陸上男子短距離の山県亮太(27)=セイコー=が1日、冬季練習を行う米フロリダ州へ成田空港発の航空機で出発、一時帰国を挟みながら来年3月末まで続く長期合宿に「ちょっと行く場所ではないので、しっかり腰を据えて頑張りたい。来年しっかり結果を出したいという強い覚悟」と決意をにじませた。
2019年シーズンは肺気胸で日本選手権男子100メートルを欠場し世界選手権代表を逃した。その世界選手権男子400メートルリレーで日本は銅メダルを獲得し、自身が名を連ねていた日本記録も更新されたが「日本チームの底力を感じたし、まずは自分が走れる状態までコンディションを上げて、東京五輪代表争いでは全力でぶつかりたい」と気持ちを新たにした。
長期合宿を終えると東京五輪イヤーとなる20年シーズンが本格的に始まる。「2020年、どうなっていたいかを常に心の真ん中に置いてやってきた。すべてがそのための経験だったと言えるように意識はしていた」。じくじたる思いだったという19年を乗り越え、個人でのファイナリスト、リレー世界一という目標へ飛躍を期する。