関東の肉料理は豚肉が使われることが多いのに対して、関西は牛肉が使われることが多いのが特色です。本来のどて焼きは、鍋の内側に土手状に味噌を塗り、その中で具材を焼いてから縁から溶けてきた味噌で煮るのですが、荒木荘のどて焼きはこんにゃくもたっぷりいれて、調味料と味噌で煮るのがポイントです。そうすることで作りやすく味が濃くなりすぎないんです。
牛すじを熱湯に入れて、表面の色が変わったらザルにあげ、水をかける。一口大に切る。
しょうがはせん切りにする。こんにゃくはスプーンでちぎり、塩もみして熱湯でゆで、ザルにあげておく。
牛すじをたっぷりの湯でゆでる(1.5~2時間)。
ゆで汁に浮いている余分な脂を取り除き、こんにゃく、しょうが、昆布、酒、みりん、砂糖いれて煮る(約10分)。
うすくち醤油と白味噌をいれて煮る(約20分)。
煮おわったら昆布はとる。器に盛り、お好みで青ネギや七味とうがらしをかけてできあがり。
おむすびは、西日本はたわら型、東日本は三角型と聞いたことがありませんか? いまでは三角おにぎりが全国的に主流になっていますが、本来、関西でおむすびといえば、たわら型が一般的だったんです。関東では当たり前の三角型ですが、関西では死装束の頭巾の三角に似ていて不祝儀だと言われることもあります。
たわら型おむすびのむすび方
むすび方は、三角型は力が入りやすくしっかり握れるのに対して、たわら型は力の入れ具合が難しい。軽く握るとご飯がほどけてしまいますので、少々慣れが必要です。食べ方は、関東は海苔を巻くのに対して、関西は黒胡麻をふることが多かったようです。
なぜ関東と関西で、おむすびの形に違いが出たかについては諸説あります。一説によれば武士の町・江戸ではおむすびを携帯食として持ち歩くために力をいれて握りやすく崩れにくい三角型に。大阪では芝居見物が盛んで幕間に箸でとりやすくするためにたわら型になったとか。
ちなみに幕の内弁当には、たわら型のおむすびが入っていることが多いですよね。これは幕の合間に、箸でお弁当を食べるのに小さいおむすびが食べやすいということから。小さく握っているので「大結び」ではなく「小結び」。これが入った弁当のことを幕の内弁当というのは、「小結は幕の内」という相撲とかけたという説もあります。
料理文化の違いを踏まえることは、朝ドラの料理づくりの基本になります。荒木荘は大阪が舞台ですから、おむすびはもちろんたわら型。だしはカツオではなく昆布で。味噌は赤味噌ではなく白味噌。お醤油は濃い口ではなく、うすくち醤油がよく使われています。