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事故率よりも自殺率の方が高い国である日本。
若者(20~39歳)の死因1位が自殺という何とも残念な統計結果です。
この結果については、「統計のトリックだ」だとか「マスコミのヘイトスピーチだ」だの様々な意見が飛んでいますが、それについても解説します。
若者の死因1位が自殺な理由
大前提として、死因を調査した時に自殺率が上がる要因は何だと思いますか?
単純に考えると、「自殺者が増えた」と思うかもしれませんが、そうではありません。
そうです。「他の死因が減る」というのもありますよね。
仮に死因が二つしかなくて、事故死が0人で自殺が500人であれば、自殺率は50%です。
しかし、事故死が0人になって自殺が500人のままだったら自殺率は100%になるわけです。
これを「統計のトリックだ」だとか「マスコミのヘイトスピーチだ」みたいな主張をする人がいますが、果たしてそうでしょうか?
日本とG7の自殺率を比較してみた
統計のトリックというからには、事故死や病死の割合が減っているであろう他国では、自殺率がどうなっているかが重要です。
そこで、G7のような先進国では若者の自殺率はどうなっているのか調査しました。
トリック派の主張が正しいのであれば、G7のどれもが若者の自殺率が1位になるはずです。
世界の若者自殺率を見れば明らかですが、G7の中で日本だけ多いことがわかりますね。
統計のトリック説は否定できるかと思います。
若者の死因1位が自殺なのは日本だけ
日本は自殺率が高いかつ事故率や病死率が少ないという結果で、若者の死因1位が自殺になっています。
この結果は日本だけです。
年間自殺者数は減っている件こそ統計のトリック
「自殺者数は減っている」という話を聞いたことはありませんか?
これは、当然な結果です。何故なら、日本は高齢化社会だからです。
高齢者は病死率が上がりますよね。自然と自殺者も減ります。
そうなると、自殺する絶対数が減るので年間自殺者数は減るわけです。
これこそ統計のトリックでしょう。
この図を見てください。
若者の自殺者数が減っていないことがわかります。若者の人口が減っているにも関わらずです。
これは、明らかに若者が自殺しやすくなっているということでしょう。
働き方改革は自殺率を下げる
20~39歳の自殺の主な原因・動機は「健康問題」と「経済・生活問題」です。
しかし、その二つは段々と減少傾向にあります。
ただ、多いことには違いありません。
そこで、昨今の働き方改革が重要になってくるわけです。
働き方が改善されれば「健康問題」も「経済・生活問題」も大幅に改善されます。
そもそも、出生率が下がっているんです。生産年齢の減少は日本にとってよろしくありません。
国民全体の問題として取り組む必要があるのではないでしょうか。
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