雑談
5月に施行された令和元年も残り2ヶ月あまり、皆さんは令和にちなんだこと何かされましたか?
周りでは令和婚などハッピーなできごとも多く賑わっていましたが、私は令和元年ヘルニアになりました。
高齢の方がなるイメージをもっていましたが、実は青年層がメインでなる病気らしいです。 発症直後は信じられないくらい痛く、お産より痛いと言われる方もいるそうです。3回くらい気を失いかけました。
ある程度時間が経っても苦労は続きます。
- 1週間は風呂に入れず(両親に鹿臭いと言われました)
- 2週間はホフク前進しかできず(お腹の下にひくダンボールをマイシップと呼んでいました)
- 1ヶ月間は歩道でおじいちゃんに抜かれ(若者には舌打ちされます)
- 2ヶ月たった今でも階段をうまく降りられません(狭い階段で長蛇の列作ってごめんなさい)
周りが令和祝賀にハッピーな中つらい気持ちでいっぱいですが、おじいちゃんおばあちゃんはじめお身体の不自由な方には席を譲ろうと改めて決心できた令和元年になりそうです。(なので私にも完治までは席を譲って下さいmm)
閑話休題、みなさんテックブログ書いてますか?
1年運用してみてわかったこと
株式会社LiBでは2018年9月28日にブログを開設し、かれこれ1年ちょっと運用を続けてきました。
メイン運用担当の変更や皆書きたがらない(上辺はメインのタスクが忙しいと言われる)など紆余曲折ありましたが、1年という大きな区切りを迎えることができたので振り返りや得られた発見をまとめようと思います。
総はてブ数2300!総PV20万!
まずは定量情報から見ていくと、KPIメインどころ、総はてブ数は2300、総PVは20万弱。
他テックブログの状態がわからないので甲乙付けられませんが、ブログへの流入経路にGoogle、Qiita、はてブ、などのサービスが並んでいることからも、世のためエンジニアのためになったと思えています。
ときどき Github 経由の流入もあり、どこかのエンジニアが実装方法を参考に引用してくれたことを感じることができ、ブログ運営メンバーの細やかな喜びポイントになっています。
定量化し辛いが得られた確かな効果
なかなかテックブログの費用対効果を定量化することは難しく、現状コスト・希少性ともに高いエンジニア工数をそこに割くことに賛否両論あると思います。
天使が「エンジニアたる者テックブログ書いてみたほうがいいんじゃない」と囁く一方で、悪魔が「効果も見えづらいし運営大変だぞ!経営陣説得するのも億劫だぞ!」とそれを踏みとどまるように圧をかけてきます。
そこで定性的で判断しずらいが、体感として絶対に効果があったと思える点をいくつか上げていきます。
採用効果
採用面接の場、あるいは昔の同僚から、あの記事読みました〜というお声がけをそう少なくない回数いただくことができました。
またそれがフックになり、アウトプットするエンジニア組織に良さを感じてご応募してくださったエンジニアの方もいました。
なので、自分たちがアウトプットしている記事は、まだまだ狭いエンジニア世界では思っている以上に見られていて、高い採用効果がある と思っています。
逆説的に考えると、たとえブログを持っていても記事数が少なかったり、内容がシンプルを通り越してチープだったりすると、そういったご応募にも繋がらないと考えています。
つまるところ、
- 記事を定期的にあげること
- 内容を担保する仕組みを作ること
この二点を大切にすることが、採用効果を生むテックブログを運営する上でもキモではないかと今では思います。
文章のアウトプット練習
エンジニアは基本的にコードを書く生き物です。
私も基本的にコードを書いてますし、コーディング時間が多く取れる日はいつもよりちょっぴり幸せを感じることができています。
では2番目に何をやっている時間が多いかと言えば、これまた基本的に文章のアウトプットをしていることが多いのではないかと思います。
コードに関してだけでも、コメントを書く、PullRequestのDescriptionを書く、コミットメッセージを書く、しかもこれらはOSSでも社内コードでも私物コードでも粒度の違いはあれど書く必要があります。
仕事に関してはおそらく更に多く、Slackでコラボレーションする、仕様書や要件定義を書く、MTGのアジェンダを作る、小さいものではカレンダーを埋める、メモを取る、上げるとたくさん出てきそうです。
しかし、エンジニアはコードを書く勉強はものすごい熱量を持ってやっている方が多いですが、いざ文章となると大学受験の国語以来なんて方も多いんじゃないでしょうか。
その結果どういった事が起きるかといえば「企画職と仕様を握ったと思ったら認識のズレがあり本来不要な工数が発生した」なんてエンジニア飲みでよく聞くあれです。
そういった環境にあるのであれば、ぜひテックブログを書くことをおすすめしたいです。
先にも書きましたが、記事を書く以上見られるという意識が働き、自然と「読みやすくミスのない文章を書こう」とする力が働きます。
こんなことを書くと怒られそうですが、私も新卒時代文章がとっちらかっていることで有名で、たくさんの先輩エンジニア方に怒られて育ちました。育ったと言っても加齢したという意味で、文章力は地平線のように穏やかで、まったく成長しませんでした。 それがこの1年テックブログを書いてきたことで、ずいぶんまとまった文章がかけるようになったと自負しています。
まさに今、私に「読み安く水の内文章をを加工」とする圧が働いています。私が証明です。
このように、文章のアウトプット練習にはうってつけです。
市場価値向上
エンジニアは比較的流動性の高い人材だと思っています。
周りを見ても、多くの人間が数年で転職をし、スキルをアップデートしながら年収を上げていきます。
その中で避けて通れないものが実績の証明です。 最近ではGithubアカウントやTwitterアカウントをレジュメに記載する場合も増えてきているように思います。こういったところから、日頃の開発頻度や開発へのアンテナの高さを企業側は知ろうと努力しているわけですね。
そこで一つの武器になるのがテックブログです。
あくまで仕事の一環として書くテックブログですが、ご自身で書いた文章であれば転職の際に提出することができます。(会社によってはNGのところもあるのかな、そうだったらごめんなさい)
もちろん内容如何によりますが、しっかりレビューされ書き上げた記事であれば、マイナスに働くことは少ないと思っています。
業務時間を使って書いたブログが会社に採用効果をもたらす一方で、それを書くエンジニアの市場価値向上にも繋がるというのはまさに Win-Win です。なので、もし「書くのめんどくさいなーコード書きたいなー」という気持ちをおもちの方は、市場価値向上にも繋がっていると考えることで身が入るようになるかもしれません。
以上3点が、定性的ではありますが効果があったと思えたものです。
運用フロー
最後に1年間回す中で行き着いた運営フローとどのように運用していたかを参考に残しておきたいと思います。
運営目的
- エンジニア採用
- アウトプット練習
組織規模
- エンジニア:10名
- デザイナー:1名
リリース頻度
週1、木曜昼リリースを心がけています。
木曜昼リリースとしている理由は下記フローを成立させるためです。 土日をはてブ人気一覧に載った状態で迎えることを狙っています。(が現実は厳しいです)
木曜昼リリース -> 金曜はてブ新着 -> 土日はてブ人気
また、最終的に年間投稿数が41なので9日に1記事出すペースとなりました。
リリース順番
当番制でした。
11名で順番に回しているので2ヶ月に1度記事を書くイメージです。
みなメインの仕事があるので忙しい場合はそちらを優先し、代打を立てることでリリース間隔を担保していました。
リリースルール
レビューを唯一のルールとしておいていました。
レビュアーはその時手が開いてるひとが担当し、全員見れたら全員みていました。
レビュー観点は基本的に下記に絞っていました。
- 技術的なミス
- 誤字脱字
- 会社の事業にそぐわない内容ではないこと
- 道徳的な問題がないこと
まだまだ若いテックブログなので、最低限のルールにすることで必要以上の干渉をせず、書き手が書くことを楽しめることを重視していました。
インセンティブ
実はインセンティブがあります。
年間で最もはてブの多かった記事を書いた人が貰えるのですが近所のラーメン1杯です。
とはいえ、タダ飯はよいものです!
最後に
1年間テックブログを運用してわかったことを書いてきましたが、実際には他にもたくさんの効果があったように思います。
日頃からブログのネタ探しをするためアンテナが高くなったり、メンバーでもレビューする観点がそれぞれ異なるので相互理解が深まったり、バズる記事とはどういったものか知見が深まったり。
運用してよかったかどうかといえば絶対によかったと胸を張って言えます。(腰は張れません)
もし記事に書いたような効果が得たいということであれば、テックブログを運用してみる価値は絶対にある思いますので、まずはラーメン1杯から開設してみて下さい!!