使用する画像;sample02.JPG

演習02

画像の明るさを調整する。

GIMPでsample02.JPGを開きなさい。下図から分かるように、この画像は非常に暗い画像です。これを右図のように明るく補正します。

補正前(sample02.JPG) 補正後

画像の色を補正するには、画像を開いたウインドウにある〔色(C)〕メニューから適当なものを選択して行います。

暗い画像を明るく補正したいので、まず気がつくのは、〔色(C)〕メニューの〔明るさ-コントラスト(R)〕です。これを実行すると、次のようなダイアログボックスが表示されます。

明るさ(B):のスライダーの右部分をクリックすると明るさの値が10ずつ上がり、左部分をクリックすると10ずつ下がります。明るさの諧調は、-127から+127までの255段階の指定が出来ます。スライダーをドラッグしたり、右にあるボックスに直接数字を入力しても明るさの変更ができます。コントラスト(T)に関しても同様です。

[ OK ]ボタンを押せば、補正が完了してこのダイアログボックスが閉じられます。
[ リセット ]ボタンを押せば、元の画像に戻ります。

では、いろいろ試してみましょう。

明るさの諧調を70にしたものですが、全体に明るくはなっただけで全体にぼけている印象です そこで、コントラストを調整してはっきりとさせることになります。コントラストの諧調を+35にしたものですが・・・
画像を補正したあとで、もとの画像に戻すには
CTRLキーを押しながらキーを押します。または、〔編集(E)〕メニューから〔取り消し〕をクリックします。
操作の履歴
操作の履歴を確認することができます。「操作ウインドウ」の履歴タブをクリックします。下図のように履歴が表示されますので、途中の画像に戻ることが出来ます。

操作ウインドウが表示されていない場合は、GIMP本体の〔ウインドウW〕-〔最近閉じたドック〕-〔レイヤー、チャンネル、パス・・・・〕をクリックします。
または、〔ドッキング可能なダイアログ〕-〔操作履歴〕をクリックします。

さて、上のように、〔明るさ-コントラスト(R)〕では、明るさの調整は思ったようにはいきません。そこで、「明るさの補正」を行うには、〔色(C)〕メニューから、〔レベル(L)〕を実行して行います。

次のような「レベル」ダイアログボックスが表示されます。「レベル」を利用すると、画像データの明るさの偏りを表す「ヒストグラム」を見ながら画像データーの明るさの修正をすることが出来ます。明るさの偏りに合わせて補正すると、自然な明るさの画像にすることが出来ます。

このヒストグラム(分布表)は、横軸に明るさの階調を、縦軸に階調ごとのピクセル数を表したグラフです。従って、このグラフから明るさの偏りを一目で知ることが出来ます。

この図では、黒及びグレーの部分のピクセル数が多いことが分かります。
「レベル」ダイアログボックスで、入力レベルのヒストグラムの下にある各スライダー△をドラッグして、補正を行います。
[ OK ]ボタンを押せば、補正が完了してこのダイアログボックスが閉じられます。
[ リセット ]ボタンを押せば、元の画像に戻ります。

では、実際に各スライダーをドラッグして画像がどのように変化するのか調べてみよう。

補正前 補正後

補正前の画像は、明るい部分のピクセルが少ないことが分かります。そこで、ハイライトスライダーを左方向にドラッグして画像の明るいピクセルを増やします。

補正を行った後のヒストグラム。
暗い部分のピクセルがなくなり、明るい部分のピクセルが増えていることが分かります。

補正した画像は、ファイル名「ex02.JPG」で保存します。

ファイルの保存は、GIMP形式で保存をするのが基本ですが、指定した保存ファイル名の拡張子が「jpg」の場合はJPEG形式で保存して下さい。今回は、JPEG形式で保存します。手順は、次のようになります。
 1)〔ファイル(F)〕メニューから、〔別名で保存〕をクリック。
 2)保存場所」を「マイドキュメント」の「GIMP」フォルダになっていることを確認。
 3)「名前欄」では、sample02が反転しているので、ここをex02に変更する。
 4)ファイル名が「ex02.JPG」になったことを確認し、【保存】をクリック。

 5)「JPEGオプション」ダイアログボックスが表示されますが、[ OK ]ボタンをクリック。
JPEG形式で上書き保存を繰り返すと画質が劣化します。
GIMP形式(*.xcf)で保存すると画像の画質が劣化せず、レイヤーなどの情報も保存されるため、あとで画像を修正したり加工する場合には威力を発揮します。レイヤーについては後で説明します。