今朝起きてテレビをつけたら、首里城が火災でほぼ全焼というニュースが流れていて、言葉を失った。
画像出典:BBC
首里城は数百年に渡って琉球王国の政治と文化の中心だった建物だ。また、「城」と言っても、首里城は日本の城などとは違って軍事的性格は極めて薄く、城塞ではなくあくまで「宮殿」であり「王府」だった。それは、軍事力による威嚇や侵略などではなく、中国・朝鮮・東南アジア諸国との平和的な交易によって繁栄した、沖縄の黄金時代の象徴でもあったと言える。
しかも、琉球王国以来のオリジナルの首里城は、沖縄が本土決戦までの時間稼ぎのために捨て石とされた沖縄戦の際、よりによって沖縄守備軍がその地下を司令部壕としたために、徹底的な砲爆撃で跡形もなく破壊されてしまった。
沖縄戦で破壊された首里城(画像出典:琉球新報)
今回焼けた首里城は、沖縄戦で資料も何もかもが失われた中で、苦労に苦労を重ねてかつての姿を探り出し、復元したものだ。だから首里城は、沖縄戦で破壊しつくされた荒廃からの、戦後沖縄の復興の象徴でもある。
>首里城復元に携わった沖縄県立博物館の田名真之館長は「復元の苦労を知っているだけに火災は信じられない。資料がなく宮大工もいない中で、材料になる木を台湾から持ち込むなどして復元が進められた多くの人の英知が詰まっている建物です。言葉にならない思いです」と話した https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191031/k10012157881000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_008 …
それだけに、そんな民族的アイデンティティのシンボルを一夜にして失った沖縄の人々の哀しみと喪失感は想像に余りある。今回の火災で死傷者がいなかったことがせめてもの幸いであり、いまは、ただお悔やみを申し上げるしかない。
タクシー運転手の71歳男性「復帰もドル交換も経験したけど、一生でこんなに大きな衝撃はない。よく分からないけど涙がこぼれてしょうがない。たましぬぎたん(魂が抜けた)、まぶいうとぅちゃん(魂を落とした)」 https://twitter.com/theokinawatimes/status/1189771049434398720 …
こんなに首里城の火災。何故、こんなに胸が苦しいのかなと考えてみると、日本のお城が「戦」をイメージするのに対し、首里城は「平和」のシンボルなんですよね。そして、沖縄戦で丸ごと焼かれた。
沖縄の人だけでなく、みんなに愛されているのは、そういう特別さを感じられるからじゃないかな。
それにしても、このような悲劇にかこつけて沖縄の人々をバカにしてはしゃいだり、朝鮮人や中国人の放火だなどとデマを振りまくネトウヨ日本人とはいったい何なのか。
関東大震災から何も進歩していないって…日本人のモラルとは何なのだ?通報しました。 https://twitter.com/arayebis/status/1189649911723069441 …
(スクリーンショット先)首里城の焼失で大はしゃぎする楽しそうな日本人ネトウヨたち。ネトウヨの妄想によく登場する「日本の災害を喜ぶ韓国人、中国人」そのもの。そんな韓国人や中国人は実在しないが、日本人の方は残念ながらリアル。 https://twitter.com/miso_time_/status/1189673034765848579 …
どんな環境で育てばこれほどゲスな人間ができあがるのか。「親の顔が見てみたい」というのは、こういう連中のためにある言葉だろう。
【首里城関連まとめ】
ネトウヨは今回の首里城火災を喜んでいるフシがあったり、利用しようと目論んでいますね。本当にゲスい。
これも取り上げてほしい!というものがあればショコラまで連絡を。
首里城の火災は反日のしわざと息巻くネトウヨの方々 https://togetter.com/li/1424075
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