンをフル活用する

外から見ると、恐ろしいジャングルを思わせる「アドオン」の世界だが、のぞき込んでみる価値があることは間違いない。締め切りに追われる人たちが、Google ドライブを最大限に効率よく使えるようになるはずだからだ。

あり余るほどの選択肢から、いくつか紹介しよう。「Easybib」は仕事に必要な参考文献リストをさまざまな形式で自動作成してくれる。「Pandadoc」を使うと、ドキュメントへの電子署名がわずか数秒で済んでしまう。ドキュメントをプリントアウトしてから署名し、それをまたスキャンするよりはるかに速い。

ただしくれぐれも、心誘われるままに実用性に疑問のあるアドオンをGoogle ドライブに詰め込んで、不本意な結果を招いたりしないように気をつけていただきたい。

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縮みゆく木星の大赤斑から、太陽を取り巻くコロナの美しさまで:今週の宇宙ギャラリー

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TEXT BY SHANNON STIRONE
TRANSLATION BY CHISEI UMEDA/GALILEO

WIRED(US)

  • 01-photo_space_081019_jupiter
    1/5ハッブル宇宙望遠鏡は2019年6月27日に木星のほうを向き、木星と、縮みつつある大赤班を見事にとらえたこの写真を撮影した。木星には、表面をぐるりと取り巻くカラフルな帯があることが知られており、この写真ではそれらがはっきりと見える。そうした帯のなかにはいくつもの嵐が発達しており、帯を曲げたり弓なりにさせたりしている。PHOTOGRAPH BY NASA/ESA/A. SIMON/M.H. WONG
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  • この星雲は、鳥が飛行しているような形をしていることから「わし星雲」と呼ばれる(英語ではカモメ星雲:Seagul Nebula)。この星雲のような「星の工場」には、水素やヘリウムなどのガスや、それよりも重い元素が大量に存在している。こうした星の工場は、そうした「星の素」こそが、太陽や太陽系、そしてわたしたちを生み出したことを思い出させる。PHOTOGRAPH BY ESO/VPHAS+/N.J. WRIGHT
  • 太陽のような恒星は、年老いていくにつれて、水素をヘリウムに変換する能力を失っていく。その結果、恒星は不安定になり、やがてみずからの重力に耐えられずに崩壊。最終的には、この「アベル24」のようなガス雲になる。PHOTOGRAPH BY ESO
  • われらが誇る太陽に関して言えば、天文学者たちは日食を、通常見えている以外の特性を研究できる機会として利用しようと力を注いでいる。太陽、地球、月が一直線に並ぶ日食のときには、太陽から放出されてその周囲を取り巻いているコロナや磁場を観測することができるのだ。この合成画像は、19年7月はじめに生じた皆既日食の際のものだ。チリにあるラ・シヤ天文台がとらえた可視光と、太陽・太陽圏観測衛星(SOHO)、および太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーヴァトリー(SDO)」の紫外線データが組み合わされている。PHOTOGRAPH BY ESO/P. HORALEK/SOHO/SDO

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木星の大気を揺るがしているのは、この有名な嵐だけではない。木星の活発な大気では、いくつもの嵐がパステルカラーの帯を描きながら、最高時速400マイル(同約640km)で、この巨大惑星を旋回している。ハッブルの画像では、そうした帯の周囲で形成されるミニ嵐も見ることができる。これらの画像により、天文学者たちは木星の気候に関する科学的知見を深めている。

太陽天文学にとって完璧なショー

次は、太陽を安全に直視してみよう。2019年7月はじめ、南米の各地で皆既日食が観測された。この種の日食は頻繁に起きるわけではない。そのため皆既日食が見られるときには、科学者たちはそのチャンスに飛びつき、コロナと呼ばれる太陽の外層を観測する。

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太陽系の壮大なシーンは、なんとも素敵だ。こちらから、『WIRED』の宇宙写真をくまなくチェックしよう。

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