今季限りで引退し、指導者に転身した巨人の阿部慎之助2軍監督(40)が1日、第二のプロ野球人生をスタートさせた。川崎市のジャイアンツ球場で2軍の全体練習を指導。「連絡事項や確認事項が多く、いろいろ大変。1人1人をなるべく早く把握することが課題」と現役との違いに戸惑いつつ、早くも“鬼監督”の片りんを見せた。
初日のターゲットになったのは育成の黒田だった。ティー打撃で自らトスを上げ、下半身を鍛えるべく両脚を前後に大きく広げた体勢をキープするよう指示。「周りの子たちも見ていたと思う。これぐらい練習するというのを分かってもらおうと」と説明。「あしたは違う子をいじるけど。緊張感を持たせて、夜、寝かせた方がいい」と不敵な笑みを浮かべた。
日本シリーズの敗戦から、まだ9日。「違和感ある。自分が打ちたくなっちゃう」と簡単には気持ちが切り替わらないようだ。ただ、練習前には「考える力をつけよう」と訓示。若手に猛練習を課す一方で、1軍で活躍するために自ら考え、行動に移す力を求めていく。