東海地区を代表する強豪対決は、県岐阜商が粘る愛工大名電を振り切った。来春のセンバツに事実上の王手。鍛治舎巧監督(68)にとって、母校を率いて初の甲子園が現実味を帯びてきた。
昨年3月に監督に就任。一番長く接してきた“1期生”の2年生キャプテンを、熟練の采配で輝かせた。「3番・三塁」でスタメン出場した佐々木泰を、7回2死一、三塁でマウンドへ。県大会中に右手親指の爪を割り、万全にはほど遠かったが「ウチの守護神」と信じて背を押し、逆転を許さなかった。
甲子園切符だけでは満足しない。指揮官は「目標は明治神宮大会。地元岐阜でのチャンスを、生かしたいですね」と東海の頂点を見据えた。