肉にも負けない充実感。
個性的な形のまいたけ。数あるきのこの中でもうまみがしっかりしていて香りもよく、独特な歯ざわりに人気があります。このまいたけを主役にしたスープを作ってみましょう。
まいたけをなるべく大きなブロックのまま、焼きます。重しをのせてぎゅっと押しつけ、まんべんなく焦げ目をつけると、なんともおいしそうなビジュアルに。まいたけから出るうまみもスープでしっかり回収します。
味付けには手軽にめんつゆを使いましょう。まいたけを焼くのに集中してください。スープだけでもおいしいですし、蕎麦やうどんを加えても魅力的です。とても簡単なスープですので、これまでまいたけに縁のなかった人も、ぜひお試しください。
まいたけステーキのスープ
材料(2人分) 所要時間10分
まいたけ 150g(大1パック)
めんつゆ 50mL(3倍濃縮)
オリーブオイル 小さじ2
唐辛子 少々
水 400mL
作り方
1 まいたけをさく
まいたけはいくつかに大きく分ける(あまりバラバラにしない)。★1
2 まいたけを焼く
深めのフライパンにオリーブオイルをひいて中火にかけ、まいたけを表を下にして置く。その上に、鍋か水を張ったボウルなどで重しをし、2分ほどそのまま焼く。重しを取り、焦げ目がついていたら裏返して軽く1分ほど焼く。★2
3 めんつゆと水を加えて煮立てる
めんつゆ50mLと水400mLを加え、煮立てる。好みで一味唐辛子を振る。
レシピのポイント解説
・まいたけの選び方と扱い方
・まいたけの焼き方
★1 まいたけの選び方と扱い方
きのこは年間通して安定的な値段で手に入りますが、ほとんどは栽培ものです。手のひらのようにヒダが生えていますが、シャキッとした感じのものを選びましょう。大株の方がヒダも厚く、まいたけの特長である歯ざわりが楽しめます。
いしづきがあれば切り落としますが、まいたけは、すでに小分けして売られているものが多く、いしづきはあまりついていないことが多いです。つまり捨てることなくすべて食べられます。今回は大きく手で分けましょう。ふたりぶんなので、うまくふたつに分けられるようなら、それでもよいです。洗う必要はないですが、汚れがついていたら、さっとキッチンペーパーなどでふきとりましょう。
このあとで焼くので、厚みは均等なほうがよい
★2 まいたけの焼き方
少し深めのフライパンにオリーブオイルを熱し、まいたけを表側から焼きます。ひだに色がついているほうが表なのですぐわかると思います。深いフライパンがない場合は、フライパンで焼いたのち、鍋に移します。
フライパンに広げるように並べる
今日はまいたけの上に重しをのせます。まんべんなく焦げ目をつけることが目的です。重い鍋をのせます。重い鍋がなければ、鍋の中に水を入れてもよいのですが、こぼさないように気を付けてください。
鍋底はあらかじめしっかり洗っておきますが、直に鍋底が食品に当たるのが気になる方は、クッキングペーパーやアルミホイルなどをのせ、その上にのせればよいでしょう。
鉄鍋、スキレットなど重い鍋をのせる。プラスティック製のものはNGです。
1分半~2分ほど焼いて、鍋を外してひっくりかえすと…
まんべんなく焦げ目がつく
裏も軽く焼きましょう。重しはのせなくて大丈夫です。こんがりした焦げ目が食欲をそそり、このまま塩や醤油で食べても良いぐらいです。
あとは、水とめんつゆを加えて煮立たせるだけなので簡単です。めんつゆはこのレシピでは3倍濃縮のときの水の分量を出していますが、もちろん何倍のものでも大丈夫です。お吸い物ぐらいの濃さまでうすめてください。白だしを使えば透明なスープになります。
水とめんつゆを加え、煮立てたら完成。
食べ過ぎたときは、きのこで調整しよう
涼しくなって食欲も増し、おいしい旬のものが増えてくる秋。つい食べ過ぎてしまいますよね。ローカロリーで食物繊維やミネラルたっぷりのきのこはそんなときの救世主。体を整える意味でも、食卓に積極的にとりいれましょう。
きのこはただ水で煮出すだけでも、うまみたっぷりのだしになります。脇役として鍋や炒め物などに使うとぐっとおいしさが増す便利食材ですが、たまにはこうして単品で思い切り味わうのもよいものです。
唐辛子はもちろん、黒胡椒をふったり、すだちをちょっと絞るのもおいしいと思います。ぜひ、秋の味覚をたっぷりと楽しんでください!
【アレンジ】肉や蕎麦入りでボリュームアップ
まいたけは、肉、魚、豆腐類、他の野菜、どんなものとも相性ばっちり。できれば、まいたけを引き立ててくれる存在と組ませるのがいいかなと思います。あまりたくさん具を加えるより、あと1種類ぐらいでとどめておくのが正解です。
まいたけとベーコンのスープ
まいたけを焼くとき、ちょっと脇にベーコンも入れておくだけ。肉ときのこがかけ合わさった最強なうまみになります。めんつゆの代わりに、塩で味をつけています。
まいたけそば
このスープをかけそばのつゆにすると、最強です。麺を入れるときは、少しめんつゆを足して濃い目の味にするのがコツ。ねぎをそえて、なかなか食べごたえのある一食になります。夜遅くに食べても罪悪感が少ないのもうれしいポイント