1スレ秋の夜長氏亜美の日記

「亜美の日記」

亜美は中学2年の卓球部、目のパッチリとした女の子。でも自分の感情はあまり出さない、おとなしいどちらかと言えば暗い女の子。
友達も少なく、同じクラブの子と地味子グループの子が唯一の友達。
おかっぱより少し長い髪を左右で縛り、校則どおりの制服を着て、授業中はめがねを掛けていた。
「亜美、今日クラブ出るでしょ?」一番仲のよい友子がお昼休みに確認した。
「うん、でもあれだから、適当に練習するね。」
亜美は身長も170センチはあってスレンダーで、実は巨乳のなかなかのプロポーションだった。でも目立つのが怖くて、いつも猫背で話し声も小さかった。
これには理由があった。亜美は母と2人暮らしで、お母さんは保険会社の事務員をしていて帰りも遅かった。公営団地の2DKに住み、生活も質素だった。
そんな亜美の生活が少しずつ変わってきた。
お母さんが会社の方針と生活苦から営業職に変わり、生保レディーになった。生活のリズムも変わり、営業で遅くなる母のために夕食の準備をすることが亜美の仕事になった。
お母さんにも変化が出てきた。営業のためお客さんに付き合ってお酒を飲んで夜中に帰ってきたり、無断外泊の日も目立つようになってきた。でも亜美は自分のためにお母さんががんばってくれていると思うと、洗濯や掃除までするようになってきた。
学校の成績はトップクラスではないものの、真面目な性格と頑張り屋の性格からか教師の受けも良かった。
2年の期末テストが終わった頃、お母さんが男の人を連れてきた。いかにも軽そうな年下の男。
「亜美、お母さん武志さんと結婚するけど、いいかな?」
武志と呼ぶ男の人がほぼ毎日出入りするようになって、お母さんから聞かされた。
「お父さんが死んで10年なんでしょ!お母さんも自由にすればいいんじゃない?でも私はあの人をお父さんとは呼べないから。それでもよければいいよ。」
こうして亜美にお父さんができた。

お父さん、いや武志さんはサラリーマンと言っていたけど、ほぼ毎日私が買える頃には家にいた。
「お帰り!宿題はあるのか?教えてあげようか?」
亜美に葉なじめなかった。何より家の中がタバコ臭くなって、自分の部屋から出るのも嫌だった。
お母さんも彼と結婚してからというもの、タバコは吸うし茶髪にするし、派手な洋服を着るようになるし、亜美は家に居場所がなくなっていた。
夏休みになると、武志さんの様子がリアルにわかった。昼近くまで寝ていて、パチンコに行き負けると帰ってくる。勝つと飲みに行って帰らない。単なるヒモ状態の最低の男だった。
「どうしてこんな男がいいんだろう?確かにイケ面でお母さん好みの感じだけど??」

義父の魔の手は亜美にも迫っていた。

「亜美ちゃん、宿題終わったらアイスクリームあるから。」
家にいる間は義父に監視されているようだった。
台所でアイスクリームを食べていると彼がタバコを吸いながら近寄ってきた。
「亜美ちゃんもタバコ吸う?お母さんも吸うようになったし、僕らのタバコを間接的に吸ってるから大丈夫だよ。」
わけのわからないことを言われたけど、出されたタバコを手に取ると咥えた。
「ふ~、」
「やっぱり毎日タバコ部屋にいるから大丈夫だね。おいしいだろ!」
「わかんない?」でもなんだかちょっと大人になった気分がした。
午前中はクラブの練習、午後は図書館で宿題をしてから帰る毎日が続いた。でもタバコの本数は日に日に多くなって、今では10本以上になっていた。
「なんかイライラする!」宿題が捗らずにキレかかっていた。
図書館のトイレで始めてタバコを吸った。
「どうしよう?学校でタバコなんか吸って?」
そう思ったとき、トイレのドアを叩く音がした。
「だ~れ?タバコ吸ってるの?私にも頂戴よ!」
恐る恐るドアを開けると、三年の先輩がいた。
「へ~あんた2年?やるわね?1本頂戴}
こうして亜美の喫煙が3年の先輩、しかも性質の悪い人たちにバレてしまった。

「へー~、真面目そうな亜美ちゃんがタバコ吸って、いいのかな?」
「義父と母に無理やり吸わされて、止められなくなっちゃたんです。」「うぐっ、」
「泣かなくてもいいから、それより私らと遊びに行かない?」「いいでしょ!」
3年の不良Gに連れられ、カラオケ屋に行って初めてお酒も飲んだ。
「亜美ちゃんは真面目だと思ってたけど、結構さばけてるね。今日からアタイらの仲間にしてあげる!」近所に住むリーダー核の陽子先輩に認められた。
母の再婚、タバコの話、夏休みの毎日のこと、みんなに話すと楽になった。
「学校、勉強ばっかりが人生じゃないよ!楽しまなくちゃ!お母さんもそれに気づいたんじゃない?亜美もやりたいようにやれば!」
「そうかも?」この日を境に亜美は根暗の女の子から、周りと同化した軽い子になっていった。当然勉強も手を抜くようになっていった。


6時間目が終わり、帰り支度をしていると陽子先輩が一緒に帰ろうと呼びにきた。それを見ていたクラスメイトは完全に引いていた。
「今日もカラオケ行こう!」
「亜美、お金持ってる?」
「千円位しかないですけど?」
「仕方がないな、パンツ売りに行くか?」
何のことか解らぬまま、商店街のはずれの大人のおもちゃと書かれた店に入った。
「マスター、新人紹介するから奮発してね!モノホン処女厨だよ!」
「写真付で五千円でどう?」
「OK、亜美こっちにきて、ハイポーズ、いいね!!この袋にパンツ入れて、これ穿いて」
こうして軍資金を得るとカラオケやに向かった。
本当ならクラブ活動をしている時間、パンツを売ったお金でみんなとカラオケを歌っている。部屋の中はタバコの煙で充満していた。
「亜美は目が大きくてかわいいから、もてるよ!間違いない!!」

次の日、学校に行くと体育館の裏に来るようにという手紙が下駄箱にあった。差出人は3年のひとみ先輩の名前だった。
「何ですか?ひとみ先輩は?」
「陽子達とつるんでいるんだってな。俺と付き合え!俺の女になれ!」

彼は3年のリーダー格の孝太先輩だった。有名な不良で見覚えもあった。でも小学校の頃はおとなしい子だった。
先輩の告白と同時に周りには陽子先輩や、男の人も何人も出てきた。
「恥かかすんじゃないよ!亜美、わかってるよね!」陽子先輩の目つきは半端じゃなかった。
「ハイ。ありがとうございます。」
なぜこう言ったのかも解らなかったが、その場から逃げ出したい気持ちは間違いなかった。

授業に出ることも許されず、屋上や保健室、体育館の裏、給食を食べると街に遊びに出かける。そんな毎日が当たり前になった。
たまの授業で教科書を開いても、先生の言うことは睡眠薬だった。
「私、勉強わかんないし、クラブにも出てないし、もう行けないな?」
そう思って外を見ると、先輩たちがおいでおいでをしていた。

堕落した毎日が続き、10日ほど経って初めて彼の家に行った。
あれほど家で母とあの人の堕落している生活を見て嫌悪していた自分が、お母さんと同じように男に甘えている。しなだれるその格好は母と同じであった。

「亜美、今日は本当に俺の女になれよ!」

「うん、孝太さんの女にして!」自分からキスをするとその後は時間を忘れて抱き合った。
「家に帰らなくて大丈夫なのか?」
「お母さんも私がいないほうがいいみたいだから。」
最後のボルトが外れた瞬間だった。真面目な亜美は、一番嫌いであった女を武器にする女になってしまった。

それからは、孝太の言う通り、孝太の望むことは何でもした。
孝太に合わせて金髪にした。
「孝太、私も孝太のような金髪にしたいな?」
「そうだな、そのほうが俺の女にふさわしいし、俺も見てみたいしな!」
ブリーチ剤を買い込み孝太に脱色をしてもらった。
「孝太のようになれるかな?」
「俺は25分だったけど、お前は髪も多いから30分はこのままだ。」
孝太の指示の通り30分後髪を濯ぐと、きれいな金髪になっていた。
「やった!孝太とお揃いだ!」
「陽子たちに化粧や制服も金髪に似合うようにコーデしてもらえ!」
「うん、解った。」

こうして亜美は孝太の女として、学校でも有名になりました。


  • 最終更新:2014-03-15 02:08:36