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「パキスタン系日本人」の私が、職務質問のたびに感じる「悔しさ」

「在留カードなければ逮捕」と言われ…

帰化した「パキスタン系日本人」

私はパキスタン系日本人の星恵土(セイエド)ゼインと言います。現在22歳で、日本の自動車系の専門学校に通っています。

私はパキスタンで生まれました。7歳の頃から日本に住んでおり、今年で日本に暮らし始めてから15年になります(途中、数年ドイツで暮らしました)。両親はどちらもパキスタンの生まれですが、父は30年ほど前から仕事の関係で日本とパキスタンを行き来する生活をしていました。父は心から日本を愛しており、長年の苦労の末、2011年に日本国籍を取得しました。

私自身も長らくパキスタン国籍で過ごしていましたが、14歳になった2011年、日本国籍を選択することを決め、パキスタン国籍を放棄しました。ですので、顔はいわゆる「外国人顔」だけれど日本国籍を持っている、そういう存在です。

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留学生や在日外国人と間違えられることがありますが、この「外国人顔」で生活している以上、仕方がないことかなと思っています。また、日本で在日外国人による犯罪があったり、中東や南アジアでの悪いニュースが多くなったりすると、この顔がよくないイメージを持たれることも理解しています。

警察の方による職務質問もよく受けますが、ある程度は諦めています。職務質問は、犯罪防止や治安維持に役立つ業務の一つであり、日本に住んでいる以上、私は警察の方に協力をする義務があると考えています。