あるフリーランスのプログラマーにバグ修正をやってもらってた。
フリーランス君はそんなふうに自分が仕事ができないのをなぜか他人のせいにしていた。
責任をなすりつける相手は顧客窓口を担当していたSEさんだった。
SEさんはバグ修正の優先度や修正スケジュールも決めていてフリーランス君に修正期限を指示していたのが気にくわなかったのだろう。
フリーランス君はSEさんに向かって「だったらSEさんがバグ修正すればいいでしょう!!」と逆ギレしたこともある。
遠くの席からそれを聞いていた僕はSEさんが反論する前に「それはフリーランス君の仕事でしょう!!」と大声を上げた。
そんな逆ギレを許していたらチームが無茶苦茶になってしまうから。
また、会議の時にフリーランス君が「元々のコードが悪いからそもそもバグ修正は無理なんですよ」と発言したこともあった。
その元々のコードは昔、SEさんが書いたもので要するに自分が仕事ができないのはSEさんのせいだと言いたいわけだ。
SEさんが「元々のコードが具体的にどう悪いのか説明してください。」と反論したら黙ったけど。
僕はそのやりとりを聞いてもうフリーランス君は切ろう、と決め後任のプログラマー探しを始めた。
そんな中、SEさんが顧客とメールで交渉しているメールスレッドを見て真っ青になった。
メールスレッドにフリーランス君が割って入って意味不明の主張をしていたからだ。
これには顧客が「窓口はSEさんのはずなのになぜアンタが割り込むのか!?」と強い言葉でフリーランス君に注意していた。
フリーランス君は顧客に注意されて意気消沈していたので「余計なことをせずに自分の仕事に集中してください」と言うに留めた。
しかし、しばらくしてフリーランス君はうちの会社に来なくなった。
フリーランス君とうちと直接契約してたわけじゃなく、ある会社の社員としてうちに来ていた。
その会社の社長に連絡を取ってもらっても、もう仕事を続けるのは難しいの一点張りとのことだった。
仕事を放り出してバックレたフリーランス君のケツ拭き作業が始まった。
そのケツ拭き作業の1つとして、チームメンバーへのヒアリングもした。
するとフリーランス君は他の協力会社の人達に「SEさんは言い方が優しくないから一緒に仕事ができない」と陰口を言ってまわっていたこともわかった。
「はあ?! 言い方が優しくないから一緒に仕事ができない?!」
頭がクラクラした。
そこまで腐っていたのか・・・、なぜもっと早くフリーランス君を切らなかったんだろうと激しく後悔した。
ケツ拭き作業が落ち着いてから、フリーランス君を仲介した会社の社長と話をした。
社長の口から出たのはなんと「おたくのSEさんの言い方が優しくないからフリーランス君が潰された」という耳を疑う内容だった。
「言い方が優しくない」
つまり、フリーランス君は仕事のバックレはSEさんのせいだと社長に言い訳したのだ。
その腐った言い訳を右から左に口にするだけの社長に僕は言った。
「すみませんでした、これから御社の社員には優しい言葉で接するように気をつけますよ。」