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「主戦場」の上映決定 「しんゆり映画祭」最終日に

社会 神奈川新聞  2019年11月02日 17:43

映画祭公式ツイッターに投稿された上映決定を告知するツイート
映画祭公式ツイッターに投稿された上映決定を告知するツイート

 川崎市麻生区で開催中の「KAWASAKIしんゆり映画祭」で慰安婦問題を主題にしたドキュメンタリー映画「主戦場」の上映がいったん予定されながら中止になっていた問題で、主催者のNPO法人は2日、同映画を最終日の4日に上映すると発表した。

 上映を求める映画関係者や市民の声の高まりを受け、再検討を進めていた。上映中止に抗議するため映画製作会社「若松プロダクション」が出品を取り下げた作品も4日、元のスケジュール通りに上映される。

 「主戦場」を巡っては、慰安婦問題を否定的に捉える一部出演者が上映差し止めを求める訴訟を起こし、映画祭の共催者である市が「訴訟になっている作品を上映するのはどうなのか」と主催者に懸念を伝達。6月に決まった上映が9月に入り、脅迫や嫌がらせといった安全面の不安を理由に中止となっていた。

 上映中止は10月下旬に一部報道で明らかになり、是枝裕和監督が「行政の懸念だけで作品が取り下げになるなど言語道断」と批判したのをはじめ、映画関係者や市民から抗議が噴出。映画祭の中山周治代表が10月30日の集会で「安全の問題がクリアできれば、上映を前向きに検討したい」との考えを示していた。

 当日は主催者が警備の態勢を整えるほか、有志の市民や弁護士らも会場周辺の見守りに集まる予定。


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