IS指導者をも追い詰めた、米軍の軍用犬とは

軍用犬コナンの活躍で脚光、兵士と生涯をともにするパートナー 写真14点

2019.11.01
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軍用犬のコナン。シリアで過激派組織「イスラム国」(IS)の指導者アブバクル・バグダディ容疑者を急襲した際に「軽い傷」を負ったが、数日後、任務に戻った。(PHOTOGRAPH BY WHITE HOUSE VIA AP)

 冷戦の時代から、米軍の兵士たちは高度な訓練を受けた犬とともに働いてきた。そして、多くの犬が爆発物や敵の陣地を探り当て、パートナーである兵士「ハンドラー」の安全を守ってきた。(参考記事:「2014年6月号 戦場で兵士を守る犬たち」

 10月28日、軍用犬のコナンが、過激派組織「イスラム国」(IS)の指導者アブバクル・バグダディ容疑者を追い詰めたヒーローとしてたたえられた。コナンの犬種はベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア。容疑者を洞窟の奥に追い込み、急襲作戦を成功に大きく貢献したという。(参考記事:「2017年4月号 イラク ISの爪痕と生きる」

参考ギャラリー:歴史の中の軍用犬 写真6点(画像クリックでギャラリーへ)
英国海兵隊のエドウィン・リチャードソン軍曹。軍用犬訓練の草分け的存在だ。第一次世界大戦中、彼が訓練したブラッドハウンドたちは、負傷兵の捜索や通信文書の運搬を行った。 Photograph by Hulton Archive/Getty Images

 コナンのような軍用犬が命を救う兵士の数は、1匹当たり推定150〜200人とされる。かつて軍用犬は道具のように扱われ、役目を終えると、多くの犬が安楽死させられていた。しかし近年、軍用犬として繁殖された犬でも、それまでの働きをねぎらう方向へと変化している。

 そして2015年11月、米国政府が具体的な行動に出た。当時のバラク・オバマ大統領が、退役した軍用犬の生活を保障する条項を法律に盛り込んだのだ。

参考ギャラリー:2014年6月号「戦地で活躍する軍用犬」写真11点(画像クリックでギャラリーへ)
海兵隊のジョン・ドレザル伍長とベルジアン・マリノアのチャーズ。米国カリフォルニア州で撮影した。 Photograph by Adam Ferguson

 米アメリカン・ヒューメイン協会の会長ロビン・ガンザート氏は当時、次のような声明を出している。「これらの犬を誰よりもよく知る人々が、ヒーロー犬の飼い主になる優先権を与えられます。イラクやアフガニスタンの高温の砂漠や世界各国の基地で、彼らと勇敢に任務を果たしたハンドラーたちです」

 これから紹介するのは写真家アダム・ファーガソン氏が撮影した写真。互いを信頼し、ときには命を懸けて、ともに任務を果たす兵士と軍用犬の絆が伝わってくる写真だ。

ギャラリー:優秀な軍用犬が誕生するまで 写真14点(画像クリックでギャラリーへ)
生後7週間のベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアたちと遊ぶスティーブン・リジガー上等空兵。米テキサス州サンアントニオにあるラックランド空軍基地では軍の任務に就くための犬が繁殖されている。(PHOTOGRAPH BY ADAM FERGUSON, NATIONAL GEOGRAPHIC)

文=BRIAN CLARK HOWARD/写真編集=SARAH LEEN/訳=米井香織

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