文・大村美香 写真・恵原弘太郎
種の世界が騒がしい。稲などの優れた種子の生産普及を都道府県に義務づけた種子法が昨年、廃止された。品種開発では遺伝子組み換えやゲノム編集が話題になる。そんな中、東京都に住む小林宙さん(16)は種に魅せられ、15歳で伝統野菜の種を売る会社を起こした。高校2年生が語る、各地で受け継がれてきた種の魅力とは。
小学生の頃、プランターで野菜を育てた。苗での栽培がうまくいくと種をまいた。「同じような種も植えると違うものが育つ。まるで福袋。本物の福袋は開けるだけで終わり。種は結果が出るまで短くても1カ月は楽しめる」。種を探し集めるうち、各地に固有の野菜が受け継がれていると知った。
だが農業の衰退で作る人がいな…
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