荒木荘、三度目の秋です。
さだはデザイナーとして活躍し、ちや子は多忙。
雄太郎は自称・映画俳優から、歌える喫茶さえずりでの勤務を始めています。
そして医大生の圭介は、ゴン……ではなくゴンの飼い主であるマドンナに夢中でした。
喜美子は「恋の手助けをする」と宣言したはいいものの、本人は恋愛にむしろ疎く、色気より食い気。
近所の神社で、お隣さんと銀杏を拾ってきております。
恋愛に疎いくせに「いけないこと」で圭介を振り回した、と。
そこでさえずりの前を通りかかり、あのチャウチャウのゴンを発見!
ここでOPです。
今週のサブタイトルは『ときめきは甘く苦く』。この時点でもう、あかん。
何が甘く苦くや!
笑わす気やろ!!
喜美子はアレな妄想で采配を振るう
はい、ここで喜美子の妄想作戦タイム。
あのマドンナに銀杏を渡し(いや、めっちゃ臭いやん)、荒木荘に呼ぶ。
そもそもこの背景はさえずり?
謎の演奏があるようですが。
はい、そこから先はこう。
「荒木荘にようこそ」
やってきた彼女に、笑顔で赤い花を差し出す圭介さんや。
あかん……。
溝端順平さんはイケメンで人気で、女性ファンも多い。
この場面だけでぶっ倒れる人もおるでしょう。
やりすぎ!
週冒頭から全力疾走するNHK大阪、その暴走がもう、あかん!
しかし、妄想はここまで。
さえずりに来ていたゴンの飼い主は、こわもてのおっちゃん・庄一郎でした。
この庄一郎を演じる芦屋雁三郎さん(旧芸名・塩の屋きくお)は、180を超えていて確かに体は大きい。
それを踏まえて、先週までこわもて、デカい、怖い連呼していたかと思うとたまらんもんがあります。
庄一郎がやってきたので、思わず稲荷に手を合わせてごまかす喜美子。
ここでマドンナが登場です。
しかも父親と、お見合いについて話しています。どうも気に入らんとか。
「つまらん男やったら、ことわり、ことわり」
こわもてでも、娘にはデレデレらしい。
喜美子はジロリと睨まれそうになり、お稲荷さんに手を合わせます。
そうそう、昭和の街角にあるお稲荷さん。
これは庶民の信仰だと言えるだけでなく、昭和のマナーが悪い証拠でもある。お稲荷さんがあると、人でも、人が連れている犬でも、そこに排泄はなかなかできない。
そういう「立ちション」防止の知恵でもあるんですわ。
あき子は素晴らしい名前や!(せやろか?)
喜美子は、荒木荘で夕食の配膳をしつつ、圭介にマドンナの名前を伝えます。
「あき子? あの人あき子さんいうの?」
圭介さん、浮かれております。
「次はどないすんのん? 僕の恋、応援してくれんやろ? 次は?」
喜美子は「次は荒木荘へようこそ」という方向にすると言います。それ、あの妄想由来ですね。圭介は、ピンと来てません。
そんでこれや。
「よくわからんけど、わかったわ!」
喜美子の妄想の上に、圭介のアホっぷり。笑顔がまぶしい。
もうこれはあかん。知能が限界まで下がっとる。恋をする人はアホになるとは言う。せやかて、こんな露骨にアホにせんでも。
「それにしても名前があき子さん! すばらしい名前や! 麗しい名前や!」
ここで雄太郎は、よくある名前だと突っ込みつつ、リストを読み上げていくんですね。
・さえずりマスターの亡くなった奥さん
・名画座のもぎりのおばちゃん
・この前見た主役の妹もあき子
「もうええから……」
さだがここで止めて、こう続けます。
「きみちゃん、銀杏ご飯、いつできるん?」
え〜な〜、銀杏ご飯!
いま、銀杏を水に浸けているから明後日にできるとか。
下準備も大変。季節の味。きみちゃんのセンスはバッチリですが、そこは大阪ですので、さだはここを褒める。
銀杏はタダ――。
それを拾ってやりくりをしている。これはええ節約。助かるのです。そこを褒めるんですね。
どうにも、武士が君臨していた関東は金のことを嫌うものです。
直江兼続が、伊達政宗の小判を汚物扱いした逸話もある。武士だって、金がなければ戦もできないのにね。
戦国時代はともかく、江戸時代になりますと、武士はむしろ貧乏になってしまう。
一方で、商人の町・大阪は儲かる。
ウハウハや。井原西鶴の世界やで。
カッコつけて金のことを話しない関東に対して、そろばんを弾いてこそ関西。
なので、喜美子とジョーのように、親子すら値段交渉をちゃちゃっとする。
そういう心意気を本作は出したいようです。
雄太郎は、恋の応援までして助かると漏らしてしまう。
ここで、年下のきみちゃんにそんなことまで頼んでいると気づいたのか、圭介が恥ずかしさに気づきます……やっとか!!
カリキュラムが秋から増えて、悩んでいる。こんなん恋ちゃう。現実逃避。もうどうでもええわ。
そもそも医学生が恋なんてしている場合ちゃうしな。親が聞いたら嘆くわ。
そう言い切り、現実に戻ります。
亡くなった妹の、一番仲のいい子もあき子。たしかにどこにでもある名前だってさ。
さだは、雄太郎をじっと見つめる。
目線で「あかん」と突っ込んでいます。余計なことを言うなと。
「うん、うまいなこれ、きみちゃんうまいで、これ!」
下手なごまかし方をする圭介ですが、きみちゃん以外に通じてへん。
案の定、さだと雄太郎は作戦を練ります。
相手はゴンの飼い主、こわもての娘さん。さえずりにこわもてがきたら、喜美子は飛んでいく。さだも許可しましたからね。
荒木荘とは、一体何なのか。
恋愛感情に疎い喜美子は、「圭介は諦めたのでは?」と軽く戸惑いますが……。
「きみちゃーん!」
あれは自分を騙しているだけやで、と、さだと雄太郎にはお見通しです。
ま、ええんちゃう。
圭介のボケっぷりを見ていると、どうにもならん。
ゴンの飼い主と直談判
かくして、さえずりでこうなりました。
荒木荘女中・きみちゃん
vs
ゴンの飼い主・こわもてのおっちゃん(庄一郎)
庄一郎は、何者か? と探ってきます。
圭介とはどういう関係なのか?
そう聞かれて喜美子はこうです。
「とてもええ関係です。三年前の春からようしてもらえる」
「三年も続く関係……」
あかん。
まるで二人に深い関係があるかのような言い草だ。
喫茶店オーナーの隣にいた雄太郎が慌てて「女中さんでお手伝いだ」と訂正に走ります。
庄一郎は、見合い話のおつかい、そういう類の話だとピンと来ます。
そこでこうです。
「しかるべき人を間に立てなはれ。話はそれからや」
「しかる人?」
「しかるべき人や」
ほんまにきみちゃんでええんか。そうか、下宿のおばちゃんがおばちゃんであるべき理由はわかりました。
人生経験で周囲を救う。そうしないとプロットが回らない、と。
喜美子は賢いとは思う。
それでも、世間知らずで読書や娯楽鑑賞をあまりしていなくて、語彙力あたりが低い。ここが弱点でしょう。
「今日、歌わんでええんですか?」
雄太郎に聞かれると、庄一郎はそんな気になれないと告げます。
おっ?
へっへっへマスターの店ですし、いつもは歌うようですし、こわもての仮面の下は関西のおもろいおっちゃんやな?
そんな庄一郎を、雄太郎と喜美子は頭を下げて見送ります。
「しかるべき人?」
喜美子は疑問があります。
オーナー曰く、彼は前泉田工業会長さんだそうです。息子に跡を継がせて今は悠々自適、楽隠居ですな。
「でっかい立派な家に住んどんのや」
そう来た。
うーん、これぞ朝ドラの喫茶店だ。
現在の観点からすると、客のプライバシーがダダ漏れではある。だからこそ、生まれる話もある。
地理的にも荒木荘に近いわけですし、うまい使い方だとは思います。匙加減が絶妙です。
雄太郎はこう来ました。
「しかるべき人はいらん。五文字! 教えてるから言うたれ!」
またまたぁ〜、気取ってないで言ってくださいよ。
こういう前振りが関西っぽいなぁ。
※続きは次ページへ

恋をして、相手の内面はまだ何も知らないまま性的なことに期待が膨らんでしまう圭介さん。
可愛いなあと思いました。
人間っていじらしい。
そして知らず知らず圭介さんをエロ方向に誘導している喜美子。
やるな。
芸術家の生命力がそうさせるんでしょうか。
スカーレットの会話には体温が感じられますね。
毎朝録画して、小学校から帰った子供がおやつ食べながら観てたんですが、今日から録画をやめました…
子役時代の「いけないことよ→チュー!」もギョッとして、先週まさかの回想も出て来て、困ったなーと思ってたんですが(あの子役の演技は、子役の親御さん的にアリなのだろうか…)
エロ!助平!連呼からの
エロエロ、その挿し絵、裸体、毎日助平…
ダメだ…多分スカーレットにおいては、このレベルの下ネタは、これからも続く…と思い
子供に見せるのを諦めました。
子供も、最近観てて居心地悪かったみたいで、最近スカーレット品がないから録画止めた、と言ったら食い下がってきませんでした。
「女にも意地と誇りはあるんじゃあ~!」くらいから、面白くなってきたなあ、と思ってたんですけどね。
私と夫はこれからも観ますけど(なつぞらが1番良かったですが、ま〇〇くや、わろ〇〇かよりずっと良いので)、なつぞらみたいに家族全員で観られる朝ドラは良かったなぁ、ちょっと路線修正してくれないかなぁ、と切に願ってます