写真広場
写真部のカメラマンが撮影した数々のカットから、お薦めのもう1枚を紹介します
【首都スポ】[大学サッカー]首位独走!明大守備の要・常本佳吾 残り4戦0封だ!2019年11月1日 紙面から
第93回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は残り4試合となった。ここから終盤戦へと突入していくが、優勝は明大でほぼ決まり。2位桐蔭横浜大との勝ち点差は12で、よほどのことでもない限り、3年ぶり5回目のリーグ制覇が果たされる。ここまで16勝1分け1敗と圧倒的な強さを誇るが、好成績の大きな要因の一つが18試合でわずかに9失点という安定した守りの力にある。守備陣を率いるセンターバックの常本佳吾(3年・横浜Mユース)に聞いた。 (取材・構成、関孝伸) -今季の明大はここまでのリーグ戦18試合でわずかに9点しか許していません。その中で常本選手は3バックのセンターとして堅固な守備の形成に大いに貢献していますが、実は本職は右サイドバックです 常本「カバリングやゲームを読む能力を評価されていたことで、今年はセンターバックをやることになりました。右サイドバックだと、帆高さん(J1・FC東京への来季加入が内定している中村帆高、4年・日大藤沢)とポジションがかぶります。(チームのシステムを元々の)4バックから3バックに変えればうまくはまるという監督の考えがあって、自分がセンターバックになりました。開幕前の練習試合で『いいね』となって、そこからほぼずっとセンターバックをやっています」 -センターバックを務めることになる前は中村帆高選手とのポジション争いに燃えていたのではありませんか 「去年は帆高さんの控えとしての使われ方でした。悔しい気持ちがあって、今年はポジションを勝ち取りたいと思っていました」 -ポジションが変わることに抵抗はありませんでしたか 「率直に言って、右サイドバックをやりたいという思いがありました」 -明大では昨季も同じようなポジション変更が行われました。岩武克弥選手(現J1浦和)が本来の右サイドバックからセンターバックにポジションを移しました 「あの当時の岩武さんも『本当は右サイドバックをやりたい』と話していました。でも、『明治の選手はチームのために(自分の役割を)全うしなければいけない』とも言っていて、そういう岩武さんの姿勢をかっこいいと思いながら見ていました。だから、右サイドバックをやりたい気持ちは自分としてもありましたけど、(その一方で)センターバックに変わることへの不満はほとんどなかったです。選手としての幅が広がるし、違うところもやることで(複数のポジションをこなせる)アピールになるとも考えました」 -持ち前のサッカーセンスを生かし、センターバックのポジションを自分の物にしました。不慣れなポジションにとまどったりはしなかったのですか 「あんまり考えずに、無心になって楽しんだ感じです。強いて言えば、(174センチと身長がそれほど高くないので)空中戦の部分で苦労したんですけど、そこは自分の両脇にいる(3バックのほかの)2人がカバーしてくれました。助かりました」 -右サイドバックとセンターバックではプレーする上での意識も違ってくるはずです 「(右サイドバックでプレーしていたときよりも)失点数のことを常に気にするようになっています。点を取られてしまったら、それは(守備の要である)自分が周りをサポートしなかったからだ、自分が周りに(指示などの)声かけをしなかったからだと思うので、そうならないように責任を背負ってプレーしています」 -前半戦は11試合で5失点でした 「失点が少ないということで、チーム全体の評価としては満点だったと思います。でも、個人としては取られた5点が頭に残っていて、悔しさがすごくありました。失点したら、勝っても満足はできません。だから、自分自身のプレーに100点をあげることはできませんでした。自分は試合の後に映像を必ず見て、メチャクチャ反省するんですけど、改善できるところが絶対にあるので、あそこは(失点せずに)守れたなと感じます。(反省すべき場面の)動画をいろいろな選手に送りつけています」 -後半戦は今のところ7試合で4失点です。ただし、そのうちの2点は常本選手が負傷欠場したゲームで取られています 「対戦相手が『打倒明治』でやってくるようになったので、前半戦よりも難しい試合が多い印象があります。でも、その状況を楽しんでプレーしています。(前半戦よりも少ない)4失点以下に抑えるのがチームとしての後半戦の目標なので、これ以上は失点できません。残り4試合をすべてゼロで抑えようという気持ちを強く持っています」 -次節でリーグ戦の優勝が決まる可能性が高いと思われます 「優勝が決まったら、12月のインカレ(全日本大学選手権)で勝つためにどう持っていくかということに気持ちを切り替えたいと思います」 -今季は関東大学トーナメントと総理大臣杯全日本大学トーナメントをすでに制しています。リーグ戦優勝で3冠獲得となり、インカレでは関東勢初となる4冠達成がかかってきます 「2019年は明治が最後まで一番強かったなと言われる年にしたいです。今年の明治は(実力的に)絶対に負けてはいけないチームだと思っています。4冠達成は意識しますけど、自分たちのプレーに集中することが大事になります。インカレの決勝までチームが成長し続けられるように、これからどんどん突き詰めていきたいです。PK戦を除けばですけど、失点しなければ負けることはないので、リーグ戦以上に無失点にこだわりたいと思います。無失点で優勝できるように頑張ります」
◆常本佳吾★アラカルト◇携帯電話を見ない 深い眠りになかなかつけないタイプで、それを変えるためのアドバイスを人からいろいろと聞いた。結構改善されてきたのだが、就寝1時間前以降は携帯電話の画面を見ないようにするという方法が自分にとっては特に効果的と感じている。 ◇シスコン? 2人きょうだいで、2歳違いの姉がいる。その姉・菜々美さんとは仲がとても良く、2人でご飯を食べに行ったりする。すでに社会人の姉。小遣いをときどきくれるので、学生の身としてはすごくありがたい。 <常本佳吾(つねもと・けいご)> 1998(平成10)年10月21日生まれ、相模原市南区出身の21歳。174センチ、69キロ。地元の文京保育園年中組のときにフットサルを始め、同市立若松小1年のときに町田JFC(東京)でサッカーのプレーをスタートさせた。町田小川FCを経て、小4~高3まで横浜Mの下部組織に所属。中3時の日本クラブユース選手権(U-15)と高2時の同選手権(U-18)で優勝したほか、神奈川県選抜の一員として高1時の国体でも頂点に輝いた。2015年にU-17日本代表入り。明大では2年時の昨季から出場機会を得て、今季はレギュラーとして活躍する。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。
PR情報
|