ベトナムコーヒーの特徴、フィルターの使い方、おいしい飲み方5選
2019.10.30ロブスタ豆 シングルオリジン
最近巷で話題のベトナムコーヒー。みなさんは飲んだことがありますか?
ベトナムコーヒーを飲んだ人の感想には「あっまい(甘)!」という声もあれば「にっがい(苦)!」と、反応は極端に分かれることもしばしば。実際はどんな味?と気になるところですよね。
ベトナムコーヒーは、抽出方法から飲み方まで、一般的なコーヒーとは少し違う特徴があります。自宅でも美味しく飲むためには、ベトナムコーヒーの基本から押さえておくのがポイントだったりします。そんなわけで、今回はベトナムコーヒーの特徴から、フィルターの使い方、そしておすすめの飲み方5つをわかりやすくご紹介します。
さて、あなたは「甘い」派?それとも「苦い」派?
ベトナムコーヒーとは・その由来とは?
その誕生は遡ること19世紀。
フランスの植民地だった影響から、現在のベトナムコーヒ文化が生まれました。
ちなみに、ベトナム語ではコーヒーのことを【ca phe(カフェ)】と言います。
フランス語でコーヒーをcafe(カフェ)と言うので、コーヒーの呼び方にもフランスの影響が表れていますね。
そんなフランス由来のベトナムコーヒー、抽出の仕方と飲み方にも特徴があります。
コーヒーフィルターが個性的!
ベトナムコーヒーを淹れるときは、アルミまたはステンレスでできたフィルターが欠かせません。
コーヒー1杯につき1つのフィルターで、一滴一滴じっくり時間をかけてコーヒーを抽出します。
フィルターを分解すると、次の4つのパーツに分かれます。
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カップにのせる平たい「下皿」
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コーヒーの粉を入れてお湯を受ける筒状の「ドリッパー」
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筒の中の粉を抑えるフィルターの「中ぶた」
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抽出時に熱を逃さない「上ぶた」
飲み方が個性的!
コーヒーがベトナムに伝わった19世紀当時、苦味の強いコーヒー豆に合わせる新鮮な牛乳を手に入れることが困難でした。そこで登場したのが、コンデンスミルク。
コンデンスミルクは保存がきくため、牛乳の代わりにコーヒーに入れられるようになったとのこと。ちなみに、このコンデンスミルクがベトナムコーヒーを「甘い!」と言わしめる理由のひとつでもあります。
また、ベトナムは熱帯地域のため一年を通して気温が高い国。そのため、地元の人たちにとっては冷たいベトナムコーヒーが一般的なスタイルとしてよく飲まれています。
ベトナムコーヒーの豆について
実は、ブラジルに次ぐコーヒー輸出量世界第2位のコーヒー大国のベトナム。
「品質があまり良くない」など言われていましたが、それは「かつて」の話。
近年は世界が注目するほどに品質が改良されてきており、日本で輸入している他国の豆と遜色なくなってきています。
そんなベトナム産コーヒー豆についてご紹介します。
ロブスタ種
ベトナム産のコーヒー豆として代表的なのがロブスタ種という豆の品種。病気に強いロブスタ種はベトナムの気候で育ちやすく、フランス領時代から多く栽培されるようになりました。
ちなみに、ロブスタは“たくましい”と言う意味。味の特徴は強い苦みと深いコク。栽培しやすい品種ということもあり、比較的安価で購入することができます。
苦味が強すぎるといって避ける人もいる一方で、使い方によってはその強い個性を引き出すこともできます。特にイタリアなどではロブスタ種を他種の豆とブレンドすることによって、コーヒーの味や香りに絶妙なアクセントがつくとして好まれているそうです。
日本においては長らくインスタントコーヒーや缶コーヒーなどに多く使われてきました。
大手カフェチェーンが流行する以前、喫茶店や缶コーヒーで飲み慣れてきた方々は、ロブスタ種の味に懐かしさを感じるかもしれません。
アラビカ種
アラビカ種は世界のコーヒー生産量の約7割を占める豆の品種。もちろんベトナム国内でも生産されています。アラビカ種は比較的風味が豊かで、繊細な味を演出します。
ですが、病害虫や気温の影響を非常に受けやすく、栽培が難しいという一面も。
日本全国で馴染みのある大手カフェチェーンなどで飲めるコーヒーは、基本的にアラビカ種を使っているそう。それほどメジャーで広く愛されてきた品種ということですね。最近注目のスペシャリティコーヒーやサードウェーブ等もアラビカ種が多いと聞きます。
ロブスタ種とアラビカ種、どっちがいいの?
アイスコーヒーのようなパンチの効いた苦味を出すにはロブスタ種の苦味が生きてくる、と言われています。逆に苦味が苦手な方はアラビカ種の方が飲みやすさや馴染みを感じるでしょう。
そしてコーヒーと言えばカフェイン。
ロブスタ種のカフェイン量はアラビカ種よりも約2倍ほど多いとされています。
基本的に、カフェインの含有量は抽出時間を長くするほど多くなります。(焙煎方法や品種の栽培方法によってもカフェイン含有量は変わます)
なので、じっくり抽出したロブスタ種は、ここぞ!というときにシャキッ!としたい方におすすめです。
ベトナムのスタバ、ハイランズコーヒーとは
「角を曲がればハイランズコーヒー」と言われるくらい店舗数が多く、とにかくベトナムで大人気なハイランズコーヒーは、ベトナムNo.1の店舗数を誇る大手コーヒーチェーン(現時点でベトナム全土に約250店舗を展開中)。
現地のベトナム人に愛されているハイランズコーヒーの豆を、このサイトで正規販売しておりますのでぜひお試しくださいね。
『基本編』ベトナムコーヒーの淹れ方
やっと入手できたベトナムコーヒー。でも、どうやったら美味しく飲めるの?と心配ぎみな方。
ここからは、私たちが現地でハイランズコーヒーの店員さんから聞いてきた「ハイランズコーヒー式ベトナムコーヒーの作り方」をご紹介します。
思っているよりもシンプルかも?!コツは丁寧にじっくりと時間をかけながら楽しむことです。ぜひ一度お試しください。
必要なもの(1人分)
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ハイランズコーヒー 挽き豆(20g)
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お湯(110ml)
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ベトナムコーヒー専用フィルター
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細口ドリップ
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コップ
要する時間
- 約10分
淹れ方(作り方)5ステップ
1. 中蓋を外したフィルターに、コーヒー20gを入れる
Point! 平らな場所を選ぼう
2. 中蓋を閉める
Point! 濃いめに抽出したい場合は固めに閉めよう。薄めの場合はゆるく。
3. 30mlくらいのお湯を注ぎ、上蓋をして2-3分蒸らす。
Point! 回すように全体に注ごう。まだこの時点ではコーヒーは落ちません。
4. 残りの80mlくらいのお湯を注ぎ、上蓋をして3-4分待つ。
Point! やっと液が落ち始めます。ゆっくり落ちるのが正解です。
5. コーヒーが落ちたらひっくり返した上蓋にフィルターを置いて、出来上がり。
淹れ方のポイント
- 中ぶたを締めるときは、コーヒーができるだけ平らにならしてあるかをチェック!ボコボコしていると中ぶたが締まりにくくなります。
- 中ぶたのネジが締まりにくい時は、中ぶたの溝の中にコーヒー粉がつまっていないかチェック!
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お湯を注ぐ際はなるべく細口でまわし注ぐのがコツ。一点に集中して注ぐと味の薄いコーヒーになってしまいます。できるだけゆっくり、じっくりと。
『応用編』ベトナムコーヒーのおいしい飲み方5選。豆から実際にやってみた!
初めてベトナムコーヒーをブラックで飲まれた方は、ベトナムコーヒーの苦さ・渋さに驚いたのでは?
ですが、ベトナムコーヒーのおいしい飲み方を知れば知るほど、ベトナムコーヒーの新たな魅力と無限の可能性に気づくはず。
ここでは現地でベトナムコーヒーがどのように飲まれ親しまれているか。
そしてこれまで以上にベトナムコーヒーを楽しむためのおいしい飲み方5選をご紹介します。
1. ベトナムで日常的に飲まれている「練乳+ベトナムコーヒー」
ベトナムコーヒー(ホット)の場合
材料
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コンデンスミルク(お好みの量)
作り方
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グラスに練乳を約1cmほど注ぐ
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グラスの上に直接フィルターを置き、練乳の上にコーヒーを抽出する
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コーヒーを抽出後、練乳とよくかき混ぜ、温かいうちにどうぞ!
POINT
抽出したコーヒーはブラックコーヒーよりも苦めなので、苦味が苦手な人は3の時点で練乳とよく混ぜることをおすすめします。
ベトナムコーヒー(アイス)の場合
現地での一般的なベトナムコーヒーの飲み方です。
地元の間では【カフェスアダー】(カフェ=コーヒー、スア=ミルク、ダー=氷)と呼ばれ親しまれています。
材料
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コンデンスミルク(お好みの量)
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氷(適量)
作り方
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作り方はホットの作り方の2まで同じ。
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氷を入れたグラスを用意し上記の2を注ぎ、よく混ぜ冷やしてから召し上がってください。
2.ベトナムコーヒーそのものを楽しむ「アイスブラックベトナムコーヒー」
やはりコーヒーといえばブラック!コーヒー本来の味を楽しみたいという方にオススメの飲み方です。
現地では「カフェダー」と呼ばれています。
材料
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氷(グラスいっぱいに)
作り方
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グラスの上に直接フィルターを置き、お好みの分量になるまでコーヒーを抽出する。
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氷を適量入れる
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召し上がれ!
ポイント
気分をシャキッとさせたい時におススメの1杯です。
3.コーヒーが少し苦手な方は「牛乳+ベトナムコーヒー」
コーヒーの苦味は苦手だけど、カフェオレだったら飲める!という方もいらっしゃると思います。
ベトナムコーヒーで作ったカフェオレは普段のカフェオレとは格段に違う美味しさがあります。
材料
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牛乳(グラスの大きさにあわせ、全体の8割程度)
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氷(適量)
作り方
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氷を入れたグラスを用意する。
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グラスに牛乳と抽出したコーヒーを2:1の割合になるよう注ぐ。
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氷ごとよくかき混ぜれば出来上がり!
ポイント
牛乳がベトナムコーヒーを爽やか&さっぱりした味にさせてくれます。
おすすめのコーヒー豆
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クリ(C)
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グルメブレンド(S)
4.新感覚ドリンク「ヨーグルト+ベトナムコーヒー」
現地で特に注目を浴びている飲み方がヨーグルトコーヒー。
この飲み方はベトナムの古都ハノイから始まり、今ではベトナム全土で人気のある飲み方となっています。
材料
- 無糖ヨーグルト(100g)
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練乳(40g)
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砂糖(12g)
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氷(4~5個)
作り方
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無糖ヨーグルトに練乳と砂糖を入れ、ダマがなくなるまでよくかき混ぜる。
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用意した氷を小さい粒になるまでクラッシュする。粒が大きいとおいしさが損なわれます。
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1のヨーグルトをグラスに注ぎ、そのグラスの上にフィルターを直接置き、コーヒーを抽出する。
ヨーグルト:コーヒーが2:1の割合になるまで抽出する。 -
クラッシュした氷を3に入れ、氷ごとよく混ぜれば出来上がり!
ポイント
飲みごたえがあるので忙しい朝の朝食がわりにおすすめ!より新感覚を楽しみたいときはスプーンで食べるとGOOD!
おすすめのコーヒー豆
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モカ(M)
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クリ(C)※苦味の効いたクリ(C)がヨーグルトの酸味とよく合います。
5.デザート感覚で楽しめる「バニラアイス+ベトナムコーヒー」
ベトナムコーヒーの楽しみ方は飲むだけではありません!
じっくり時間をかけて抽出したコーヒーは、デザートとしても楽しめちゃうのです。
材料
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バニラアイス(適量)
作り方
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お皿にバニラアイスを盛る。
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抽出したてのコーヒーをバニラアイスにかける。
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出来上がり!
ポイント
アフォガードにおすすめのコーヒーは、フルシティ・ロースト・エスプレッソ。
抽出する際は、通常より多めのコーヒー豆を挽いてフィルターの中ぶたをきつく締めます。
抽出に時間をかけるとより本格的なエスプレッソが作れ、深い味わいのアフォガートが楽しめること間違いなしです。
おすすめのコーヒー豆
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フルシティ・ロースト・エスプレッソ
-
モカ(M)
ベトナムコーヒーは実は世界第2位のコーヒー大国
コーヒーといえば、まず頭に浮かぶのはブラジル。実際、ブラジルはコーヒー生産量、世界1位です。
実はベトナムは、そのブラジルに次ぎ、生産量・輸出量ともに世界第2位のコーヒー大国です。
コーヒーはベトナムの主要輸出農産品です。
ベトナムで多く生産されるロブスタ種は渋みや苦味が深く出るため、レギュラーコーヒー(コーヒー生豆)としてももちろん、缶コーヒーやインスタントコーヒー、ブレンドコーヒー(スティックタイプ、粉末など)の原料として世界に普及しました。
世界最大の食品・飲料会社ネスレも、ベトナムにコーヒー商品の生産拠点を置きます。最近人気のコーヒーカプセル(グラインドされたコーヒー豆を新鮮なまま封入した専用カプセル)も、その生産ラインはベトナム。
ロブスタ種はサビ病などの病害にも強く、年によらず安定生産できるため、日本においても、ベトナム産コーヒー豆の認知はますます広がりつつあります。
栽培の歴史は130年以上と長く、栽培技術や選別技術が成熟してコーヒー豆の品質が向上したことが、ベトナム産コーヒーが世界に広がったきっかけと言われています。